これからの不動産投資は地方でするべき。内閣府の調査からわかった若者の意識変化

  • 2020/11/14
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世の中にさまざまな変化を起こさせた新型コロナウイルス。不動産環境にもいろいろな変化を見せています。たとえば住む場所。これまでは、東京に出ようと思っていた人が地方に止まったり、すでに東京に住んでいる人が地方を目指すという現象も起こっています。この傾向は、今後、ますます強くなるのかもしれません。こうなると、不動産投資についても潮目が変わってくるかも。

ここではさまざまなデータを見ながら、これからの地方投資について考えて行きます。

東京23区に住む20代の3人の1人は地方移住に興味がある

まずは、どれぐらいの人が地方移住に興味を持っているのかをデータでチェックしましょう。 これは2020年6月21日に内閣府が発表した調査です。調査名は【新型コロナウイルス感染症の影響下における生活意識・行動の変化に関する調査】この中に「地方移住への関心」という項目があり、三大都市圏居住者に質問をしています。また、20代に関しては地域別にも関心を聞いています。

質問内容は以下。
「今回の感染症の影響下において、地方移住への関心に変化はありましたか」

全体を見てみると、地方移住への「関心が高くなった」「やや高くなった」を合わせると15%。年代別で見ると、最も多かったのは20歳代で、同じく22.1%となっています。不思議なことに、最も少なかったのは50代以上で、わずか10.2%。「老後は地方でゆったりと」とか、「実家に帰る」という発想は強くないということですね。これは地方に行くと医療が弱いと言われてきたことが、コロナ禍で露呈したからかもしれません。また、「コロナになると村八分になる」ような現象もあったりして、閉鎖的な窮屈さも都会暮らしに慣れた人にはキツイと感じたのかも。

話は戻り、20代に関しては地域別でも調査を行っています。

それによると、地方移住に最も関心が高かったのは東京23区在住者。「関心が高くなった」が11.8%。「関心がやや高くなった」が23.6%。合わせて35.4%もの人が関心が高くなったと答えたわけです。つまり、3人に1人が地方移住に前向きだということで、これはかなりの数字ではないでしょうか?

ちなみに、東京圏(東京都、埼玉県、千葉県、神奈川県)に広げても27.7%ですから、東京に関してはかなりの人が前向きだということですね。

転職を兼ねて地方移住をするのではないか?

世間ではテレワークの普及が地方移住を推進するなどと言っている専門家がいますが、そうなるには恒久的にテレワークを定着させるという企業側の努力が必要になります。今のテレワークを見ると緊急回避的なものであり、このまま進んでも、週に何度かのテレワークが広がるに過ぎません。ということは、このまま地方移住が進むとはちょっと考えにくいかなと思います。

余談ですが、3年ほど前にMicrosoftに取材に行ったとき、めちゃくちゃテレワークが進んでいて、素晴らしい以外の言葉がでませんでした。一番遠くに住んでいる人は沖縄在住らしく、月に何度かある打ち合わのために上京しているそうです。

しかし、「自分で好きなところに住んでいるのだから」と交通費は出ません。すごいなあと感心すると同時に、テレワークを本格的に推進するには仕組みや感覚を根本から変えなければならず、古い感覚のまま本格的なテレワークは導入できるものではないとも感じました。

ということは、多くの会社や人は、今のままテレワークが進んだからといって会社のあるところに関係なく移住することは難しそうです。つまり、多くの場合、転職を兼ねて地方に移住してもよいと考えているのではないかと思います。

賃金の減少分は副業で補えば問題はないとの考え

ただし、地方の会社に転職をするとなると、問題もあります。それは、生涯賃金の低下です。

ところが、若い世代は必死に努力をした上での出世を望まず、それに伴う大きな収入を望んでいない層が増えていると言われています。それでも明らかな給料の減り方には少し抵抗がありそうですが、それは副業でカバーすればよいと考えているのかもしれません。

同じ調査内に、「職業の選択・副業等の希望の変化」という設問があり、「今回の感染症拡大前に比べて、職業選択、副業等の希望は変化しましたか」と聞いています。

この質問に対し、20代に関しては54%の人が「変化した」と回答しています。しかも、最も回答が多かったのは「まだ具体的ではないが将来の仕事や収入について考えるようになった」というものです。

コロナ禍に聞いた質問ですから、「将来の収入や仕事」については「バリバリ稼いでやるぞ!」というよりは、「どんな社会の変化にも収入が減らない」とか、「安定している稼ぎ方」という方に興味が向いていることは間違いありません。ということは、この回答の中には、「副業に関する関心が増えた」というものが多く含まれると考えるのが妥当かもしれません。

2018年は副業解禁と言われていますが、企業側では今ひとつ進まなかった副業。しかし、この機会に増えていくのかも。これらを合わせて考えれば、会社では定時の働き方をして、家に帰って副業をする。それで一定の収入が得られればそれで良いと考えてる人が増えたということでしょう。

これからの不動産投資は地方が熱い

さて、これらのことを考えると、今後は地方移住が本格的に増えていきそうです。転職にあまり抵抗がなく、地方に憧れがある。一時的にコロナで仕事はなくなったと言われますが、長期的な見方をすれば人不足が叫ばれる中、転職先さえ見つかれば地方に行きたいという人が増えるのかもしれません。

そうなると必要になるのは住むところ。不動産投資をやる方法はいろいろとありますが、物件価格としては地方の方が圧倒的に安く、取り掛かりやすいのも事実です。

たとえば、当不動産の学校の主宰であるコテツは遠く離れた札幌で大家デビューしています。

編集長である寺尾は富山県から不動産投資をスタートさせています。

このように今では投資家と呼ばれる人でも地方投資からはじめたわけで、これまで不動産投資に興味がありながら、実際にはなかなか手が出なかったという人には魅力的な時代が来たと言えるでしょう。

もちろん、今回の調査で三大都市圏と言われたところは一都七県。残りは39県あるわけで、どこでもいいというわけではないでしょう。また、同じ県内でも条件は変わってきます。また、物件を購入する前に自分で見に行ったり、リフォームを自分でやるとなると、近県のみに限られます。入居者が決まったあとも、トラブルがあった時に自分で行きたいということになると交通の便を気にしなければなりません。

さらに、地方の特色を知っているところで始めた方がよいとか、得意不得意もあるはずです。その辺りはよく考えて不動産投資をはじめる必要はあります。

ですが、確実に言えるのは、これからは地方が脚光を浴びていく可能性があるということ。これは見逃せない変化なのです。

原田園子

原田園子ディレクター

投稿者プロフィール

「不動産の学校」のディレクター兼ライター。
住宅メーカーや不動産業者をクライアントに持っています。
不動産関連の取材実績も多数あり。
不動産投資から日々の暮らし記事まで、幅広く担当します。

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