【連載】設計図面販売のマンションなどへの投資の魅力とリスク

  • 2019/11/12
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こんにちは。ふりーパパです。

私はニュージーランドのオークランド市で開発用の土地を仕入れてその土地を3分割し、3戸の戸建て分譲のプロジェクトに関わってきました。やはり、不動産開発は不動産投資とは大きく異なります。うまくいけば、1~2年の投資で30%以上の高利回りが得られることもあります

ただし、不動産開発には、さまざまなリスクが伴います。

たとえば、部材や労務費などのコストが大きく上がったり完成までの期間が伸びたりすることによって、金利負担が大きくなってしまうといったリスクもあります。このような開発プロジェクトをたくさんやっている会社でも、土地の地盤のちょっとした問題や排水管などの問題が発生すると、場合によっては物件完成までの工期が当初の予定より半年~2年以上も伸びることが多々あります。

また、リスクの中で最も大きいのは、当初想定した価格で開発したマンションや住宅が売れるかどうかというものです。

このような不動産開発にかかる投資で、「未完成物件投資法」がありました。




かなりの利益を生む投資法だった未完成物件投資法

未完成物件投資法は、一時期かなり利益を生んだ投資でした。

未完成物件投資法とは、個人投資家として販売開始当初の設計図や説明図面のみで未完成物件を不動産開発業者から買って、その後、物件が完成するまでの2年程度の間に転売して儲けるという投資法です。この投資法は、マンションだけでなく新築戸建てでも使えたタイミングがありました。

たとえば、新築のマンションの頭金(Deposit)として売買代金の10%を預けて、完成前のマンションを購入できる権利(正確には、売買契約の譲渡)を、完成時の引き渡しを受ける前に第3者へ転売してしまうという方法です。必要な資金はDepositだけで、大きなリターンを得ることができたのです。

オークランドにおいては、このような投資法は2017年はじめくらいのマンション新築分譲案件までかなりもうかる投資法でした。おおむね2015年~2017年にプロジェクトが開始された時点で、たとえば、40万ドルの2ベッドルームマンション約50平米を売買価格の10%をDepositとして差し入れて、売り主(不動産開発業者)と売買契約を締結して、4万ドル(40万ドルx10%=4万ドル)のDepositを差し入れます。

その後、物件の完成時期が近づくにつれて、購入した物価の「時価」は50万ドル以上になることがあるからです。投資家としては、40万ドルで買った物件を次の投資家や実際にそこに住む方に転売してしまうのです。

このような転売をすると、売値50万ドルから買値40万ドルを差し引いて、10万ドルの利益になります。もちろん、不動産業者への手数料などもかかりますが、約2年で4万ドルが10万ドルに化ける可能性のある投資になります。

ある中国人の富裕層が、新築マンション発売当初に同一のマンションのうち10戸(10 Units)を買って、一戸あたり40万ドルのお金が(4万ドルx10戸=40万ドル)が約2年後に200万ドル(平均売却利益20万ドルx10戸)に化けたという話も聞いたことがあります。

不動産市況がよく、価格が上昇していれば成功する投資法

もちろん、このような投資は、不動産市況が良いこと、すなわち、不動産価格が少しずつ上昇しているという投資環境が成功の秘訣となります。

また、ニュージーランドの場合には、未完成物件での不動産購入に関して銀行などの金融機関がお金を貸さないこともあり、投資家としては最悪の場合でも物件が完成する前に10%のDepositを放棄すれば解約ができるという売買契約になっていたのです。万が一、第3者への売却ができなくても、10%のDepositを放棄すれば不動産開発業者から物件の引き渡しを受ける必要もなく、すべて終わるという契約内容になっていました。

また、不動産開発業者が不動産開発途上で倒産しても、Depositは分離口座で保管されており、不動産開発業者が倒産するようなケースには購入者には全額Depositが返還されるのです。

豪華なマンションのペントハウス事例(イメージ)

とはいっても、2018年以降の物件売買価格の高騰や不動産市況の悪化もあり、このような投資法は現在は沈静化していく方向にあります。とくに不動産価格の高騰は必要となるDeposit額も大きくなるし、不動産価格が高騰したことで未完成物件を転売する相手を探すのも難しくなっているからです。

ただし、超富裕層投資家はマンション最上階のペントハウスを図面での販売が始まった時点で買って、完成するまでに転売するような投資法は、まだまだもうかるという話もあるようです。

他の国々での状況は?

東南アジアなどのマンション開発物件でも、このような投資法があると聞いています。東南アジアのマンション価格は、ニュージーランドに比較するとまだまだ安いという面があるからかもしれません。

ただし、東南アジアでは、マンションを買う際にローンの審査を受けて、必ず引き渡しを受けなければならないし、第3者へ売却するにも、転売を受ける買い主側でローンがつくかどうかの問題も発生するので、ニュージーランドのマンションほどは流動性(換金性)がないのかもしれません。

また、東南アジアでは外国人がマンションを買う場合には通常20%の頭金を要求されるといった面もあり、かなりニュージーランドとは異なるのかもしれません。

最近では、日本人投資家も海外不動産投資への興味を失いつつあることも確かかもしれません。上記のような話を聞いてマレーシアやフィリピンのマンション投資をしたものの、プロジェクトの頓挫でマンションが予定通り完成しないリスクや、第3者への売却ができないリスクがかなり大きいことに気づき始めたからかもしれません。

また、現地では賃貸の家賃が高すぎて、外国人にしか払えないような高価な家賃でないと物件の引き渡しを受けてマンションを賃貸してもペイしないケースが多いようです。

未完成物件の投資は「うまい話」かもしれませんが、それなりのリスク分析をした上で投資をする必要があることは間違いないでしょう。

ふりーパパ
1980年代後半から不動産投資開始。
2004年にサラリーマンを卒業して、不動産投資や株式投資などにて生計を立てる。不動産投資に必要な頭金を株式投資などの紙の資産への投資をし、それを元手に借入金を起こして不動産投資をしているのが特徴
http://freepapa.enjyuku-blog.com/

ふりーパパふりーパパ

投稿者プロフィール

1980年代後半から不動産投資開始。
2004年にサラリーマンを卒業して、不動産投資や株式投資などにて生計を立てる。不動産投資に必要な頭金を株式投資などの紙の資産への投資をし、それを元手に借入金を起こして不動産投資をしているのが特徴
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