【連載】購入基準は「数字化」でつくる。価格上昇トレンドでも成功物件を掴む方法
- 2021/12/24
- 不動産投資
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物件価格が上昇。「高掴み」の失敗を避けるためには
不動産投資と収益物件の情報サイト「健美家」では、年2回「不動産投資に関する意識調査」を行っており、11/18に最新の調査結果が発表されました。それによると、投資用不動産について「価格が上昇している」と回答した人が69.2%、今後1年についても「価格が上昇する」と考える人が45.7%という結果でした。
前回、前々回と比べても「価格が上昇している」と答えた人が増加しています。確かに、弊社にご相談に来られる大家さんや、私たち不動産業者の間でも「価格が上がった」と考える人が多く、この先、価格が下がる要素も見当たりません。
※出典:健美家「不動産投資に関する意識調査」(2021年11月18日)より抜粋
物件価格が上がると、相対的に利回りは下がります。本来の物件の価値に見合わない価格で高掴みしてしまうと、収益が出ず、不動産経営が失敗してしまうかもしれません。そう考えて、なかなか手が出せない方も多いかと思います。
一方、こうした状況下においても、数少ない成功物件を見極めて物件を取得している大家さんもいます。それらの方は、成功物件と失敗物件を見分ける基準が明確に定まっており、厳しい市況下であっても「購入すべきか否か」を冷静に判断できているようです。どういった点を判断基準にしているのでしょう。
成功物件と失敗物件の判断基準
大家さんの多くは、不動産経営において「将来の純資産を増やしたい(または守りたい)」と考えています。将来の純資産を増やす要因は、①キャピタルゲインと②インカムゲインです。
① キャピタルゲイン:物件の値上がり益。将来、物件を売却した際に得られる売却益
② インカムゲイン:保有中の収益。家賃収入から経費を引いたキャッシュフロー
したがって、成功物件とは、①キャピタルゲインと②インカムゲインによって、将来の純資産を増やしてくれる物件と言えます。「将来の純資産額の増加」以外の重要点としては、その投資の効率、投資の安全性などもあります。成功物件と失敗物件の判断は、その物件を取得することで将来の純資産額がいくら増えるのか、また、その効率や安全性はどうかという重要点において、物件のパフォーマンスを「数字化」して判断することが有効です。
物件を数値化する「購入判断エクセル」で成功物件を見極める
アートアベニューでは2021年7月に書籍「管理会社が教える!本当にすごい7人の大家さん」を発売しました。
本書の付録に「購入判断エクセルシート」があります。このエクセルシートは、物件のキャッシュフロー、損益、純資産額の増加、IRR(内部収益率)、投資の効率、安全性を計算します。あくまで概算ですので、計算結果を保証するものではありませんが、検討の初期段階において、このまま購入に進むべきかどうか、大まかな方向性を「数字化」によってスピーディに判断できる便利ツールです。
計算の詳細や結果の見方については、本書をご覧いただければと思いますが、この内容がわかっていれば、失敗物件を掴むことはないはずです。皆様が物件の購入判断をされる際の目安に活用していただければと思います。
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筆者:(株)アートアベニュー片平
弊社は首都圏の賃貸物件約7000戸をオーナー様からお預かりし、不動産管理に経営者思考を取り入れた「プロパティ・マネジメント(不動産経営管理)」を行なっている不動産管理会社(PM会社)です。本連載では、PM会社ならではのノウハウ、業界のリアルな裏話などをご紹介していきます。
株式会社アートアベニュー
プロパティマネジメント(不動産経営管理)の草分け的存在として業界からも評価される不動産管理・コンサルティング会社。日常の経営管理業務のみならず、オーナーの投資目標に合わせた売買・組替相談、不動産財務分析、建築企画、相続支援等もおこなう。代表の藤澤雅義氏は、日本でのCPM®(米国不動産経営管理士)を認定するIREM JAPANの2003年度会長。
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