ベランダ菜園の初心者にオススメの野菜&栽培に失敗しないコツ
ベランダで野菜を育てることを、ベランダ菜園といいます。ベランダ菜園を始めたいと思っている人の中には、どんな野菜を選べば良いのか分からない人も多いのではないでしょうか。また、賃貸物件のベランダで野菜を育てる際はベランダ菜園を始める前に確認しておくべき点もあるため、注意が必要です。
そこで、今日はベランダ菜園に向いている野菜や栽培を成功させるコツ、注意点などを紹介します。初心者でも簡単に育てられる野菜を紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
ベランダ菜園に向いている野菜
では早速、ベランダ菜園で失敗しにくい野菜を紹介します。
ベランダ菜園に向いているのは、
- 草丈があまり高くならない
- 収穫までの期間が短い
- 栽培中の管理が簡単
といった特徴のある野菜です。
たとえば、
- 二十日大根(ラディッシュ)
- アサツキ
- 小松菜
- トマト
- 葉ネギ(青ネギ)
- キュウリ
- 大葉(青シソの葉)
- ナス
などは、ベランダでも育てやすいといわれています。
中でも初心者にオススメなのが、
- ミニトマト
- ラディッシュ
- アサツキ
の3つです。
その他の野菜も栽培の難易度はそう高くないものの、害虫や病気の予防にやや手間がかかります。そのため、初心者には上記の3つがオススメです。
ベランダ菜園を成功させる5つのコツ
続いて、ベランダ菜園を成功させるコツを5つ紹介します。
初心者だからこそ知っておきたいコツもありますので、ぜひ参考にしてみてください。
コツ1.種ではなく苗から育てる
1つ目のコツは、種から育てるのではなく苗から育てることです。
野菜の栽培と聞くと、種からの栽培を想像する人が多いのではないでしょうか。野菜の種は、ホームセンターや専門店、ネットショッピングなどで簡単に手に入ります。
しかし、初心者には種から育てるよりも苗から育てる方法がオススメです。
苗も種と同じで手に入りやすいので、ベランダ菜園に初めてチャレンジするという人は種ではなく苗を探してみてください。
※ラディッシュは種からでも簡単に育てられます
コツ2.野菜用の土を用意する
野菜用の培養土(ばいようど)を用意することも、初心者がベランダ菜園を成功させるために必要なコツです。
培養土とは、必要な用土や肥料を育てる植物に合わせてあらかじめ混ぜ合わせてある土のこと。その名の通り、野菜用の培養土は野菜に適した成分が配合されています。
自分で培養土を作る方法もありますが、初心者であれば最初から野菜用の培養土を用意しておくのが良いでしょう。知人や友人に畑で野菜を育てている人がいれば、分けてもらうのも良いですね。
ただし、栽培する野菜によっては連作障害を起こす野菜もあるため注意が必要です。次の項目で詳しく説明します。
コツ3.連作障害に注意する
連作障害とは、同じ場所で同じ科の野菜を育て続けることで起こる障害のことです。
具体的には、病気になったり害虫の被害を受けやすくなったりします。
たとえば、トマトはトマト科ではなく、ナス科の野菜です。
ナス科の野菜には、ほかにも
- シシトウ
- トウガラシ
- ジャガイモ
- ナス
- ピーマン
- パプリカ
などがあります。
野菜の科には、ほかにもアブラナ科やウリ科、マメ科といった種類があります。同じ科に分類される野菜を同じ場所の同じ土で連続して作ると、障害が起こりやすくなりますので注意しましょう。
なお、先ほど初心者にオススメと紹介したラディッシュはアブラナ科、アサツキはユリ科の野菜で、それぞれ連作障害が起こる可能性のある野菜です。
うっかり同じ科の野菜を育てないように、畑の土をもらうときは何の野菜を育てていた土なのかを聞いておくと良いですよ。
コツ4.水を与えるタイミングに注意する
続いて紹介するのは、水を与えるタイミングに関するコツです。
基本的に、野菜の苗には朝に1回たっぷりの水を与えます。
とはいっても、水の与えすぎは逆に良くありません。プランターの下から水が出てきたら、水やり終了のサインです。覚えておきましょう。
