【連載】消費税増税と不動産価格

  • 2020/2/10
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こんにちは、ふりーパパです。

昨年10月1日から消費税が、8%→10%となりました。たったの2%ですが、人生で最も高い買い物となる住宅についての2%です。昨年10月の消費税増税にあたって、政府はいろいろと対策をうっていましたが、去年の12月頃から消費税増税の影響が顕著になってきているようです。例えば、住宅着工や自動車販売は軒並み減少傾向を辿っています。

地域によっては、20%、平均して10%以上新築住宅着工が減少、新車販売は、2桁減となっています。

新築マンション販売は3割減少、約率は50%を切るというリーマンショック並みの状況となっています。

https://www.yomiuri.co.jp/economy/20191118-OYT1T50135/

大東建託などの新規アパート着工も大きく落ち込んでいます。

大東建託IRサイトより↑

現状は、このように消費税増税の影響を受けて、かなり悪い状態となってきています。ポイントは、このような悪影響がいつまで続くかということになります。

私の想定は、東京オリンピックが終了すると更に経済状況が悪くなることを想定しています。恐らくは、2022年の年央くらいまで続く可能性を想定しています。10%の消費税に日本国民が慣れてくるにはこれくらいの時間が必要と思われるからです。

2014年4月に、消費税が5%→8%となった際には、その個人消費に対する影響は、2016年中ごろまで続きました。結果的には、2019年年初頃なってはじめて、2014年の増税前の状況にまで個人消費が回復するまでに時間を要しています。

https://www.zenshoren.or.jp/2019/02/04/post-803

今回も3年くらいの時間を要する可能性が高いと考えて間違いないと思われます。ということは、現在のような超低金利は、3年以上は続く可能性があるとも想定できます。住宅ローンであれば、フラット35の1.35%金利は、今後も3~5年くらいは続く可能性が高まったと言えるかもしれません。

日銀は、リフレ政策推進派の安達誠司氏を審議員に迎えるなどして、アベノミクス後もリフレ政策を推進する方向性が確認されています。ということは、実質金利がマイナスの状態が今後も数年間続くということを示唆しているともいえそうです。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%AE%9F%E8%B3%AA%E9%87%91%E5%88%A9

リフレ政策とは、
https://manabow.com/qa/reflation.html

今後の不動産価格の推移について考えて見ましょう。日本の不動産価格は、大都市圏では、20%~30%くらい上昇することを想定しています。今でもこれほど高いのに、まだ上がる、そんなわけがないと思われる方が大半と思われます。

以下の通り、リフレ政策の効果か、2019年度もマンション価格は高止まりしたままの状態となっています。

https://www.kantei.ne.jp/report/c2019.pdf

結局、実質金利がマイナスの超低金利政策が続く限りにおいては、貨幣価値が下がっていく可能性のほうが高くなり現物資産である不動産価格は下がらないどころか、上昇するということになります。現状は、「東京オリンピックが終われば、暴落する。」というのが、多くの評論家の意見となっていますが、私はそのようには考えていません。

投資物件などの空室率の記事などを読むと、

https://gentosha-go.com/articles/-/19837

不動産投資などやっていられないというような意見にもなりますが、超低金利政策によって、日経平均はバブル崩壊時以来の高値を維持しており、六本木ヒルズの住宅棟は、月100万円を超えるような賃貸マンションがほぼ満室となっているのです。

https://tokyorent.jp/search/vacancy/126368/?gclid=Cj0KCQiAsvTxBRDkARIsAH4W_j8JFcZsVlSb9biWyp_AAtaMozkoY1yrWhHpXx33A6MTlUtQ-lQ14YIaAh5DEALw_wcB

このような状況は、国民の所得格差につながっていくことになります。日本は、先進国の中ではもっとも格差のない世界と言われています。このような不動産価格の状況を考えていくと、大都市圏の不動産は上がるが、地方の不動産はまだ下がる可能性が高い。但し、大都市圏のかなり高い不動産の価格が更に上昇していく可能性が高いので、全般的に不動産価格は上昇していく可能性が高いという結論をしています。

ニューヨークのマンハッタン島のマンション価格は、1億円(約80万ドル)が最低ラインで、1.5億円(1.3百万ドル)程度を出さないと家族が住めるようなマンションは、買えなくなっています。2015年に株価指数NYダウが15000ドルを超えた時期には、もうマンハッタン島のマンションは高すぎて、価格上昇しないで暴落するという説がメインなシナリオでしたが、少しずつですが、価格上昇が続いています。

https://www.able-nw.com/newyork/sale/

このように、アメリカでは、NYダウの上昇に沿って、マンハッタン島のマンション価格は上昇し続けています。

日本の代表的な株価指数である日経平均が上昇していくにつれて、東京のメイン3区(港区、千代田区、品川区)マンションなどもニューヨークマンハッタン島のマンションのように上昇傾向を強める可能性があります。

結局、日本もアメリカも緩やかなインフレ政策をしている状況にもかかわらず、実質金利がマイナスという超低金利が続いていることによって、株式相場や不動産価格がインフレ期待によって上昇しているという状況が継続しているということになります。

私は、昨年7月に投資用のアパートを買っています。法人を使っての投資ですが、グロス利回り7%、約1億円のアパートです。金利コストは、約1%、期間28年のローンを組んでいます。元本返済は、約3%年なので、元利返済が、年間合計4%で管理コストを引いても、2%程度のキャッシュフローを確保できています。また、このアパートの売り出し価格からは、12%ほど価格を下げて購入できています。

まだ投資し始めて半年程度ですが、9室中3室のテナントが入れ替わりましたが、ほとんど空室は生じていないどころか、テナントの入れ替え時に、家賃を3000円ほど上げることができています。金利が数年上がらないシナリオとすれば、5年間で約15%の元本返済が可能になります。10年程度、超低金利が続けば、30%の債務返済ができることになり、その際に、このアパートの価格が約30%の値下がりをしていたとしても、その物件を売却できれば、2%x10年=20%のキャッシュフローが確保できることになります。それどころか、取得時と同じ価格で売却できる可能性もあると思っています。(笑)

大都市圏であれば、インフレによって家賃も上がることも想定されるような時代になるかもしれません。歳を取るにつれて、地方都市での生活はどんどん不便になりますが、大都市圏であれば、公共交通も十分に整備されているし、地方のように自動車がなければ生活できないという状況はありません。どちらかと言えば、高齢化するにつれて、便利な大都市圏への国内移住が増えることになると想定しています。

このような考え方をしているので、私は、今後も長い期間のローンが引ける大都市圏の投資物件については、どんどん増やしていこうという方向性で動いています。2018年頃のように投資家向けのローンがでないので、投資物件については価格交渉ができる状況であることも考慮しています。このような経済や不動産価格のシナリオを考えておくということが、不動産投資においては、とても重要だということかもしれません。

 

最後に、手前みそとなりますが、2月24日に、以下のようなセミナーの開催を予定しています。

「日経平均5万円時代にむけて」

ふりーパパ

ふりーパパふりーパパ

投稿者プロフィール

1980年代後半から不動産投資開始。
2004年にサラリーマンを卒業して、不動産投資や株式投資などにて生計を立てる。不動産投資に必要な頭金を株式投資などの紙の資産への投資をし、それを元手に借入金を起こして不動産投資をしているのが特徴

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