賃貸物件を借りるときの初期費用一覧!相場と安く抑える方法
- 2019/10/8
- 賃貸
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賃貸物件を借りる場合は、あらかじめ資金を用意しておく必要があります。場合によっては、数十万円もの初期費用がかかるケースもあるようです。では、賃貸物件を借りる際にかかる初期費用にはどのような種類があるのでしょうか。今回は、賃貸物件を借りるときに必要な初期費用と相場に加え、初期費用を抑える方法についても解説します。
賃貸物件を借りるときの初期費用一覧
賃貸物件を借りる際にかかる初期費用のうち、代表的なものは次の9つです。
1.敷金
敷金とは、退去時の原状回復費用や家賃の未払いなどに充当されるお金のことを指します。
敷金は大家に預けるお金であり、退去時にはこれを使って汚損や破損を修繕し、残額があれば返還してもらえます。ですが、一時的とはいっても一度は手元から離れる費用であり、返還されないこともあるので、初期費用の1つといえるでしょう。
【敷金の相場】
家賃の1~2ヶ月分程度
2.礼金
礼金とは、敷金とは異なり、大家に支払うお金です。
その名のとおり、賃貸物件を貸してもらうことに対するお礼の意味が込められています。中には礼金の不要な物件もあるようです。
【礼金の相場】
家賃の1~2ヶ月分程度
3.前家賃
賃貸物件を借りる際は、入居する月の家賃を前払いで支払います。これが、前家賃です。
例えば、8月に契約して9月に入居する場合は、9月分の家賃を8月に支払います。
なお、月の途中から入居する場合には、1ヶ月の家賃を日割り計算して翌月までの日数分を前払いするのが一般的です。
例えば、9月20日に入居する賃貸物件を9月に入ってから契約する場合は、9月20日~9月30日までの11日分と10月分の家賃を前払いします。つまり、1か月と11日分の家賃が必要ということですね。
契約するタイミングによって必要となる前家賃が異なりますので、月の途中から入居する場合は注意しましょう。
4.仲介手数料
賃貸物件を借りる場合、大家と直接契約を結ぶ場合もありますが、一般的には不動産会社の紹介を受けますよね。その際、不動産会社へ支払う仲介手数料が発生します。
なお、仲介手数料の上限は家賃1ヶ月分です。家賃が高くなるほどに仲介手数料も高くなりますので、計算を間違えないように注意しましょう。
5.火災保険料
火災や水漏れなど、何らかのトラブルによって入居する物件に損害を与えた場合に備えるため、賃貸借契約では火災保険への加入が必要です。
物件の紹介時に不動産会社から薦められる火災保険へ加入するのが一般的ではありますが、個人で自由に選んで加入しても構いません。ただし、その場合は加入したことを証明できる書類の提出を求められる可能性があります。
【火災保険料の相場】
1万5,000円~2万円程度
6.引っ越し費用
引っ越し費用の金額は、移動距離や荷物の量、引っ越しの時期などによって異なります。
繁忙期は閑散期の2~4倍の費用がかかる可能性もあるため、注意が必要です。
【引っ越し費用の目安】
- 単身:3万円~10万円程度
- 2人世帯:6万~20万円程度
引っ越し費用は業者によっても異なりますので、相見積もりを取って比べてみましょう。
7.ハウスクリーニング費用
物件の部屋やテラスなどは入居までにキレイにしてあるのが一般的ではありますが、契約内容によっては入居者が自ら掃除をしなければいけないケースもあります。
ハウスクリーニングの必要性については、賃貸借契約を結ぶまでに確認しておきましょう。
【ハウスクリーニング費用の相場】
- 室内 1平方メートルあたり1,000円前後
- 浴室 1万5,000円前後
- キッチン 1万5,000円前後
ハウスクリーニングには時間もかかりますので、なるべくなら清掃済みの物件を選びたいところですね。
8.鍵の交換費用
賃貸物件の入居時には、鍵を交換するのが一般的です。
まれに鍵の交換をしない物件もありますが、トラブル防止のためにも入居までには鍵を交換するのが望ましいと考えられます。
契約書に鍵の交換に関する記載がない場合、交換費用については不動産会社もしくは管理会社を通して大家と交渉してみるとよいでしょう。
【鍵を交換する費用の相場】
1万5,000~2万円程度
※鍵の種類によって異なります
9.管理会社独自のサービスにかかる費用
管理会社によっては虫よけや臭い取りなどのサービスがあり、こういった費用についてはごく自然に料金を求められます。
