【連載】「市場調査なくして成功なし!」エリア分析時に当社が注目する「需給ギャップ」とは?

  • 2019/9/11
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株式会社アートアベニューの原田と申します。弊社は首都圏の賃貸物件約6500戸をオーナー様からお預かりし、不動産管理に経営者思考を取り入れた「プロパティ・マネジメント(不動産経営管理)」を行なっている不動産管理会社(PM会社)です。
本連載では、PM会社ならではのノウハウ、業界のリアルな裏話などをご紹介していきます。

「物件を買い増したいんですけど、このエリアは投資対象としてどうでしょうか?」

ここ数年、不動産投資市場の活発化に伴って、地主・投資家の方々からこのような相談を受けることが増えています。不動産投資はやはり立地が重要、そこはプロである管理会社にエリアの情報を聞きたい、ということなのでしょう。
しかし残念ながら、当社はこうした相談に対して「調べなくては分からない」としかお答えしていません。たとえそれが、案件を手掛けたことのあるエリアであったり、長年の経験から市況を読み解けるエリアであったとしても、です。データに基づかない判断は、勘や当てずっぽうと大差がありません。答えを知るには綿密な調査が必要である、というのが当社の考え方なのです。




不動産投資成功の近道!「需給ギャップ」に注目するべし!

当社では、不動産投資の成功のカギは「需給ギャップ」にあると考えています。需給ギャップとは、需要と供給の差、つまり「需給バランスの崩れ方」とも言い換えられるでしょうか。
例えば、次の表をご覧ください。

これは、とあるエリアの間取り需給ギャップ調査書です。1LDKを見てみると、入居者のニーズは26.4%で第1位なのに、供給数はたった6.8%…、19.6%もの「正の需給ギャップ」が生じていることが分かります。反対に、1Kは1.7%のニーズに対して供給13.5%と「負の需給ギャップ」、つまり供給過多の状況です。では、この結果に次のデータが加わるとどうでしょうか。

 

エリア内物件の約7割はシングルタイプ。空室率は17%。需給ギャップを加味すると、このエリアのシングルタイプは供給過多になりつつあり、空室も目立ち始めているため、差別化が図られていない画一的な企画では、ライバルとなりうる物件に勝つ要素が少なく、過当競争に巻き込まれる可能性が高いと分析できそうです。

ここまで状況が見えて、ようやく私たちはオーナー様にきちんとした回答ができます。逆に言えば、市場と需給ギャップの分析なくして正しい投資判断は不可能なのです。

 

より正確な需給ギャップを導くには現地調査が一番

正確な需給ギャップは、入念な市場調査によってしか導き出せません。今の時代、ネットの情報だけでもある程度の調査は可能ですが、やはり現地をくまなく歩くことで初めて見える答えもあります。ネットの募集情報はとても魅力的なのに、現場を調べてみると、南向きなのに日当たりがゼロだったり、共用部分が異様に汚かったり、近隣に嫌悪施設があったり…、なんて空室も。そのほか総世帯数、稼働・空室数、構造、階数、築年数、単身用・家族用、駐車場台数など、いくつもの項目を1棟ごとに調べてようやく「供給物件の正確な運営状況」が見えてきます。

供給状況が見えたら、次は部屋を探す入居希望者のニーズ調査です。どのような賃料・間取り・構造・設備仕様を求めているのか、エリアの仲介業者数社に対してヒアリングを行います。ここでも、重要視するのは現場の「生の声」。新鮮な市場のニーズと、正確な供給状況を掛け合わせて初めて、正確な需給ギャップは見えてくるのです。

 

需給ギャップを突いた企画で人気物件に

需給ギャップの重要性、市場調査と分析の必要性をご理解いただいたところで、実例のご紹介を。

 

こちらは、大手ゼネコンによって「1K」「3LDK」の提案がされていたものの、当社の入念な市場調査の結果「2LDK」へと企画変更された案件です。「ニーズはあるのに供給が少ない」という需給ギャップを突いた効果は大きく、相場賃料よりも1.3倍ほど高く募集したにも関わらず、竣工1ヶ月半前には全部屋の申込みを獲得。無事に安定経営の軌道に乗せることができました。

当社の市場調査からは「需給ギャップ」以外にも、「求められている間取別の専有面積」や「築年数別の空室率」「リノベーションすべき推奨間取」など様々な要素を導き出せます。皆様のお手元にある案件は、事業収支だけでなく、市場調査分析結果に基づいた計画書でしょうか?
失敗するリスクを少しでも減らしたい方、ご興味のある方はコチラにお問い合わせください。

株式会社アートアベニュー
プロパティマネジメント(不動産経営管理)の草分け的存在として業界からも評価される不動産管理・コンサルティング会社。日常の経営管理業務のみならず、オーナーの投資目標に合わせた売買・組替相談、不動産財務分析、建築企画、相続支援等もおこなう。代表の藤澤雅義氏は、日本でのCPM®(米国不動産経営管理士)を認定するIREM JAPANの2003年度会長。
http://www.artavenue.co.jp/

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