戸建て住宅に宅配ボックスを設置したい!種類・選び方・設置費用を解説
マンションでは随分と普及が進んでいる宅配ボックスですが、一戸建ての住宅に設置している人はそう多くない印象です。ところが、2019年に申請開始となる「次世代住宅エコポイント制度」の対象製品に宅配ボックスが加わったことで、戸建て住宅への設置を検討する人が増えています。では、戸建て住宅に宅配ボックスを設置する場合、どれくらいの費用がかかるのでしょうか。
今日は、宅配ボックスの種類や選ぶポイント、設置費用などを紹介します。2019年の6月から申請が開始となる「次世代住宅ポイント制度」についてもお伝えしますので、戸建て住宅に宅配ボックスを設置したい人は参考にしてみてください。
宅配ボックスの種類・選び方・費用
宅配ボックスには2つの種類があります。それぞれの使い方や特徴は以下の通りです。
1.ダイヤルタイプ
ダイヤルタイプの宅配ボックスとは、その名の通りダイヤルを合わせることで開錠できるタイプのこと。「機械式」と呼ばれることもあります。
ダイヤルタイプの使い方
- 宅配業者が宅配ボックスに荷物を入れる
- 荷物を入れた宅配業者が開錠番号を決めてセットする
- 宅配業者は専用の用紙に開錠番号を記して受取人の郵便受けに入れる
- 受取人が宅配ボックスを開錠して荷物を出す
ダイヤルタイプのメリット・デメリット
ダイヤルタイプの宅配ボックスは、簡単に操作できることと、リーズナブルに購入できることがメリットです。
その反面、操作が簡単だからこそのデメリットがあります。というのも、ダイヤルタイプの宅配ボックスは開錠番号さえ分かれば開錠できてしまう仕様となっているからです。
郵便受けから開錠番号の書いてある用紙を盗まれ、開錠番号を知った犯人に宅配ボックス内の荷物を盗まれるケースが少なからず発生しています。
また、郵便受けの鍵を開けっぱなしにしていたり、郵便受けの開錠番号を誰でも簡単に思い付くような番号に設定していたりすれば、いくら宅配ボックスを設置していても荷物の安全性を保てません。
ダイヤルタイプの宅配ボックスを設置する際は、郵便受けのセキュリティーについても注意が必要です。
また、開錠番号の書いてある紙を宅配業者が間違ってほかの部屋の郵便受けに投函してしまう可能性もあります。
こういったトラブルを防ぐために、宅配業者や荷物を発送する業者によっては宅配ボックスへの宅配を断る場合もあるようです。
2.電気タイプ
続いて、電気タイプの宅配ボックスを紹介します。
電気タイプとは、コンピューターで制御している宅配ボックスのことです。「コンピューター式」と呼ばれることもあります。
電気タイプの使い方
電気タイプの宅配ボックスは、製品によって操作方法が異なります。とはいえ、基本的な流れはダイヤルタイプとさほど変わりません。
- 宅配業者が操作宅配ボックスに荷物を入れる
- 宅配業者は専用の用紙を郵便受けに入れて宅配ボックスへ荷物を入れたことを受取人へ知らせる
- 受取人が宅配ボックスを開錠して荷物を出す
ダイヤルタイプとの大きな違いは、操作の際にタッチパネルを使ったり、開錠する際にテンキーやカードキーなどを使ったりする点です。
また、開錠番号の書かれた用紙を盗まれる心配がないため、電気タイプの宅配ボックスはセキュリティー面でダイヤルタイプよりも優れています。中には、荷物の到着をメールで知らせるタイプもあるようです。
電気タイプのメリット・デメリット
電気タイプの宅配ボックスは、何といっても防犯性に優れていることが最大のメリットだと考えられます。専用の鍵を使って開錠するタイプであれば、自分の荷物を盗まれてしまう心配もほぼありません。
また、コンピューターで制御しているので利用履歴も残りますし、メールで通知が届くタイプであれば郵便受けを毎日チェックしない人でも荷物の受け取り忘れを防げます。
一方、電気タイプのデメリットとして考えられるのは、コストがかかることです。賃貸マンションの住人には関係のないことですが、戸建て住宅で電気タイプの宅配ボックスを使用するとなればコストの面も無視できないでしょう。
では、もしも戸建て住宅に宅配ボックスを設置するとなれば、一体どれくらいの費用がかかるのでしょうか。
