賃貸契約時に連帯保証人がいなくても問題なし?家賃保証会社の役割とは

  • 2019/11/14
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進む高齢化や少子化など、家族の姿が変わったことにより賃貸を借りたくても借りられない事態に陥る場合があります。その理由は、連帯保証人がいないこと。中には、お金があっても、連帯保証人がいないために部屋を借りられないという人もいます。

そこで今回は、身近に連帯保証人になってくれる人がいない場合に活用できる「保証会社」の役割について解説します。




連帯保証人とは契約者と同じ責任を負う人

連帯保証人とは、契約者(借り主)が家賃を支払わなかったり、その他のトラブルを起こしたりした場合に、借り主の代わりに支払いをする人を指します。

たとえば、借り主が家賃10万円を支払わない場合、家賃と遅延金を支払うのが連帯保証人です。

また、借り主が故意に設備を壊して失踪したときや、孤独死により部屋を使えなくした場合、連帯保証人に損害賠償を請求することもあります

連帯保証人自身が住んでいなくても責任は発生する、非常に責任が重い契約です。

民法改正で変わる連帯保証人制度

2020年4月1日の民法改正により、連帯保証人制度は大きく変わります。

これまでの連帯保証人制度は、契約者(債務者)と同等の責任を負うことを約束していました。賃貸契約だけでなく、各種売買契約書など、責任の範囲が広すぎることが問題視されていました。そこで今回の改正により、「個人根保証契約」において極度額が設けられるようになったのです。

つまり、賃貸借契約などで個人を連帯保証人にした場合、契約書で連帯保証人の責任限度額の設定が義務付けられるということ。

今までは契約における債務者の負債すべての返済義務があったのが、責任範囲に「限度額」を設定するようになり、その範囲内で補償をすればよくなったわけです。

また、今回の民法改正により、限度額を明確に決めていない連帯保証は無効になります。こうすることで、連帯保証人の負担を軽減したわけです。

連帯保証人と保証人は全くの別もの

ところで、連帯保証人と保証人の違いは何なのか、区別はついていますか?

実は、同じ「保証人」という名前ではあるものの、責任の重さは格段に違います

連帯保証人は、借り主と同じ責任を負うことになります。1か月10万円の家賃なら、丸ごと支払わなければなりません。

さらに、遅延料まで負担することもあります(実際にはさまざまな手続きや裁判を経るケースもあり、即刻支払うわけではありませんが、形式上はその責が発生します)。

「私は関係ない!滞納した本人に請求してくれ」とは言えないわけです。

対して保証人は、まずは契約者本人に連絡し、「家賃を支払ってよ」と伝えるのが役目。その後、契約者が「どうしても支払えないときにだけ支払う」のですが、保証人に支払う能力がなければ、支払う必要はないので、まったく責任の重さが違うのですね。

連帯保証人 借り主と同じ責任がある。

請求されたら断ることはできない。

※2020年4月1日から民法改正で限度額がつきます

保証人 借り主がどうしても支払えないときにだけ支払う。

保証人の生活に余裕がない場合は、断ることもできる。

連帯保証人の不在と必要性

みなさんの中には、「連帯保証人にはなるな」と言われたことがある方も多いのではないでしょうか?

連帯保証人になることは、(契約と負債額によっては)人生を狂わせるほどです。映画やドラマの定番のネタでもありますよね。

しかし、この連帯保証人。貸す側にしてみると、家賃の滞納や設備の損害などリスクを少しでも減らしたいために何としても欲しい存在となります。

家賃を滞納した上に夜逃げなんてことになったら、たまったものじゃありません。しかも、設備を壊されていたなんてことでは、安定した賃貸経営がおこなえませんよね。

安心して住宅を貸し出し、安定した経営を目指すには、連帯保証人を求めるのは当然なのです。

高齢化と少子化で連帯保証人がいない人が増加している

借り主側の問題として、連帯保証人を用意できない人が出てきています。

その理由は、「連帯保証人は二親等内であることが望ましい」とされているから。歳を取り自分の親は亡くなり、自身に兄弟はなし。しかも未婚となれば子どももいないわけで、二親等内に親族がいない人は意外と多いものです。

たとえ友人・知人を連帯保証人にしてよい場合でも、いざというときに支払いの責任がついてまわるため、簡単には頼めません。頼まれる側も、ただ住むだけならばよいですが、病気をして孤独死となった場合は思わぬ費用負担がかかることも考えられ、簡単には引き受けられませんよね。

とはいえ、貸す側としては、いざというときの保証なしで部屋を貸すわけにはいきません。

では、どうするのか?

そんな人のために、連帯保証人がいなくても家賃を確実に確保する方法があります。

保証会社を利用すれば、連帯保証人はいらなくなる

このような背景もあり、最近では保証人不要の物件が増えてきています。

これは、保証人という保険の代わりに、保証会社と契約を結ぶものです。万が一、家賃が支払われなかった場合には保証会社から大家さんに家賃が支払われます

保証人がいなくても費用を回収できるため、大家さんとしては、たとえ連帯保証人がいなくても安心して契約できるというわけです。

保証会社の保証の範囲と料金体系

では、保証会社について詳しく見ていきましょう。

家賃の滞納やトラブルがあった際に、契約者の代わりに費用を立て替えて払ってくれる会社が保証会社です。借り主から保証料を受け取り、家賃の滞納などがあれば立て替えられ、その後、契約者本人に請求されます。

家賃以外にも、退去後の修繕費、原状回復費なども保証対象となるため、大家さんにとっては安心でき、賃貸する障壁になりません。高齢化や少子化により、連帯保証人を用意できない人にとっては、とても便利な制度ということです。

かつては連帯保証人がいない方の利用が中心でしたが、最近では連帯保証人がいても保証会社を利用することを求められるほど。保証会社の利用が条件となっているところもあります。連帯保証人の高齢化や回収不可を防ぐ意味合いが強くなっているのです。

外国籍の方には一般的なものになっていますし、自由は働く方が増えた現在では、フリーランス収入を証明することが難しい人などでも利用機会が増えています。

保証内容

保証会社により内容に若干の違いはありますが、代表的なのは以下のものです。

  •  未納家賃
  •  駐車場料金
  •  訴訟費用
  •  ハウスクリーニング費
  •  鍵交換費用
  •  残置物処理費用
  •  死亡時の原状回復にかかわるコスト

保証の料金体系

こちらも保証会社によって違いがありますが、多くは入居時と更新時に保証料を支払います

金額は家賃の20%程度から、中には1ヶ月分ということころまであります。

借り主としては初期費用はできるだけ安くしたいので、「負担の少ない保証会社で」と言いたいところですが、多くは物件を管理する不動産会社が一括契約をしているため、借り主が保証会社を決めることはできません。

物件を探す際には、保証会社との契約の有無と金額を確認するようにしてください。予定外の出費となる可能性もあります。

まとめ

貸主のとっての悩みは家賃の回収です。近年では生活環境が大きく変わり、孤独死も問題になっています。発見が遅れればそれだけ部屋への影響も出てきます。保証会社の中にはさまざまな保証があり、死亡時の原状回復費も保証対象のものがあるのでおすすめです。契約の不動産業者に相談するようにしてください。リスクとそれにかかる余計な手間を回避するためにも、保証会社を上手に活用していきましょう。

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