住宅ローンシミュレーションの基本。固定金利・変動金利・フラット35を詳しく解説します

マイホームの購入を検討するとき、住宅ローンのシミュレーションはとても大切です。どのような融資を受けて、さまざまな状況に臨機応変に対応していけるのか。
安定したローン返済を実現するためにも、実際に住宅ローンシミュレーションをしてみましょう。

 

住宅ローンのシミュレーションとは

住宅を購入するために銀行などから融資を受ける際、例えば4,000万円の物件があるから4,000万円を借りよう、と反射的に融資を受けるわけにはいきません。どのような融資形態で受けるのか、返済方法はどういった形にするのか、どのような計画のもとローン返済を進めていくのか、想定されるさまざまな要素を踏まえて、自分たちの経済状況に合った支払い計画を立てる必要があります

そうして住宅ローンを試算することを「住宅ローンのシミュレーションを立てる」といいます。具体的な数値を用いての試算は、シミュレーターを用いて試算すると便利です。住宅ローンのシミュレーターは各銀行のインターネットのサイトにあります。

たとえば、固定金利のフラット35を用いた融資を受ける際には、想定する借入金額で毎月のローン返済は幾らになるのか、また現在の収入で幾らまで借りることが出来るのか、などを住宅支援機構のインターネットサイトにあるシミュレーターに実数を入力して、シミュレーションすることが出来るのです。

住宅金融支援機構のインターネットサイト
https://www.flat35.com/simulation/sim1.html

 

シミュレーションするうえでの基礎条件と注意点

住宅ローンを想定してシミュレーションするとひとえに言っても、融資を受けるうえで必要になる基本的な条件が幾つかあります。

  • 金利の選択
  • 返済方式の選択
  • ボーナス払いの有無
  • 融資を受ける銀行

では、それぞれに見ていきましょう。

金利の選択

住宅ローンを受ける際、どの金利を選択するかは重要な要素です。

  • 変動金利
  • 当初固定金利
  • 全期間固定金利(フラット35)

住宅ローン金利は大きく分けて、3つの選択肢があります。市場の金利変動に合わせて変動する「変動金利」。一定期間を固定金利で設定し、期間終了時に再度、期間を設定する「当初固定金利」、文字通り意味する全期間固定金利(フラット35)の3つです。

金利をどれに設定して融資を受けるのか。この段階で融資額は同じでも、月々の支払額、最終的な総支払額も変わってきます。

例えば4,000万円の融資を受けるとして、全期間固定金利のフラット35という住宅ローンを住宅金融支援機構から受けると想定した場合、元利均等返済、ボーナス払いなし、金利1.290%で35年ローンならば、毎月の返済額は118,400円で総返済額は49,728,179円となります。

同じ条件で変動金利を選択、例えば住信SBIネット銀行の変動金利0.457%で同様に4,000万円借り入れたとすると、毎月の返済額は103,075円で総返済額は43,302,658円になります。

変動金利 固定金利
金利 0.457% 1.290%
毎月の返済額 103,075円 118,400円
総返済額 43,302,658円 49,728,179円

これなら変動金利の方が返済額が安いから「同じ4,000万円の融資を受けるならば、変動金利を選択しよう」とは一概にいきません。何故ならば変動金利はあくまで試算するうえで現在の金利である0.457%で計算しているに過ぎず、半年に1度、金利の見直しがあり、一般的には5年毎に返済額の変更が行われるからです

2019年現在は低金利水準で推移していますが、いつ金利上昇となるかは読めません。そうした金利変動リスクを回避出来るのが全期間固定金利であり、金利変動に左右されず安定した返済計画を立てられるのが特徴です。そのため変動金利よりは高めの金利となっています。

更には、住宅金融支援機構が提供する全期間固定金利ローンの『フラット35』もあれば、民間企業が提供する全期間固定金利ローンとも金利は異なりますし、変動金利も各銀行によって付けられた付加価値と共に、金利もそれぞれ異なります。

そのため、自分たちの経済状況、返済プランイメージにどの項目を選択した方が近づけるか、いくつかのパターンで複数シミュレーションを行うのが望ましいです。

返済方式は、元利均等返済か元金均等返済か?

