【連載】株式投資家からみた不動産市場

こんにちは。ふりーパパです。

日本の株式市場が活況になってきています。日経平均は、2018年10月につけた24000円を超えようとするレベルまで上昇しています。一方で、日本の不動産市場は低迷を続けています。株式市場は、流動性(日々取引がある)があるために、個人投資家でも信用取引を利用すれば、簡単に少ない資金で株式投資をすることができることもあります。

過去5年の日経平均株価(出所: TradingView)

過去5年で、日経平均は、安値15000円から高値24000円と、約60%も上昇しています。一方で、日本の投資用不動産市場は、個人投資家の一部の投資家を除いて、「かぼちゃの馬車事件」の発覚した2018年の年初頃から金融機関からのローンを受けられなくなった(信用取引をできなくなった)こともあり低迷しています。不動産取引量は、大きく減ってきているようです。

まだ、自宅用の不動産は、超低金利のフラット35などがあることによって、比較的売れていますが、首都圏でも、不動産価格が、5000万円を超えるような物件については、動きが鈍くなっているようです。

インフレヘッジ商品として、株式や不動産のことを考えますが、不動産市場については、金利水準や金融機関の融資姿勢が大きく影響する点が、株式市場とは大きく異なります。

不動産価格は、日本の超低金利に支えられて高止まりしていますが、取引量が大きく減少してきており、不動産を換金することが難しい状態となっています。賃貸状況は、大都市圏の商業用不動産は、まだいい状況が続いているようです。但し、今年から日本の人口が、毎年50万人も減っていくような借り手市場となっていく賃貸市場に、外国人が増えていく現状に対処していく必要がありそうです。

現状の株式市場では、不動産業は、マンション開発などを中心に株価の低迷が続いています。割安なレベルで放置されている銘柄も多々あります。大東建託やレオパレス21など、相続税対策の銘柄は、右肩下がり(1年以上株価が下げ続けている。)のチャートとなっています。

[参照1]大東建託株価チャート 

[参照2]レオパレス21株価チャート 

不動産関連の株価をみながら、今後の不動産市況はどうなるのか考えてみました。日経平均については、2020年にも、25000円を超える可能性もでてきているので、不動産価格も高度止まりする可能性もありそうです。しかしながら、インフレの芽もでてきているので、金利上昇による不動産価格の下落も想定されます。J-REITインデックスの下落(大天井から約10%下落。)がそれを象徴しているかもしれません。但し、それも限定的かもしれません。

[参照3]東証REIT指数

日本では平均的な個人所得が、過去20年で20%も減少しているという現実もあり、2014年頃に比較して、3割以上割高な状況となっている都市圏の不動産を買うというのは、かなり難しくなっているという現実もあります。人口が、50万人以下の都市では、新築の戸建てが、2500万円~3000万円程度の価格となっているようですが、所得水準が、400万円程度だと、800万円程度の頭金がないと自宅の購入は難しいのかもしれません。

また、この程度の人口の都市だと、20年後のこの自宅の価値は、1000万円以下となっている可能性もあるので、借家に住み続けるほうがメリットがあるという話もありそうです。

私が住んでいるニュージーランドでも、株価指数(NZX50)などの株価指数は、過去7年で約3倍(4000ポイント→11000ポイント)近くと、大きく上昇しています。ニュージーランド最大の都市であるオークランド住宅価格も、7年前には、50~60万ドル程度(約3500万円~4500万円)が相場であったものが、現在は、100万ドル(約7000万円)程度が、売れ筋の住宅となってきています。但し、自宅などを売って、その7~8割程度のローンを借りて住むような状況であり、低金利が続かないと、住宅取得者もローンの支払いができなくなるというリスクも秘めています。

オークランドでは、これまでのような住宅価格が上昇し続けるというシナリオに変化がでてきており、2年ほど前に天井を打ってから不動産価格は横ばいを続けています。一方で、個人所得の伸びも限定的で、低金利に支えられている住宅市場となっています。

日本とニュージーランドの大きな違いは、人口の増加という点かもしれません。今回の日経平均の上昇も、TOYOTAなどグローバル企業の利益の増加によって支えられている面が大きく、日本の少子高齢化を考えると、不動産価格が、日経平均に追随できない理由もわかるかもしれません。

日本の内需で、典型的な不動産は、先行きが不透明な状態ですが、不動産の運用手法として、ホテル(民泊)や賃貸のほうは、比較的順調という状況の裏返しかもしれません。

ふりーパパ
1980年代後半から不動産投資開始。
2004年にサラリーマンを卒業して、不動産投資や株式投資などにて生計を立てる。不動産投資に必要な頭金を株式投資などの紙の資産への投資をし、それを元手に借入金を起こして不動産投資をしているのが特徴
http://freepapa.enjyuku-blog.com/

ふりーパパふりーパパ

投稿者プロフィール

1980年代後半から不動産投資開始。
2004年にサラリーマンを卒業して、不動産投資や株式投資などにて生計を立てる。不動産投資に必要な頭金を株式投資などの紙の資産への投資をし、それを元手に借入金を起こして不動産投資をしているのが特徴
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