【連載】最近の株式市場と今後の見通しについて

  • 2021/5/21
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過去の株式市場の振り返り

今年5月以降の株式市場に異変が起きつつあります。これまで日銀が毎日必ず買いにきていた東証上場株でしたが、今年4月以降、たまにしか日銀の買いがなくなっています。日経平均などの株式指数がある程度の高値圏にあることから、これ以上日銀は買い上げる必要性を感じなくなったようです。

実際には、日経平均の上場投信(ETF)を買うことによって、日銀は量的金融緩和を続けていたのですが、一定の目標を達成したことから、株式市場が暴落しない限り、日銀の買いはみられなくなったようです。また、日銀は値嵩株(取引単位が1万円より高い株)が多い日経平均よりも東証株価指数型(TOPIX)のETFを買うようになりました。

過去2年の日経平均とTOPIXの値動きチャートは以下のようになっています。

過去約2年の株価指数チャート👆
日経平均:青色 TOPIX:オレンジ色 マザーズ指数:水色

上記には、個人投資家の投資対象銘柄とする小型成長株対象の東証マザーズ指数も入っています。2020年3月に起こったコロナショックでしたが、日本でも一人あたり10万円という給付金(総額約12兆円)が全国民に配られたこともあり、この資金の一部が株式市場にも流れ込んで、新興株投資ブームが起こりました。コロナショック以降のマザーズ指数の大幅上昇に現れています。

このような新興株ブームは、2020年11月頃まで続きましたが、市場全体の過熱感もでてきたことや景気回復を先取りした形で、2021の年初から日経平均とTOPIXが大きく上がるようになりました。このような勢いをかって、2021年2月には、日経平均は、1990年以来31年ぶりの3万円台を付けることになりました。

日本の経済自体は回復が鈍く直近のGDP成長率は▲5%と、株価とは大きく乖離しています。但し、内需企業を除くと上場企業の業績は史上最高に達してきています。例えば、日経平均のEPS(一株当たり利益)は、1900円台にのせてきており、史上最高のEPSという状態となっています。

これまで22倍を超えて超割高と言われていたPER(株価収益率)もEPSの大幅増加によって、通常のレベルの15倍程度まで調整されてきています。輸出関連企業を中心に日本企業の業績回復も著しいものがあります。

EPS&PERのリンク: https://nikkei225jp.com/data/per.php

現在は日経平均なども株価上昇の行き過ぎの調整期にあります。加えて、実体経済が悪いのに、日本政府などが内需企業をぶっ壊すような『非常事態宣言』を出し続けていることは大きな問題と思われます。そのようなことをするのであれば、それに対応した給付金や補助金を政府が大盤振る舞いすべきなのです。

株式市場は、日本政府の経済対策待ちという状況で、政府も総選挙が想定される今年9月までには追加の大型経済対策を出さざるを得ない状況になると思われます。緊縮財政という枠にとらわれないような大胆な経済政策がでてくれば、日経平均は年末には33000円くらいも想定可能ですが、その目玉が『消費税減税』と思われますが、たぶん実現はしないでしょう(笑)

今後の株式市場の見通し

オリンピックは開催される可能性が高いものの無観客などでの開催の可能性が高く、日本経済への貢献度は低い状況と思われます。やはり、今年9月に想定されている衆議院選挙に向けて、菅政権が大きな経済対策を打ってくることに期待をかけたいと思います。現状の経済対策は、去年の経済対策の未消化分を消化しているだけで、新規の経済対策はほとんど見当たりません。GDPが▲5%という経済危機に対して、政府が何にもしないとういことであれば、菅政権どころか自民党が総選挙で大敗するリスクを秘めています。

日本の輸出主導型の企業については、世界的な国々の経済対策などから大きく潤うことが想定されますが、日本の内需企業については、日本政府の経済対策次第という状況であることを踏まえて、投資対象銘柄を絞ることが必要かもしれません。

昨年、個人投資家のブームとなった SaaS 銘柄などへの投資は、非常に危険な状態となっています。儲かるようなシナリオに投資していたものの蓋を開けたら儲かるどころか大損企業が増えているので、かなりリスクが高い投資対象であるという認識を強めることです。

SaaS のリンク: https://cloud-ace.jp/column/detail01/

今後は製造業や内需関連企業で、業績の回復が見込まれる割安なバリュー株と呼ばれる銘柄への投資を増やしていくことが、個人投資家として成功するためには必要な状況となっています。そういった意味では、優待株投資なども、日本経済の回復にのって報いられる時期になってきたと思われます。

私の想定は、今年の夏ころまでに日本政府が大型経済対策を打つとすれば、今年の年末の日経平均は31000円くらいで、打たないとすれば、日経平均が26000円くらいまで下落するような想定をしています。

現在の私の対応

以下のような銘柄群に注目をして投資をしています。

  • 鉄鋼やアルミなどを中心とした資源株:コロナ後の世界的な自動車など大型消費財の需要の激増を踏まえて
  • コロナ後を見据えた内需関連銘柄
  • SaaS 関連などの成長株銘柄については原則投資対象としない
  • 割安な優待バリュー株銘柄に投資

もちろん、株式市場の状況によって変化させていきますが、やはりもっとも注目しているのは日本政府の経済対策次第とういうことになります。

以上

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上記はあくまで筆者の個人的な意見を述べたものであり、株式投資のリスク等はすべて読者に帰属します。筆者やサイト運営者がその責任を負うものではありません。

ふりーパパ

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投稿者プロフィール

1980年代後半から不動産投資開始。
2004年にサラリーマンを卒業して、不動産投資や株式投資などにて生計を立てる。不動産投資に必要な頭金を株式投資などの紙の資産への投資をし、それを元手に借入金を起こして不動産投資をしているのが特徴

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