ここからは、戸建て住宅に設置できる宅配ボックスの種類や費用を紹介します。
戸建て住宅に設置できる宅配ボックス
戸建て住宅に設置できる宅配ボックスには、先ほど紹介した2種類に加えて
- 工事が必要な施工タイプ
- 工事が不要な据え置きタイプ
の2種類があります。
最も簡単に設置できるのは、工事不要の据え置きタイプです。
しかし、軽いものであれば宅配ボックスごと持ち去られてしまう可能性を捨てきれません。中には、盗難を防止するためにワイヤーを使用するタイプもありますが、どうせなら景観を損ねることなく設置したいと考える人も多いのではないでしょうか。
そこでオススメなのが、しっかりと工事をして設置する施工タイプ、もしくは大きめの据え置きタイプです。しっかりと固定した宅配ボックスや、簡単には持ち運べないほどの重さがある宅配ボックスなら、景観を損ねることなく安心して使用できます。
ただし、工事が必要な施行タイプの場合は、宅配ボックスを新築で設置するのか、それともリフォームをして設置するのかによって選べる宅配ボックスの種類が異なりますので注意してください。
というのも、一口に「工事が必要なタイプ」と言っても、宅配ボックスによって必要な工事が異なるからです。
具体的には、施工タイプの宅配ボックスには
- 塀や外壁などに埋め込むタイプ
- 門や玄関の周辺に足を埋め込むタイプ
の2種類があります。
門や玄関の周辺に足を埋め込むタイプであれば、大がかりな工事は必要ありません。
一方、塀や外壁などに埋め込むとなれば、それなりに大がかりな工事が必要となるでしょう。
また、玄関の周辺や外壁に埋め込むタイプの宅配ボックスを設置するということは、宅配業者が門を超えて敷地の中へ入ってくるということです。防犯面を考えるなら、そういったことも視野に入れて設置場所を考えてくださいね。
戸建て用の宅配ボックスを設置する費用
宅配ボックスの価格はメーカーや種類によってさまざまですが、一般的なダイヤルタイプの宅配ボックスであれば本体価格は3万円~10万円前後(工事費別)です。
もし電気式の宅配ボックスを設置するとなれば電気工事も必要となりますので、本体価格と工事費を合わせると25万円~30万円ほどの費用が必要となるでしょう。
なお、大きめな据え置きタイプの宅配ボックスを設置する場合、工事費用は1万5,000円前後が相場のようです。リサーチしてみたところ、中には無料で設置してくれる業者もあるようでした。
宅配ボックスが次世代住宅ポイントの対象に
2019年の10月頃を予定している消費税増税に合わせて、国土交通省が「次世代住宅ポイント制度」を導入することをご存じでしょうか。
次世代住宅ポイントとは、省エネ性や耐震性といった一定の条件を満たす住宅や、家事の負担を軽減できる設備を備えた住宅を新築・リフォームした場合に発行されるポイントのことです。
発行されたポイントは、
- 子育てに関連する商品
- 家事の負担軽減に役立つ商品
- 省エネ・環境配慮に優れた商品
などに交換できます。
先日、宅配ボックスも次世代住宅ポイント制度の対象製品に加わりました。
戸建て住宅用の宅配ボックスを設置した場合に発行される次世代住宅ポイントは、1戸につき1万ポイントです。
ただし、以下のメーカー製品でなければポイントは発行されませんので注意してください。
- 田島メタルワーク株式会社
- パナソニック株式会社
- 株式会社フルタイムシステム
- 株式会社 LIXIL
- YKK AP 株式会社
次世代住宅ポイント制度は、2019年6月から申請開始となります。宅配ボックス以外にも対象の製品がたくさんありますので、リフォームを考えている人は要チェックです。
▷『次世代住宅エコポイントとは?対象となるリフォームのケースを解説 』
まとめ
今日は、宅配ボックスの種類や選ぶポイント、設置費用などを紹介しました。宅配ボックスを設置するなら、次世代住宅エコポイント制度の活用をオススメします。夏に向けた断熱リフォームや中古物件のリフォームを考えている人は、宅配ボックス以外の製品も対象となるかもしれません。ぜひ合わせてチェックしてみてくださいね。