超田舎の不動産事情を聞いてみた。都市部とはちがった売地&賃貸事情

  • 2021/4/30
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田舎暮らしに憧れる人がいます。不動産屋もないような、超田舎に住みたい場合、家はどういう風に借りればいいのか。そんなことを思いたち、超田舎を知る2人に話を聞いてみました。

全ての超田舎には当てはまらないのかもしれませんが、参考にしてください。

長崎県五島列島の例

話を聞いた一人目は、70代の女性です。彼女は長崎県の五島列島出身。もちろん六十数年前に出身地を離れていますが、今でも同窓会などがあり、数年に1回は地元に帰っていて、知り合いも親戚もたくさんいるそうです。

五島列島といえば海がめちゃくちゃきれいなことと、トライアスロンが開催されることで知られています。地元の人にとっては、トライアスロンは一大イベント。ボランティアとして参加する人も多く、誰に会ってもその話を聞かされるとか。

それなら、いくらか開けたことだろうと思うのですが、意外とそんなことはないようです。しかも彼女が住んでいた地域は島の中央部であり、海沿いではないので、今でも基本的なことに変わりがない・・・と言っています。もちろん、昔のままではないのでしょうが・・・。

もちろん電気は24時間使えますし、超田舎としては珍しく、携帯は3キャリアすべてが(多分)使えるそうです。これはトライアスロンのおかげですね。

超田舎の不動産事情

さて、そんな彼女に聞いてみました。

「新しく家を建てて住みたい場合、どうすればいいの?」と。

あくまでも彼女の知っている範囲ですが、以下のようなことを言っていました。

  • 島内のどこでもというわけではないが、土地は売られている
  • 不動産屋があるわけではなく、建築会社が不動産屋もやっているというイメージ(賃貸は別かも)
  • 意外と都会的な家が建てられることがある
  • トライアスロンもあるから、住みたがる人は意外といる
  • 海に近いところは賃貸を借りている人も結構いる
  • でも、古い家は結構やばい
  • 内陸部はやばい率がグンとあがる
  • 古い家が空き家として放置されているところも結構ある

とのことでした。

気になったので、「生家はどうなっているの?」と聞くと、「多分放置されている」とのことでした。しかし、今はGoogleマップで見られるんですよね。

結果、空き地になってました。いつのまに・・・

ちなみに、生家が無人になったのは25年位前。父親の土地が、どういう流れでそうなったのかは分からないそうですが、「当然のごとく親戚の持ち物になった」とのことでした。

通常は親の所有であれば、子に均等に分けられるので、相続放棄の手続きをするか何かの手続きがあってしかるべきかと思いますが、何もなかったそうです。子だくさんの田舎ルールがあるのでしょうかね。この辺りの仕組みを探ってみたくなりました。もしかすると、治外法権的な何かがありそうな予感。

土地は意外と安くなかったが、都市計画区域内かそれ以外かで大きな差

ちなみに、有名な建築会社があったはず・・・ということで、サイトを探してみたらありました。

長崎県五島列島の福江島。
海から1 kmぐらいの五島市大荒町の売り地です。

第一種低層住宅専用地域であれば、坪単価は5万円から9万円。
都市計画区域外であれば坪単価2万円。

思ったほど安くなかったのは、海が近いからでしょうかね。

ちなみに、彼女の育った地域は売り地はありませんでした。 

宮崎県の例

さて、もう一人は50代男性です。彼もまた、絵に描いたような田舎に実家がある人です。場所は宮崎県。

5年ほど前に、やっとドコモが通じたそうです(ちなみに、ドコモの4G/LTEの人口カバー率は、2015年に99%になってます)。もちろん、ソフトバンクとauは通じません、笑

彼自身は千葉に住んでいますが、今でも実家があり、3年に1回ぐらい帰省しているそうです。

彼曰く、記憶にある限り(子供の頃も含めて)、近くに新築の家を見たことがないというわけの分からないことを言っていました。

多くの家が広い敷地に本格的にボロい家を建てている感じだそう。一時期、実家の敷地内の小さな家を建てて暮らそうかな・・・と思ったそうですが、父親に「ここに家を建ててくれる大工がおらん」とやんわりと断られたとか。

もちろん宮崎県には不動産業者はそれなりにあります。ですが、結構、がんばって探したのですが、彼の実家の周辺に売りに出ている土地も賃貸住宅もありませんでした。 

彼曰く、「誰かの息子とか、親戚とかじゃなければ、住むことができないのではないか。逆に親戚がいれば無料で住める気がする。だがそもそも、住みたがる人がいない」とのこと。複雑だ・・・

Iターンなら破格値で貸してくれた

ただし、面白い話も聞きました。

彼の知り合いの知り合いが宮崎県内でも指折り有名な場所、サンメッセ日南の近くの宮浦ビーチに家を持っていて、今は誰も住んでいないとのこと。そこに家族で住んでくれるのなら、月1万円で貸すと言ってきたそうです。

彼と宮浦ビーチの家の持ち主は知り合いではないらしいのですが、「宮崎県出身の人なら問題はないはずだ」というありがちな理論により、破格値で貸してもいいと。

空き家にしておくと家はどんどん悪くなるので、誰かに住んで欲しい。それなりの広さがあるので(話によると4LDKぐらい)、一人暮らしではなく家族で住んで欲しいとのことらしいです。

書いていいのか分かりませんが(と言いつつ書いていますが)、彼が宮崎に戻ろうとしたのは離婚したからだったので、その話はなくなったそうです。

ちなみに、宮崎県日南市のマンションやアパートを借りる場合、2LDK、50㎡くらいで5万円が相場。これよりも広い家を1万円で借りれるのは、めちゃめちゃお得です。

田舎には田舎のルールがある。歪みを利用すればお得に借りられるかも

不動産は需要と供給のもとに価格が決まります。イメージとして田舎だからめちゃくちゃ安いというわけではなく、ピンポイントでも需要がある所であれば、それなりの価格となり、家賃は上がります。

その一方で、特定の条件の人には、とんでもなく破格値で借りている人がいるなど、地方では歪みが生じやすいのかもしれません。都会でも、親戚だから安く貸すなどは特異な例としてあるかもしれませんが、宮崎の例では全く知らない持ち主が「宮崎出身の人がIターンで戻って来るなら」という理由で超破格に設定したわけで、面白いものだなあと思います。

この理論でいけば、その土地出身でなくても、特定の人に気に入ってもらえれば破格値で借りられる可能性もでてきそうです。また、不動産屋経由で見つけられなかったエリアの空き家を借りれる可能性もでてきそう。超田舎暮らしには、独特のコツを知れば、お得に住めそうです。

超田舎暮らしに憧れを持っている方は、コツを探してみては?

原田園子

原田園子ディレクター

投稿者プロフィール

「不動産の学校」のディレクター兼ライター。
住宅メーカーや不動産業者をクライアントに持っています。
不動産関連の取材実績も多数あり。
不動産投資から日々の暮らし記事まで、幅広く担当します。

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