高齢者向けのシェアハウスって? 特徴・メリット・選ぶポイントを解説
- 2019/7/6
- 賃貸
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シェアハウスとは、「家」や集合住宅の「共用部分」をシェアしながら他人同士が一緒に暮らすシステムのことです。若者を中心に広がっていたシェアハウスですが、ここ数年で高齢者にも広がり始めました。
そこで、今日は高齢者向けのシェアハウスについて、その特徴や暮らすメリット、シェアハウスを選ぶ際に注目すべきポイントなどを紹介します。日常生活の中で人とのつながりを持ちたいと考えている人は、ぜひ参考にしてみてください。
高齢者向けシェアハウスに多く見られる4つの特徴
まずは、高齢者向けシェアハウスの特徴について紹介します。
老人ホームやグループホームといった高齢者向け施設や、高齢者向けではない一般的なシェアハウスとの違いについてもあわせて見てみましょう。
特徴1.共用部分がバリアフリー
1つ目の特徴は、共用部分がバリアフリーとなっていることです。
ご存じの通り、バリアフリーとは高齢者や障がい者にとって生活しやすい構造のことを指します。高齢者向けの場合、廊下やトイレ、浴室などに手すりを設置したり敷居の段差をなくしたりと、ハウス内の共用部分をバリアフリー化しているシェアハウスが多い印象です。
特徴2.自分のことは自分でする
老人ホームやグループホームとは違い、高齢者向けシェアハウスは自分のことは自分でします。
具体的には、食事の用意やトイレ、入浴など、入居前に自分でしていたことは入居後も自分でするのが一般的です。中には、お願いするとスタッフが手伝ってくれるシェアハウスもありますが、基本的には自分で行います。
特徴3.家賃や初期費用がリーズナブル
3つ目の特徴は、家賃や初期費用を抑えられることです。
老人ホームやグループホームに比べると、高齢者向けシェアハウスは入居にかかる費用が低いという特徴があります。また、一般的な賃貸物件に比べても家賃がリーズナブルです。敷金や保証金が必要ないシェアハウスも多くあり、初期費用を押さえられます。
特徴4.近隣住民との交流ができる
近隣住民との交流を図れることも、高齢者向けシェアハウスの特徴です。
たとえば、近くに住む子どもたちがハウスに遊びに来てくれたり、地域住民を招いてイベントを開催したりするシェアハウスがあります。中には、ハウスの一部分をカフェや駄菓子屋として解放しているシェアハウスもあるようです。
高齢者がシェアハウスに暮らすメリット3選
続いて、高齢者がシェアハウスに暮らすことで得られるメリットを紹介します。
メリット1.入居しやすい・暮らしやすい
最も大きなメリットとして考えられるのは、高齢者が入居しやすく、暮らしやすいことです。
高齢者が一般的な賃貸物件を借りる場合、中には高齢であることを理由に契約を断る物件が少なからずあります。
しかし、高齢者向けシェアハウスならそんな心配は必要ありません。
また、多くの高齢者向けシェアハウスでは、あらかじめ高齢者の生活を考えて設計やリフォームをしているため、高齢者にとって必要な機能がそろっています。
メリット2.人とつながりを持てる
2つ目のメリットは、人とのつながりを持てることです。
中には好きでひとり暮らしをする人もいますが、高齢者の中には予期していなかった事態に陥り、孤独な生活を送っている人もいます。
予期せぬ事態とは、突然パートナーが先立ってしまったり、何かの事情で家族と別居することになったりした場合などです。ひとり暮らしを本人が望んでいない場合、孤独を感じることが大きなストレスとなる可能性も十分に考えられます。
そんな人には、高齢者向けのシェアハウスがピッタリです。高齢者向けのシェアハウスなら、プライベートな時間や空間を保ちながら住人同士のコミュニケーションも図れます。
メリット3.身体能力を維持しやすい
高齢者の身体能力を維持しやすいことも、高齢者向けシェアハウスのメリットです。
高齢者向けシェアハウスは自分のことを自分でするため、生活に必要な身体的能力を維持しやすいと考えられます。また、会話が増えることは認知症予防にも役立つそうです(※1)。
会話を増やせば必ず健康になれるということではないものの、会話の回数や質は健康状態に影響します。そう考えれば、シェアハウスに暮らして会話が増えることも高齢者にとって大きなメリットだといえるのではないでしょうか。
高齢者向けシェアハウスを選ぶ際の注目ポイント
最後に、シェアハウスを選ぶ際に注目すべきポイントを紹介します。
ポイント1.共用部分の管理方法
1つ目の注目ポイントは、共用部分の管理方法です。
共用部分の掃除を住人が自ら行うシェアハウスもあれば、専用のスタッフが清掃をしてくれるシェアハウスもあります。住人たちが自分で掃除をするシェアハウスの場合、こだわりの強い人や整理整頓が極度に苦手な人は、共用部分の使い方や掃除の仕方を巡ったトラブルに注意が必要です。
シェアハウスには必ずと言っていいほど共用部分がありますので、こだわりの強い人や整理整頓が極度に苦手な人は管理側が掃除を担ってくれるシェアハウスを選ぶと良いでしょう。
ポイント2.食事サービスの有無
食事に関するサービスの有無も、高齢者向けシェアハウスを選ぶポイントの1つです。
料理がさほど好きではない人にとって、毎日の自炊は思いのほか面倒な作業ですよね。高齢者向けシェアハウスの中には、シェアハウス内にレストランが入っているところもあれば、専用のスタッフや業者が食事を用意してくれるところもあるようです。
食事サービスのあるシェアハウスなら、好きなときにだけ料理をして、面倒なときはサービスを利用したり外食したりと気楽な食生活を楽しめます。毎日の自炊が面倒な人や料理が苦手な人は、シェアハウスの食事サービスにもぜひ注目してみてください。
ポイント3.シェアハウスのコンセプト
高齢者向けのシェアハウスを選ぶときは、シェアハウスのコンセプトに注目することも大切です。
最近の高齢者向けシェアハウスには、さまざまなコンセプトを掲げるシェアハウスがあることをご存じでしょうか。
たとえば、「高齢者×大学生」や「高齢者×シングルマザー」といった「異世代交流」をコンセプトにするシェアハウスや、「ラグジュアリーで開放的な生活」をコンセプトにした分譲マンションタイプのシェアハウスなどがあります。
コンセプトはシェアハウスによって実に多種多様ですので、自分に合うコンセプトのシェアハウスを一度ゆっくり考えてみると良いでしょう。
まとめ
今日は、高齢者向けのシェアハウスについて、その特徴や暮らすメリット、選ぶ際に注目すべきポイントなどを紹介しました。中には、医療と連携したシェアハウスや、夫婦で一緒に入居できるシェアハウスもあります。ぜひ自分に合うシェアハウスを探してみてくださいね。
【参考元】
※1 会話が認知症予防に良いとされる3つの理由|サライ.jp