ただし、暑い季節は午後になると土の表面が乾き、野菜がしんなりすることがあります。その場合は、暑さが和らぐ夕方以降に2回目の水やりを行うと良いですよ。
日中に水を与えるとプランターの中で水がお湯になってしまい、野菜やプランターを傷める原因となりますので注意してください。
コツ5.日当たり・熱・風通しに注意する
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水はけや風通し、日当たりに注意することも、ベランダ菜園には欠かせないコツです。
・日当たりを良くする方法
植物が活発に光合成を行うのは、午前中だといわれています。プランターは、午前中に日光が当たる位置に置きましょう。
季節によっても異なりますので、様子を見ながら位置を調整してみてください。
午前中に日光を浴びせられなくても、4時間ほど日光に当てられる時間帯があれば野菜は育ちます。プランターを台の上に置いて高さを出し、なるべく長く日光に当ててあげるのが栽培のコツです。
それでもあまり日当たりを期待できない場合は、日当たりの良くない場所でも育ちやすい野菜を選ぶと良いですよ。
・夏の熱対策
真夏はベランダのコンクリートが熱くなり、その熱が野菜にダメージを与えることもあります。心配な場合は、「防虫や防腐加工の施してあるすのこ」や「プラスチック製のフロアデッキ」などを敷いて、その上にプランターを置くと良いでしょう。
エアコンの室外機からも思いのほか熱い空気が出ますので、プランターを室外機の前に置かないように注意してくださいね。
・風通しを良くする方法
風通しが悪い状態で野菜を育てると、野菜が病気になったり害虫の被害に遭ったりしやすくなるため、ベランダ菜園では風通しに注意しなければいけません。
風通しを良くするためには、プランター同士を離したり、同じプランターの中で育てる野菜と野菜の間隔を広めに取ったりといった工夫が効果的です。
ベランダ菜園の注意点
続いて、ベランダ菜園を始めるうえで注意すべき点を3つ紹介します。
注意点1.ベランダ菜園に関する規約をチェックしよう
1つ目は、賃貸物件の契約に関する注意点です。
賃貸物件でベランダ菜園を始める場合、まずは賃貸借契約書を確認する必要があります。
というのも、物件によってはベランダで植物を育てること自体を禁止している可能性があるからです。禁止している理由は物件によってさまざまですが、安全性や景観保護のために禁止している物件が多いようですね。
法律でいえば、ベランダは専用使用権の認められた共用スペースです。ベランダに何を置いて良いのかは物件によって異なりますので、必ず契約書を確認しましょう。
注意点2.避難経路をふさがないように注意しよう
マンションにおいて、ベランダは大切な避難経路です。隣の部屋との仕切り近くや、上下階への避難用ハッチの上にプランターを置くと避難の妨げとなりますので注意してください。
避難経路として使う以上、避難の邪魔になるようなものを置いてはいけない旨が契約書にも記されているハズです。契約書を確認する際は、避難経路に関する項目も合わせて確認しましょう。
注意点3.水もれや鉢の落下に注意しよう
ベランダ菜園を始める際は、水もれや鉢の落下にも注意しなければいけません。
賃貸マンションや賃貸アパートのベランダは、防水の処理を施されていないのが一般的です。大量の水を流したり水たまりができたりすると、下の階にもれてしまう可能性がありますので注意しましょう。
また、日当たりを良くするために高さを出す際は、台が倒れて鉢やプランターが落下しないよう置き場所には十分に注意する必要があります。日当たりが悪いからとベランダの外側に鉢をつるすと落下の危険性が高まりますので、絶対にやめましょう。
まとめ
今日は、ベランダ菜園に向いている野菜や栽培を成功させるコツ、注意点などを紹介しました。ここで紹介した野菜以外にも、初心者の育てやすいハーブや果物があります。野菜によって難易度が異なりますので、まずは難易度の低い野菜から始めてみてはいかがでしょうか。