【連載】激しい不動産の値上がり・・・
- 2021/2/3
- 不動産投資
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こんにちは。ふりーパパです。
今のニュージーランドは、日本では非常識と思われるような住宅価格の上昇が起こっています。私が2015年10月に取得した現在住んでいる住宅。概ね2倍近くまで価格が上昇しています。取得時に69万ドルあったものが130万ドル程度の評価額となっています。
建物は、1997年頃に建てられた『欠陥住宅』。いわゆる建築確認済証(こちらでは、CCCと呼ばれます)がない物件です。ところがこのうちには、日本のコンビニのような自動車を5台~6台は泊められるような広い駐車場用敷地約300㎡があります。全敷地面積は、建物部分も含めると約540㎡あります。
↑自宅の駐車場部分
不動産価格については、インフレ率に加えて地益(土地の発展性)というものが価格に反映されるということです。私の自宅は、取得当時の予想家賃は、週700ドル程度の想定でしたが、現在は週900ドルを超えるレベルまで上昇しています。約30%の値上がりです。また、最低賃金も当時時給16ドルが、今年四月から20ドルになるので、約25%上昇しています。実際に、以下のようにオークランド市の不動産価格は、過去5年間で27%上昇しています。
↑Trademe Property HPより
2016年10月から新しいゾーニング(用途地域指定)が施行されています。自宅は、日本でいうと第2種住宅専用地域に近く今ある建物を壊すことで、3戸の新築住宅が建てられるゾーニングになりました。180㎡近い戸建て3棟が建てられるようになったのです。
それでは、自宅の値上がり要因をインフレ要因と地益要因に分けて考えてみると、以下のようになると思われます。
不動産価格69万ドルx130%(1+30%(インフレ分))=約90万ドル
・インフレによる上昇分=90万ドル-69万ドル=31万ドル
・地益分の値上がり=130万ドル-90万ドル=50万ドル
合計値上がり分(①+②)=81万ドル
オークランド市では、2010年以前に建てられた戸建ての土地の面積は、基本400㎡以上あります。平均すると500㎡程度の敷地を有しています。2016年10月のゾーニングの改定で、最小100㎡程度でも戸建てが建てられるようになったことが、住宅価格上昇の大きな要因ともなっています。広い土地を有する戸建ては、土地の分割をしていくつかの住宅を建てることができので、そのプレミアムがついて売買されるということです。
現状は、新型コロナウイルスによる経済対策の一環として、NZ中央銀行がゼロ金利政策を採っていることもあり、住宅ローンの金利が、2%台という史上最低金利となっていることが住宅取得ブームを起こしていることから、不動産価格も過去1年で平均して12%以上の値上がりとなっています。
日本の不動産投資家からみれば、まさに『不動産バブル』という表現がなされるかもしれませんが、当地ではバブルではなく、普通の状態であることを知ることが必要になるかもしれません。