【連載】不動産投資と株式投資の比較と現実

こんにちは、ふりーパパです。

私は、30年以上にわたって、不動産投資も株式投資もやってきました。よく「どちらがいいですか?」とか、「どちらが面白いですか?」なんて聞かれることもあります。私にとっては、どっちもどっちかなと思っています。お金を増やすには、どちらも必要かなと思われます。

私が30代前半の若いうちは、株式投資で、ある程度のお金を増やしていきました。その後、バブルが大崩壊してから不動産投資を再開しています。1997年当時は、結婚をしようかと考えていた時期で、株式投資で1億円よりも、安定した利回り10%以上のほうが投資の対価としては魅力的に見えたからです。もちろん、不動産投資を再開するには絶好のタイミングであったことも影響しています。


不動産投資と株式投資の違い

不動産投資と株式投資の基本的な違いを説明しておくと以下のようになるかもしれません。

不動産投資 株式投資
投資の目的 主に、インカムゲイン 主にキャピタルゲイン
はじめ易さ 頭金を貯めるという大きな壁 10万円もあれば、はじめられる
レバレッジ 基本借入金が必要 不要
投資期間 基本10年以上 3カ月から場合によっては、10年以上
利回り 頭金に対して10%以上。通常レバレッジを掛けるので、頭金に対しての利回りは、30%以上となることも。 インカムゲインは、年率5%程度、キャピタルゲインは、100%以上となることもあるが、リスクも大きい。
難しさ★3つで判断 ★(簡単) ★★★(難しい)
個人投資家における「億り人」の定義 税引き前キャッシュフローが1000万円以上 運用資金が1億円以上
税金の負担 税引き前キャッシュフローが3000万円を超えてくると、税率が40%近くになってくる。但し、いろいろな方法で節税は可能。 原則は、どれだけ大きく儲けても、キャピタルゲインやインカムゲインに対して約20%。
倒産リスク 投資家本人が倒産(自己破産)することも。 投資対象企業が倒産や上場廃止になることも。

上記は、あくまで私の長年の経験による感覚的な比較です。

私の場合には、主に「株式投資」で不動産投資の頭金を作って、レバレッジ(借入)をかけて不動産投資をするというスタイルです。

両投資では、難しさとはじめ易さには、矛盾があります。不動産投資は、不動産投資を開始するのが難しい面があるのです。投資家によっては、なかなか銀行融資が借りられないからです。株式投資については、一万円からでも投資を開始でき、その株を担保にお金を借りることも、「信用口座」を開設できれば簡単にできます。

不動産投資に関しては、ある程度選別したいい物件を取得できれば、あとは、それほど手間はかかりません。投資物件の賃貸管理も管理会社へ丸投げが可能です。あまり古い中古物件を買うとメンテナンス費用がかかりすぎるので、この点には注意が必要です。

株式投資が儲かるのは、主に「景気のいい時期」です。基本景気が悪化する時期には、株価が安くなり、儲からない時期となります。景気の悪い時期になると、私の場合には、株式投資で儲けた資金をもとに、不動産投資にお金を振り向けるようになります。

また、現状のような投資環境では、上場リートと呼ばれる銘柄を株式市場で買って、不動産投資を始める方法もあります。上場リートの価格が暴落しているので、比較的高利回りの投資対象となる上場リートが増えています。

私の場合には、不動産投資のほうが、投資金額的には、8倍以上大きい状態となっています。但し、安定した賃料収入があるので、現状のような株式市場のように、ほとんど儲からない状態の時にも、お金(個人的に消費するお金)の心配がいらないというメリットがあります。

私なりの結論としては、株式投資で億り人となれれば、その投資資金のうち4000万円くらいを頭金にして、1億円程度の不動産を取得するのもいいかなと思います。安定して10%以上の利回りが得られる不動産投資は、メンタル面の安定につながり、株式投資の成績も安定してくる可能性もあります。不動産投資の代用として、株主優待投資という方法もありますが、企業業績は、不況期には不安定になり、優待券も含めた配当も不安定化するので、注意が必要かもしれません。

ある書籍でみた数値ですが、投資を開始してから10年後まで、株式投資家として生き残るというか「儲けている個人投資家の率」は、10%程度、「億り人」になれる確率は5%もないようです。不動産投資の場合には、10年後でも70%~80%以上の生き残り確率があることも忘れてはなりません。株式投資のほうが、夢があるようですが、10年後の生き残りの確率まで勘案すると、なんとも言えないものなのかもしれません。株式投資の安全な選択肢としては、株式指数のファンドなどを定期的に買ったほうが、個別銘柄に投資するよりもかなり利回りが高いという結論へと導かれます。

あとは、皆さん投資家個々の収入、考え方や投資方法次第です。アベノミクスによる株式の大相場で大成功した投資家もたくさんいるので、現在は、株式投資家への夢を抱く方も多いようですが、現実を見据えた投資家となるには、株式投資に加えて、不動産投資についても頭にいれておくべきかもしれません。私のような生活に沿った現実的な考え方をするほうがいいのかもしれません。

ふりーパパ

ふりーパパふりーパパ

投稿者プロフィール

1980年代後半から不動産投資開始。
2004年にサラリーマンを卒業して、不動産投資や株式投資などにて生計を立てる。不動産投資に必要な頭金を株式投資などの紙の資産への投資をし、それを元手に借入金を起こして不動産投資をしているのが特徴

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