賃貸で気になる「築年数」、注意すべき本当のポイントは?

  • 2019/3/22
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賃貸では「築年数」を気にして選ぶ方が非常に多いです。どこのアンケートでも、築年数を意識する割合は上位にランクインしています。
新築・築浅で、キレイで、オシャレで、安くて、最新設備で、利便性が良い場所で…、なんて夢の様な物件はありません。新築・築浅はキレイで設備も新しいですが、その分家賃は高くなりがちです。反対に、築年数が経過している物件は家賃が安くなります。今回は築年数で注意すべきポイントを紹介しましょう。

 

建物は必ず劣化する

築年数は賃貸物件完成後からの経過年数を表し、年数が経過すればするほど劣化が進みます。外壁を新しく塗り替えたり、新しい設備を入れたり、風呂・トイレが一緒になっている物件を風呂・トイレ別にする大掛かりな施工をするなど、築年数が経過しても様々な工夫が施されます。しかし、どんなに手を加えても建物自体の劣化が進むことは事実です。

建物そのものの耐用年数は構造自体で変わります。木造で22年、軽量鉄骨で19年(金属の厚みが3mmを超え4mm以下であれば27年)、重量鉄骨で34年、鉄筋コンクリート(RC造)や鉄骨鉄筋コンクリート(SRC造)で47年といったところです。耐用年数は税務上の数字ですので、実際にはその期間以上に長生きする建物ももちろんあります。

一般的には築年数が経つほど家賃は安くなり、築0~10年の間に約1~5%、築11~20年の間には10%前後も下落します。「新築物件」や「築浅物件」と仲介業者から紹介されれば聞こえは良いですが、長く住むことで損をする可能性もあります。具体的にはあとで説明しましょう。

 

震度6~7でも倒壊しない新耐震性

耐震基準という言葉を耳にしたことはあるかと思います。耐震性については過去の大地震の影響を受け1981年(昭和56年)6月に大きな改正がされました。「新耐震基準」と呼ばれ、震度6~7でも倒壊しない強さを定めた基準です。これを満たさなければ建物を建てることができません。
逆を言えば、それ以前の建物は震度6~7以下の地震で倒壊する恐れがあっても建てることができました。

新耐震基準後の建物は、その後起こった阪神淡路大震災などでも一定の成果が出ています。

 

新築を選ぶときの注意点

新築とは、建物が完成してから誰も住んでいない建物で、築1年未満のもののことを言います。誰も住んでいなくても1年以上経過したものは新築と表記できません。

新築といえば「キレイ」で「最新の設備」が備わっているので、誰もが魅力を感じるものです。外観・内装の全てが新しく、他人が生活した汚れがないので気持ち良く生活できます。特に女性の方が新築を好む傾向にあります。

建物自体が新しいので虫・ゴキブリなど、女性の天敵が出にくいのも大きなメリットです。

しかし、新築のデメリットは3つあります。

新築のデメリット1 家賃の下落

まず1つ目は家賃の下落です。家賃6万円で新築に入居したAさんとBさんがいるとしましょう。Bさんは入居から1年後、仕事の都合で退去しました。次に入居を考えているCさんが新築時と同じ家賃で入居すると思うでしょうか。確実に家賃は下がっているはずです。

Cさんが2000円も安く入居したとします。するとAさんが「Cさんは2000円も安く住んでいるって聞いたから私の家賃も下げてよ!」と言い出すケースもよくある話です。基本的に、入居している方より安い家賃で新しい方が入居する場合、契約書には家賃口外は禁止し、口外した場合には高い家賃に戻す特約が付加されます。よって、あなたの家賃を下げるのではなく、口外した契約者の家賃を上げることになり兼ねません。ご近所の家賃は詮索することはトラブルを引き起こす原因になります。

