注文住宅の相場はどれくらい?必要な費用&費用を抑えるポイントを紹介
注文住宅は世界で1つだけのマイホームです。せっかく注文住宅を建てるなら、妥協したくないですよね。しかし、費用相場を確認しておかなければ、費用面や計画面で苦労する可能性があります。
今回は、注文住宅の費用相場や、事前に用意しておきたい金額、費用を抑えるときのポイントなどを詳しく紹介します。
注文住宅を建てるために必要な費用
注文住宅を建てるために必要な費用は、「土地の購入費用」と「注文住宅の建築費用」、「各種手続きにかかる費用」の3つです。それぞれ詳しくて見ていきましょう。
土地の購入費用
土地の購入費用は、面積や立地で大きく異なります。
東京23区内・外でも変わりますし、地方の場合は県庁所在地かどうかでも変わるため、慎重に選ぶことが大切です。場合によっては、注文住宅の建築費用よりも土地の購入費用の方が高くなることもあるでしょう。
また、土地を選ぶときは、住宅を建てられる強度の地盤かどうかの確認が必要です。
地盤が弱くても工事で強度を高められますが、別途費用がかかります。予定よりも費用が高くなると、建築費用に充てられる費用が少なくなるでしょう。
注文住宅の建築費用
注文住宅の建築費用は、
- 基礎工事
- 外装工事
- 内装工事
- 導入工事(電気機器やガス関連機器など)
に分けられます。
理想が高いほどに総費用も高くなるため、予算を決めてから注文住宅の内容を決めましょう。
また、依頼先によっても費用が異なります。
依頼先は、大きく分けると
- ハウスメーカー
- 工務店
- 設計事務所
の3つに分類できます。
それぞれの特徴や信頼性などを比較して、依頼先候補を絞りましょう。相見積もりを取り、信頼性や実績、特徴などを踏まえて依頼先を決めることが大切です。
各種手続きにかかる費用
注文住宅に限ったことではありませんが、一戸建てを建てるときには
- 登録免許税
- 司法書士に支払う報酬
- 交通費
- 登記事項証明書の取得費用
などがかかります。
購入費用の5~8%程度の諸費用がかかるため、購入資金に含めて用意しておきましょう。
注文住宅にかかる費用の相場
国土交通省「平成30年度住宅市場動向調査~調査結果の概要~」によると、注文住宅の購入にかかった費用は、土地の購入費用を含めて平均で3,971 万円でした(※1)。
ただし、この費用には土地の購入費用も含まれているため、実際にかかった費用は立地によって異なると考えられます。
注文住宅に求めることは個々で異なり、間取りや面積もさまざまです。あくまでも、目安として覚えておきましょう。
具体的な費用の相場は、複数の業者に見積もりを依頼することで確認できます。
かけられる費用別の注文住宅の特徴
どの程度の費用でどのような注文住宅を建てられるのか、例をご紹介します。
1,000万円
建築費だけで1,000万円となると、かなりコストを抑えなければなりません。
希望がほとんど通らない場合は、注文住宅を選ぶ意味がなくなる可能性もあります。費用がかかりやすいのは建物の構造や形状のため、一般的な正方形や長方形の注文住宅を選ぶことになるでしょう。
また、
- 全自動洗浄機能付きのトイレ
- 追いだき機能つきバス
- システムキッチン
などを選ぶことが難しくなるかもしれません。
どの部分を抑えるか家族でよく話し合って決めましょう。
2,000万円
2,000万円あれば、一般的な注文住宅を建てることが可能です。
- バルコニーの数
- ハイエンドなキッチン
- オシャレなタイル仕上げの外装
- トイレを1階と2階に作る
など、さまざまな希望を通せるようになるでしょう。
また、一部に限れば、最高級の素材を使用できるといった注文住宅らしさを感じられるマイホームになります。
ローコストをうたう会社に依頼すればさらに多くの希望を通せますが、信頼できるかどうか見極めが必要です。無理にローコストの会社に依頼するよりも、信頼できる会社に相場通りの料金で依頼することをおすすめします。
3,000万円
3,000万円を用意できる場合は、特殊な形状の注文住宅を作ることも可能です。
土地の形が特殊で有効活用することが困難な場合でも、注文住宅であれば対応できます。高級フローリングや無垢材の内装など、さまざまな場所にこだわりを持てるでしょう。
予算を多く用意できる場合は、あらゆる希望に対応できる大手のハウスメーカーに相談することをおすすめします。大手のハウスメーカーには過去にさまざまな希望に応えた実績やノウハウがあるため、自分だけでは思い付かないアイデアを提供してくれるかもしれません。
注文住宅の費用を抑えるポイント
注文住宅の相場に対して全く資金が足りていないのであれば、費用を抑える方向で考えることをおすすめします。
費用を抑えるとなるとできるだけ希望を少なくしたり素材を妥協したりすることになるため、場合によっては注文住宅で建てる意味がなくなる可能性もあり、注意が必要です。
そこでオススメなのが、次に紹介する工夫の方法です。上手に工夫すれば、自分の希望を通しつつ、費用も抑えられるでしょう。
全階層の面積を同じにする
全階層の面積を同じにすることで、内装工事と外壁工事の両方を簡素化できます。
個室を1階と2階に分散すると子ども部屋や夫婦部屋の位置に困る可能性があるため、揉めないように話し合いを重ねておきましょう。
水回りの場所をまとめる
キッチンやトイレ、浴室の場所をまとめることで、水道工事のコストを抑えられます。
ただし、1階と2階の両方に水道設備を設置するとコストがかかるため、注意が必要です。
どうしても1階と2階の両方に水道設備を設置したい場合は、1階の水道管の真上に水道設備を作りましょう。離れた位置に水道設備を作るよりもコストを抑えられます。
部屋数を減らす
部屋を作るには壁やドアの設置が必要なため、部屋数が多すぎるとコストが大幅にアップします。兄弟の部屋はカーテンで仕切るなどして、部屋数を減らす工夫をしましょう。
ただし、思春期の子どもは嫌がる可能性もあるため、注意が必要です。
トイレや浴槽などはセットのものを選ぶ
トイレや浴槽、キッチンなどはセットのものを選ぶことでコストを抑えられます。
ただし、デザインにこだわれない場合があるため、よく考えて選びましょう。
相見積もりで注文住宅の相場を確認する際のポイント
注文住宅を建てるときは、全く同じ希望で複数の業者に見積もりを依頼すること(相見積もり)が大切です。
3~4社程度から相見積もりを取れば、大体の相場が分かります。相場よりも大幅に値段が高かったり安かったりする場合は、その理由を尋ねましょう。
例えば、独自のこだわり素材を使用していることが理由の場合は、検討対象になります。反対に、特に理由がないのに高い場合は候補から外した方がいいでしょう。
また、費用が大幅に安い場合の理由が「広告費の削減」や「中間マージンを抑えている」などの場合は検討対象になりますが、「人件費や材料費の削減」が理由の場合は注意を要します。
良い注文住宅を建てられるかどうか、回答を聞いてしっかりと見極めましょう。
まとめ
注文住宅の費用は、内装や外装、キッチンやバスルーム、トイレ、水道設備の位置、部屋数など、さまざまな要素で決まります。相場を知りたいときは複数の業者に相見積もりを取って、その平均額を確認しましょう。相場から大きく外れている会社は、その理由を確認することが大切です。相場に捉われすぎず、自分たちの理想の家を建ててくれる会社を見つけましょう。