代行業者に退去後の掃除を依頼するメリット・デメリット&業者の選び方
- 2020/1/15
- 不動産投資
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マンションやアパートを運営するオーナーの中には、住民の退去後に掃除代行業者を必ず入れるという人もいます。法律で定められているわけではないため、資金に余裕がなければ掃除代行業者を利用する必要はありません。しかし、掃除代行業者に依頼することには様々なメリットがあります。
今日は、入居者の退去後に掃除代行業者を入れるメリットとデメリットに加え、業者の選び方についても詳しく紹介します。マンションやアパートを運営しているオーナーさんは、要チェックですよ。
掃除代行業者とは
掃除代行業者とは、
- 掃除機がけ
- 窓ふき
- キッチン、トイレ、浴室などの掃除
といったハウスクリーニングを代行してくれる業者のことです。掃除代行の業者には専門的な掃除技術を持つスタッフがいるため、住人の退去した部屋をプロの技術で隅々までキレイにしてくれます。
なお、マンションやアパートのオーナーだけでなく、共働きで掃除する時間がない家庭、高齢者世帯などにも掃除代行は人気です。
掃除代行を依頼するメリット
では早速、掃除を代行業者に依頼するメリットについて詳しく見ていきましょう。
メリット1.隅々までキレイに掃除できる
プロの掃除代行業者は、素人では難しいガンコな汚れやカビまで徹底的に取り除きます。万が一にも汚れやカビが残っていると内見時の印象が悪くなるため、入居率が下がってしまうでしょう。
反対に、隅々までキレイにすることで部屋が魅力的に見えれば、入居率も上がる可能性があります。
メリット2.掃除の手間を省ける
掃除代行業者に依頼すれば、掃除の手間を大きく省けます。
ガンコな汚れやカビを取り除くには、洗剤や掃除道具だけでなく、掃除の技術も必要です。技術のないオーナーが自分で掃除方法を調べるとなれば時間もかかりますし、汚れが中途半端に残る可能性もあります。
複数の物件を管理しているオーナーの場合は特に、入居者が退去するたびに自分で掃除するのは負担が大きいものです。もしサラリーマンの副業として不動産経営をしているなら、休日返上で掃除をすることになるかもしれません。
一方、掃除代行業者に依頼すれば、自分の時間を削ることなく退去後の部屋を隅々までキレイにできます。
ただし、掃除の代行を依頼すると費用がかかるため、手間と費用のどちらを選ぶべきかは十分に検討しましょう。
掃除代行を依頼するデメリット
続いて、掃除代行業者に依頼するデメリットを紹介します。
デメリット1.費用がかかる
厳密にいえばデメリットとはいえませんが、プロに依頼する以上は費用がかかることを覚えておきましょう。
料金は掃除代行業者によって異なります。
おおまかな相場は、こちらです。
- キッチン:2万円~4万円
- 浴室:2万円~3万円
- トイレ:1万円~1万5,000円
- 窓ふき:1枚当たり2,000円~5,000円
ひと部屋の掃除を丸ごと依頼する場合は、1回あたり10万円ほどは費用がかかるでしょう。
ただし、賃貸借契約の特約で「退去後の掃除(ハウスクリーニング)費用は入居者負担」と定めていた場合、オーナーの負担義務はありません。とはいえ、東京都の「賃貸住宅紛争防止条例のガイドライン」では、掃除代行費用はオーナーが負担するように定めています。
デメリット2.立ち合いの手間がかかる
掃除代行業者に依頼をすれば勝手に掃除をして勝手に帰ってくれるのではなく、掃除を始める前後には立ち会いが必要となります。具体的には、掃除を始めるタイミングと完了後の確認をするタイミングで、オーナー自身も部屋に行かなければいけないのです。
たった2回と思うかもしれませんが、自宅から遠い場所にある物件の場合は思いのほか多くの時間と交通費がかかります。掃除の代行業者によってルールが異なる可能性もありますので、依頼する前にしっかり確認しましょう。
なお、管理会社に任せている場合は管理会社の社員が立ち会えばよいため、オーナーが出向く必要はありません。
掃除代行業者の選び方