新築には長くても5~10年以内での住み替えをする方がお得かも知れません。

新築のデメリット2 退去時のキズ

2つ目は、退去時のキズは全てあなたの過失だとわかる点です。全て新品ですので、当然に過失の部分もわかり易くなります。子どもがいるご家庭には特にオススメできません。落書き、汚損、キズでクロスを全面張り替えになり、原状回復の金額を払いきれない…、なんてお客様もチラホラ見かけます。

新築のデメリット3 不具合がわからない

3つ目は、新築なので住んでみないと不具合がわからない点です。配(排)管や電気系統は特にわかりません。

車を例に挙げるとわかり易いのですが、新型の車は「リコール」も多いです。多くのお客様が実際に使用してみる内に、判明する不具合があるからです。「新築は全て新品だから間違いない!」という気持ちはわかりますが、こればかりはどうしようもないのです。

 

築浅を選ぶときの注意点

新築に並び、築浅も人気のワードです。よく表記されているのを見かけますが、築浅の明確な基準はありません。築5年でも、10年でも築浅と表記することができます。

築浅物件の最も大きなデメリットは家賃の下落幅です。
新築のデメリットでも説明しましたが、築浅と呼ばれる築5年前後の物件は更に家賃の下落幅が大きくなります。物件によっては、新築時から入居している方がガッカリするほど下がります。月5,000円違えば年間6万円、月1万円違えば年間12万円と大きな差が出ます。

相場や情勢の影響もあります。そもそも人口の割合では若い人の比率が少なくなっていますので、日本全体として賃貸の空室が多くなって来ています。更に、若い人は全体として所得が低いので、新築・築浅物件に魅力を感じてくれたとしても家賃を下げなければ入居してもらえず、拍車をかけて安くなっていきます。

家主(貸主)さんによっても違います。家賃を下げて早く次の入居者を決めたい家主もいれば、退去後の部屋に手を加えて現状の家賃帯を維持する家主もいます。反対に、リフォームの度合いによっては家賃を上げることもあります。売買による、いわゆるオーナーチェンジで物件の方向性が全く異なり始めるかもしれません。

 

古い物件を選ぶときの注意点

築年数が経過すれば当然に建物も劣化します。外観・内装の劣化は補修やリフォームですぐに対応できますが、建物そのものを支える木材や鉄骨に関しては劣化を防ぐことは難しい部分です。
特に、劣化によって生活に支障をきたす部分が排管です。トイレ・キッチン・浴室・洗面所・洗濯機など、排管の内側にサビなどが溜まると水の流れが悪くなります。物を詰まらせて一時的に流れが悪くなることとは訳が違い、劣化を伴う場合は排管を交換しなければなりません。重度になると床や壁を剥がして施工する必要があるため、退去せざるを得なくなることもあります。

しかしながら、1番のメリットは家賃が下がっている可能性が高いことです。内装をキレイにリフォーム・リノベーションしたお部屋が掘り出し物で見つかるかも知れません。

子ども連れの家庭、数年後にマイホーム購入を考えている方は家賃を重視する方が賢明です。0~3歳の小さな子どもがいる家庭では、クロス・壁の落書きやキズは避けては通れない問題です。退去のときには覚悟しておいた方が良いかも知れません…

入居前には念入りに写真を撮って記録しましょう。退去の際に「入居前にあったキズ」なのか、「入居後につけてしまったキズ」なのか家主との間で揉めるケースが予想されます。不動産屋はあくまでも仲介業者ですので、自分の身は自分で守りましょう。契約書に現状写真の添付を求めることも1つの方法です。

 

まとめ

業界では「不動産は生き物」だと例えられるほど、日々状況が変わります。賃貸だとしても、マイホームの購入だとしても「ずっと安心」とは言えません。

築年数を重視して選びがちですが、賃貸では実はそれほど重要ではなく、築年数はあくまでも資産価値や建物寿命の指標です。ライフスタイルに合わせて住み替えることも賃貸のメリットですので、仕事・結婚・子ども・趣味に合わせて都度考えることをオススメします。

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