住宅ローンを設定する際に決めるポイントとして、住宅ローンの返済方法があります。住宅ローンの返済方法は元利均等返済と元金均等返済の2種類があります。

元利均等返済

返済期間中の返済額(元金と利息合計)が毎月均等額になる返済方法で、多くの銀行が主とする一般的な返済方式です。毎月の返済額が一定なので、返済計画をたてやすいメリットがあります。デメリットとしては支払い利息額が多くなることがあげられます。

元金均等返済

返済期間中の元金の返済額を一定にして、その額に利息を加えて返済する方式です。元金が減少するにつれて、利息額も少なくなるので、支払えば支払うだけ支払額が減少していきます。支払い利息の総額が少なく済むのがメリットですが、支払い当初、ある程度の額面を払わなければならないデメリットもあります。

4,000万円の融資を35年、金利1.290%で融資を受けた場合、シミュレーション出来るのは以下の通りです。

元利均等返済 元金均等返済
初回月の返済額 118,400円 138,238円
最終月の返済額 118,400円 95,380円
総返済額 49,728,179円 49,051,300円

ボーナス払いの有無

住宅ローンを考えるとき、例えばよく耳にするのは、ボーナス時の返済は行うのか否か。住宅ローンの返済の仕方として、ボーナスが支給される月だけ、年に2回、毎月の支払額よりも多くローン返済する形を取ることが出来ます。例えば例として4,000万円の融資を受けて、ボーナス払いなしで毎月80,000円のローン返済を行うやり方と、ボーナス月だけ150,000円の返済を行い、その分、毎月のローン返済を月80,000円ではなく、50,000円の支払いに軽減するというパターンです。

自分達にはどちらの返済方式が合っているのか、ボーナス払い「あり」と「なし」で、シミュレーションして、よく吟味する必要があります。月々のローン負担が軽くなるボーナス払いはとても魅力ですが、現在勤めている企業の業績を踏まえて、今後、ボーナスが減る、もしくはカットされてしまうリスクはないのか。また、そうなってしまった場合、貯蓄、または他に崩せる資産はあるのか、慎重に考える必要があります

 

繰り上げ返済

繰り上げ返済とは毎月の住宅ローンの返済とは別に、一定の金額を返済に充当することをいいます。充当の仕方は2種類あり、元金を減らす返済と、返済期間を短縮する返済です

元金を減らす返済を行えば、月々の返済額を減らすことが出来、毎月の支払負担を軽くすることが出来ます。また、返済期間でいえば、例えば当初35年ローンで組んでいたものがより短い返済期間で完済出来ます。

例えば4,000万円、35年ローン、金利1.290%全期間固定、元利均等方式で、5年目で100万円を繰り上げ返済した場合は以下になります。

返済額軽減の場合 毎月の返済額
繰り上げ返済前 118,400円
繰り上げ返済後 115,049円
毎月返済軽減額 3,351円
利息軽減額 206,519円

 

帰還軽減の場合 返済期間
繰り上げ返済前 35年
繰り上げ返済後 34年
短縮期間 1年
利息軽減額 450,018円

 

住宅ローン以外にも考えなければならないその他の出費

住宅ローンシミュレーションを行うとき、想定しておく経費は他にもあります。

  • 固定資産税、都市計画税
  • 修繕費

住宅、土地、合わせて固定資産税が毎年かかります。加えて「都市計画税」も大きな負担ではありませんが、かかる場合があります。更に、マンションであれば修繕費の積み立てがありますが、住宅の場合、10年を目安にした外壁塗装の修繕、またどこかが故障した場合の修繕費を自分たちで積み立てておく必要があります。つまりは、ある程度の余裕を持った返済計画を立てる必要があるということです。

 

実際にシミュレーションしてみよう

住宅シミュレーションは、同じ条件で複数の銀行で行いましょう。試算、検討するのはただですからね。融資額4,000万円、35年、元利均等返済、変動金利を条件として、シミュレーションしてみましょう。

三菱UFJネット住宅ローン

変動金利0.525%
団体信用生命保険が基本付帯

毎月返済額 104,277円
年間返済額 1,251,324円
総返済額 44,930,270円

住信SBIネット銀行

新規借り入れ、通気引下げプラン。金利0.457%
団体信用生命保険、全疾病保障が基本付帯

毎月返済額 103,075円
年間返済額 1,236,900円
総返済額 43,302,658円

住宅金融支援機構

フラット35、全期間固定、金利1.7%
団体信用生命保険付帯

毎月返済額 128,000円
年間返済額 1,536,000円
総返済額 53,360,000円

その他にも当初固定金利でシミュレーションをかける必要もあります。当初固定金利は、5年、10年、15年、20年といった最初の数年を固定金利で返済し、満期時に再度固定する期間、金利を設定し、返済していく方式です。この場合、各銀行で利率が変わってくるほか、例えば当初10年でしたら、11年目からの利率も想定したうえで、シミュレーションし、現実になるべく即した数値を算出するのが望ましいでしょう。

 

まとめ

住宅ローンをシミュレーションするうえで、まず念頭に入れておきたいのが「無理のない返済計画」です。子供が生まれるかもしれない。その学費。住宅の修繕費。突然の病気にそなえた保険。医療費。余暇を頼むための遊興費。貯蓄。すべてを総合的に見たうえで、慎重にシミュレーションを重ね、夢のマイホームを実現しましょう。

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