サービス自体を断れる場合もありますので、不要だと感じた場合は不動産会社を通して交渉してみましょう。
賃貸物件の初期費用を抑える方法
続いて、賃貸物件の初期費用を抑える方法についてお伝えします。
ここまでを見ると、賃貸物件の初期費用は家賃の4~5ヶ月分ほど必要なようです。つまり、仮に家賃が8万円の物件を借りるなら、32万~40万円ほどの初期費用がかかるということですね。
では、どうすれば賃貸物件の初期費用を抑えられるのでしょうか。
方法1.条件を妥協する
敷金や礼金に関しては、条件を妥協すれば抑えられます。
というのも、条件が悪い物件は、あらかじめ礼金が少なくなっているからです。一見すると何も条件が悪くないように見えても、実際には何かしらの欠点がある可能性もあります。
例えば、治安が悪いことやユニットバスであることなどが原因で、なかなか借り手が付かない物件なのかもしれません。仮に礼金が高いことで空室の続いている物件であれば、減額を交渉する余地があるでしょう。
ただし、敷金がない物件では退去時にハウスクリーニング料金を請求される可能性が高いため、注意が必要です。
敷金や礼金が0円の物件については、こちらのコラムも参考にどうぞ。
▷『賃貸のゼロゼロ物件は本当にオトク? 敷金礼金ゼロ物件の特徴や注意点』
方法2.大家と交渉する
家賃や礼金については、大家と交渉をすれば費用を抑えられる可能性があります。
空室期間をできるだけ短くしたいというのが大家の願いですから、数千円~1万円程度であれば快く減額してくれる可能性はあるでしょう。
反対に、人気の物件は費用の交渉が難しいかもしれません。
また、交渉されること自体に不快感を示す大家もいるため、不動産会社に相談してみることをオススメします。
方法3.分割払いを利用する
初期費用をどうしても一度に現金で支払うのが難しいという人は、ローンやクレジットカード決済による分割払いを利用するのも1つの方法です。
ただ、初期費用は抑えられても分割払いには利息が付きますから、総費用は高くなります。
また、引っ越しには高額の家電や家具などの購入が伴うことも少なくありません。分割払いを多用すると月々の支払額が増え、家計を圧迫する危険もあります。分割払いを多用せず、できるだけ十分な資金を準備しておきましょう。
方法4.家具・家電つきの物件を選ぶ
家具や家電が初めから備わっている物件の場合は引っ越しに合わせて家具や家電を買い足さずに済むため、初期費用を抑えられます。運ぶ家具が少ない分、引っ越し費用も抑えられますので、たとえ家賃が高めだとしても総費用は安くなるでしょう。
ただし、引っ越し先の部屋に付いているエアコンの型式には要注意です。古いエアコンが付いている物件の場合、電気代が高くなる可能性もあります。
方法5.仲介手数料が安い不動産会社を選ぶ
仲介手数料が安い不動産会社を選べば、初期費用を抑えられます。
とはいえ、仲介手数料が安い代わりに独自のサービスへの加入を求められたり、対応が悪かったりする場合もあるため、不動産会社の選び方には注意が必要です。
方法6.フリーレント物件を選ぶ
フリーレント物件とは、最初の数ヶ月分の家賃が無料になる物件のこと。フリーレント物件を選ぶことで、初期費用を大きく抑えられます。
例えば、家賃6万円×3ヶ月分が無料になる物件の場合は18万円もお得です。
ただし、フリーレント物件は一定期間以上は住み続けなければいけない物件でもあります。途中で引っ越すことになると解約金を請求される可能性もあるため、注意が必要です。
方法7.引っ越し業者に依頼しない
引っ越し業者に依頼せずに自分で荷物を運ぶことで、引っ越し費用を節約できます。
とはいえ、荷物の量や移動距離によっては全ての荷物を自分で運ぶことは難しいでしょう。友人や家族、親族を総動員すれば可能かもしれませんが、引っ越しのプロではないため、運び込むときに壁を傷つけてしまう恐れもあります。
手伝ってくれた人にお礼を渡すことで結局それほど大きな節約にならなかったり、休日を返上して作業をする必要があったりといったケースも考えられますので、十分に検討しましょう。
まとめ
賃貸物件の初期費用は、敷金や礼金、前家賃、仲介手数料など様々です。交渉や物件の条件を妥協することで初期費用を抑えられます。ただし、鍵の交換をしないことや、条件を大きく妥協することはオススメできません。思わぬトラブルに巻き込まれる可能性もありますので、削減してもいい初期費用と、削減してはいけない初期費用を見極めましょう。