LEDの電気代はどれくらい安いの?コストが低い理由と他の電球との比較

LEDは電気代が安いと聞いて買い替えを検討している方は、具体的にどれぐらい電気代が安くなるのか計算しておきましょう。LEDにはメリットとデメリットがあるため、それぞれを確認したうえで買い替えるかどうか決めてください。

ここでは、LEDと白熱電球や蛍光灯との料金を比較すると共に、LEDのメリットとデメリットをお伝えします。


LEDとは

LEDは、「Light Emitting Diode」のイニシャルです。日本語に訳すと、「光る半導体」を意味します。

半導体は一定の条件下でのみ電気を通せる物質で、電球に例えると「ソケットに取り付けてスイッチを入れること」が通電の条件です。LEDはアルミニウムやリンなどの元素で構成されており、構成比率を変えることで明かりの色を変えられます。

従来のLEDは白色に発光できなかったため、家庭用には用いられていませんでした。しかし1996年に白色に光るLEDが実用化され、現代にかけて急速に普及したのです。

現代では、家庭用や施設用など、さまざまなタイプのLEDが使用されています。

LEDのメリット5つ

まずは、LEDのメリットを詳しく見ていきましょう。

1.寿命が長い

LEDは、白熱電球や蛍光灯と比べて寿命が長いことが特徴です。

4万時間使用できるタイプの場合は、1日8時間使用しても約12年は使えます。LED以外の電球の寿命は、白熱電球が800,000~2,200時間、蛍光灯が5,000~1万3,000時間といわれています。

2.壁紙や床の変色と熱ダメージを抑えられる

LEDには、紫外線や赤外線などがほとんど含まれていません。そのため、紫外線による壁紙や床材の変色、赤外線による熱ダメージなどを抑えられます

夏になると、白熱電球の下にいるだけで汗が流れてくる方は多いのではないでしょうか。玄関に白熱電球を使っていると、せっかくメイクをしたのに家を出る前に汗で浮いてしまう場合もあります。

家のあらゆる場所にLEDを使うことで、電気代を抑えられると共に快適な居住空間を作れるのです。

3.電気代を節約できる

LEDが低コストなのは、少ない消費電力で明るく点灯できるためです。

どれだけ電気代が安くても、暗かったら元も子もありませんよね。LEDは白熱電球の約6分の1の電力で、同程度の明るさを得られます。

4.低温の環境でも瞬時に点灯する

白熱電球や蛍光灯は、低音の環境では明るくなるまでに時間がかかります。

一方LEDは、低温の環境でも瞬時に点灯するため、快適に使えるでしょう。また、1日何度も消灯と点灯を繰り返しても、寿命が短くならないことも特長です。

瞬時に点灯するうえに、消灯と点灯を繰り返しても問題がないため、人の出入りが多いトイレやセンサーライトなどに向いています。

5.環境にやさしい

LEDには、水銀や鉛などの環境に悪い物質が含まれていません。地球環境を気遣う人に適した電球といえるでしょう。

地球環境問題は加速しているため、今後さらにLEDの需要が高まることが予想されます。

LEDのデメリット4つ

低コストなのは魅力的ですが、LEDには次のデメリットもあるため慎重に検討しましょう。

1.他の電球と比べて重い

LED電球には電子回路や発光する部分などのさまざまなパーツが組み込まれているため、構造上どうしても重くなります。白熱電球の約3倍、蛍光灯の約1.5倍もの重量のLEDもあるため、照明器具の耐荷重を事前に確認しておくことが大切です。

特にシャンデリアのように複数のLED電球を取りつける照明器具は、ソケットに大きな負担がかかります。

2.照らせる幅が狭い

LEDは白熱電球や蛍光灯と比べて光が拡散しにくく照らせる幅が狭いため、白熱電球や蛍光灯を使う場合と同じ明るさにするには、より多くのLED電球が必要になります。当時は、LED証明が屋内に不向きともいわれていたほどです。

しかしながら、近年の企業努力によって光が拡散しやすいLEDの開発が進められているため、問題はいずれ解消されることが予想されます。

3.自然光の再現性が低い

電球は、いかに自然光に近い光を出せるかが重要です。LEDは、自然光の再現性が低いといわれています。

しかしながら、光の拡散性と同じく企業努力によって改良が進められているため、いずれ自然光に近いLEDが開発されるでしょう。

4.他の電球と比べて値段が高い

白熱電球や蛍光灯が数百円であるのに対し、LEDは2,000~4,000円程度のため、コストが高く感じるでしょう。しかし、LEDは白熱電球や蛍光灯と比べて電気代が非常に安く、1時間あたりの電球単価には3~4倍もの差があります。

LEDに買い替えるのに一時的なコストはかかりますが、1年程度で元を取れるでしょう。

LEDの電気代の計算方法

1年あたりの電気料金は、

LED電球の数×消費W数×1日の点灯時間×1年の点灯日数×0.025(電力の単価)

で算出できます。

(例)

  • 使用個数・・・10個
  • 消費電力・・・8W
  • 使用時間・・・12時間
  • 使用日数・・・360日
  • 電力単価・・・0.025円(1kwあたり25円)

使用個数10個×消費電力8W×使用時間12時間×使用日数360日×電力単価0.025円(1Wあたり)=8,640円

LED10個を毎日12時間使う生活を360日続けても、電気代は8,640円で済みます

他の電球との料金比較

それでは、白熱電球と蛍光灯からLEDに買い替えるとどれぐらい節約できるのか、料金を比べていきましょう。

白熱電球との比較

白熱電球の消費電力は、35~60W程度です。

1年あたりの電気代は、

使用個数10個×消費電力35~60W×使用時間12時間×使用日数360日×電力単価0.025円(1Wあたり)=3万7,800円~6万4,800円

となるため、消費電力8WのLED電球に買い替えた場合に節約できる金額は、

3万7,800円~6万4,800円-8,640円=2万9,160円~5万6,160円

です。

10個の電球をLEDに買い替えるときにかかる約2万~4万円は、約1年~1年6カ月で回収できます

蛍光灯との比較

蛍光灯の消費電力は、10~12Wです。

年間の電気代は、

使用個数10個×消費電力10~12W×使用時間12時間×使用日数360日×電力単価0.025円(1Wあたり)=1万800円~1万2,960円

となるため、消費電力8WのLED電球に買い替えた場合に節約できる金額は、

1万800円~1万2,960円-8,640円=2,160~4,320円

です。

LEDへの買い替え費用を考えると、必ずしもLEDに変更した方がいいとはいえません。しかしながら、蛍光灯は点灯直後が暗く、本来の光量になるまでに数分かかる難点があります。

使い勝手を踏まえると、LEDに替えるメリットは大きいといえるのではないでしょうか。

まとめ

LEDは白熱電球や蛍光灯と比べて電気代が安く、電球としての機能も改善されてきています。そのため、今後はLED電球が主流になることが予想されるでしょう。節約のためにLEDへの買い替えを検討している方は、今回ご紹介した計算式に当てはめて、節約できる金額を計算してみてくださいね。

加藤 良大

加藤 良大

投稿者プロフィール

歴8年の専門記事ライター。不動産記事の執筆本数は500本を超える。不動産売却や税金の話、相続やM&Aによる不動産売買に関する記事を執筆。誰が読んでもわかりやすく、すべての疑問を解決できる記事の執筆を心がけています。

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