続いて、掃除代行業者の選び方を紹介します。
質の高い掃除代行業者を選ぶポイントは、次の4つです。
チェックポイント1.掃除代行業者の実績
業者の質が悪いと、部屋を隅々までキレイにしてもらえず、せっかくかけた費用がムダになってしまう可能性もあります。
そこでチェックしてほしいのが、実績です。
掃除代行業者の実績を見れば、その業者の経験や技術も見えてきます。実績が少ないと、それだけ対応力も低い可能性があるため、できるだけ実績豊富な業者を選びましょう。
ただし、フランチャイズチェーンの場合は、全店舗の実績を集約した数字を公表している場合があります。この場合は、たとえリピート率が低くても実績数は多くなるため注意が必要です。
また、店舗によってサービスの質や技術力に差がある可能性もあります。他のチェック項目も踏まえて、慎重に検討することが大切です。
チェックポイント2.スタッフの質
掃除代行業者によっては、経験の少ないアルバイトスタッフを派遣する場合があります。技術不足なスタッフに掃除をされるくらいならオーナーが自分で掃除しても変わりありませんので、スタッフの質にも注意が必要です。
スタッフの技術や対応に問題がないかを、問い合わせ時に十分チェックしましょう。たとえば、電話したときに契約を焦らせるようなことを言ったり、半ば強引に見積もり依頼をさせようとしたりする業者は、スタッフの質があまり良くありません。
また、見積もりの際に具体的な内訳を提示しない場合も注意しましょう。不当に高い見積もりを提示している可能性があります。
そのほか、あいさつや正しい言葉遣いをきちんとできないスタッフは、十分な教育を受けていない可能性が高いでしょう。
掃除代行業者の中には、全スタッフを正社員として雇い、定期的に研修を受けさせることで一定の品質を保っている会社もあります。そういった会社があることを考えると、しっかりとした教育を受けていないスタッフがいる業者を避けるのも、業者を選ぶ良い方法かもしれません。
気持ちよくお金を払うためにも、依頼主の声に耳を傾け、あいさつや言葉遣いに問題がなく、明るい印象のスタッフがいる掃除代行業者を選びましょう。
チェックポイント3.使用している洗剤
掃除業者を選ぶ際には、その業者が使用している洗剤をチェックしてみてください。掃除業者が使用する強力な洗剤は、床や壁に付くとシミになったり傷んだりする恐れがあります。
強アルカリ性の洗剤はガンコな汚れを落とすのに役立つ反面、人体に悪影響を与える恐れがあることをご存じでしょうか。また、壁や床の素材を傷める恐れもあるのです。
できれば、人体や素材への影響が極めて少ないエコな洗剤を使用している業者を選びましょう。
掃除の際には必要に応じて養生を行うため、洗剤で壁や床を傷める心配は基本的にはありません。しかし、万が一のことも考えられますので、エコな洗剤を使用している業者があればその業者を選んで損はないでしょう。
チェックポイント4.損害保険への加入
洗剤や掃除道具などによって部屋の壁や床が破損した場合、損害保険が適用されます。そのため、掃除代行業者を選ぶ際は損害保険に加入している業者を選ぶのがおすすめです。
壁や床を傷めた場合、掃除によって痛んだのか最初から痛んでいたのかが分からず、水掛け論になる場合があります。しかし、もし掃除代行の業者が損害保険に加入していれば業者としては費用を負担することなく弁償できるため、もし業者に落ち度がなかったとしても受け入れてもらいやすいのです。
また、損害保険に加入している業者は万が一の事態に備える姿勢があることから、信頼性が高いともいえるでしょう。
まとめ
掃除代行業者に依頼すれば部屋の隅々までキレイにしてもらえるため、内見時にも良い印象を与えられます。結果的に入居率が上がれば、費用の元を取れるでしょう。ただし、前の住人が退去してから次の入居者が入るまでに期間が空くと、その間にまたホコリがたまってしまうかもしれません。掃除代行を依頼するタイミングは早すぎても遅すぎても問題がありますので、ぜひ覚えておいてください。
掃除を代行業者に依頼するなら、今日ご紹介したポイントをしっかりチェックして、信頼できる業者を選びましょう。