賃貸併用住宅で都心のマイホームを実現。そのメリットとデメリットを徹底解説

  • 2020/2/26
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賃貸併用住宅という言葉を聞いたことがありますか?
住宅ローンの負担がないことから、一部ではゼロ円住宅などとも言われ、気になっている方も多いかもしれません。

そこで今回のコテツインタビュー企画は、賃貸併用住宅についてです。

実は数年前まで、賃貸併用住宅を希望する方のサポートをしてきた弊社。いろいろな事例を見てきたコテツだから分かることを、さまざまな角度から掘り下げて聞いてみました。

(ライターがインタビューをしていますので、さん付けになっています)


ローン負担が軽くなる賃貸併用住宅とは?

――今回のインタビューは、賃貸併用住宅についてです。最初に確認ですが、賃貸併用住宅とはどのようなものでしょうか?

簡単に説明すると、自宅とアパートが一つの建物に一体となっている住宅ですね。
中には賃貸が一戸だけというものもありますが、これは非常に珍しいタイプで、通常はマイホームが1戸、賃貸が4戸のように賃貸が複数戸あるのが一般的です

――マイホームと賃貸併用住宅には違いがあると思うのですが、賃貸併用住宅にする一番の魅力は何でしょうか?

今の時代、住宅ローンの負担が少ないというのが一番のメリットでしょうね。

昔なら多くの人が、家を買うのに35年間という長いローンを組んで、ゆっくり返済していきました。これは自分の給料が上がっていくこと、あるいは下がらないことを前提にしていたはずです。

けれども今の時代、自分の会社が一流企業であっても、35年後にどうなっているかはわかりません。また、会社は存続しても自分がリストラされたり、給与カットされたりなど、いろいろな意味で35年ものローンを抱えるのは、怖いなと感じる人も増えてます。

良いところに住みたい。でも、長く住宅ローンを組むのは怖い、というわけです。そこで、賃貸も一緒にしてしまい、その受け取る家賃で住宅ローンを払うことで手出しがゼロ、あるいはプラスになるような方法はないのかと考えた結果が、賃貸併用住宅というわけです。

――たしかに、環境が変わりマイホームローンが重くのしかかって八方塞がりになっている方って多いですもんね。

そうです。例えば 、毎月のローン負担が20万円だとします。自分の収入の税引き後の金額から、毎月それだけのローンを払える人ってかなり少ないと思うんですよ。

それを賃貸併用住宅にすることで、毎月の返済負担が4万円で済むとか、プラス1万円になるとかだったらやってみたいと考えるのではないでしょうか。

向いている人は、イメージがしっかりとできている人

――賃貸併用住宅は、どのような人が建てるべきでしょうか?

そうですね。まずは当たり前ですが、自宅がほしいと考えていることは大前提となります。そして、ただなんとなく自宅を持ちたいというだけでなく、自分が希望するエリアや広さが明確なことも重要です。自由が丘に100平米の自宅が欲しいっていう方もいれば、DIKSなので世田谷に50平米あればいいという方もいるでしょう。自分が住みたい家の広さや立地がある程度はっきりしている人は話を進めやすいですね。

当然、自分が組めるローン金額と望む自宅の条件が、ちゃんと見合ったものであることも大切です。当たり前ですが、田園調布に百坪の家を建てたいと言う人の年収が百万円しかなかったら話になりませんよね。

――逆に向いていない人ってどんな方でしょうか?

決断力がない方、そして夫婦間に考え方の違いがあるままになっている方でしょうね。中には土地が見つかってから、実は奥さんが乗り気じゃなかったなどというケースもあるんです。

良い土地は取り合いになります。その相手はマイホームを欲しい他の人に加えて、土地を買って家を建てて売る業者さんもいます。こういった業者は、住宅ローンの心配もないですし、奥さんとの相談もないので、迷っている間に買ってしまうんですね。

――もうちょっと駅に近い方がとか、もうちょっと日当たりが、形が・・・って思いがちですよね。

理想的な土地もあるにはあるのですが、当然、価格が高いんですよね。それがどうしても無理で、安いものを探し出すと不満が出てくる。じゃあもう少し価格を上げられないかと堂々巡りになって、結局買えなくなってしまうんです。

――でも、不動産投資未経験の人が、土地の良し悪しを決めるのって難しいですよね?

そうなんですが、賃貸だけの要素で決めるのはアパートになってしまうわけで、賃貸併用住宅はそれとは全く違ってよいと思っています。

たとえば、お子さんの学校はどうなのか、自宅の間取りはどうか、向きはどうかといった要素も絡んできます。まずはこれらは優先すべきです。賃貸としての部分を無視していいというわけではありませんが、基本的にはマイホーム。自分の優先順位を決めて、ここは絶対譲れないという部分を決め代わりに、他の部分は柔軟にしようという風に決めるといいのではないでしょうか。

――自宅選びという観点に絞ればある程度イメージしやすそうですね。

イメージで言ったら、お見合いに似ているのかもしれないですね。
「後からいい人が出てくるかもしれない」と理想ばかりを追いかける人は、結局ずっとうまくいかない。逆に、「私はこことここは相手に求めるけど、後は柔軟に考えられます」と言う方は意外にさっくりと相手が見つかる。理想を求めすぎると良くないという意味では、お見合いですね。

――ちなみに、早い人だとどれぐらいで決めているのでしょうか?

早い人は面談してから土地の契約まで、一か月ぐらいという方もいらっしゃいましたね。

その方は、当社に来るまでに自分で土地を探していた方でした。それで、なかなかよい土地が見つからないと訪ねてこられたわけですが、自分なりの良い基準と悪い基準をすでに整理してきていたんですね。

もちろん、その基準が間違っている部分も当然あったので修正をしたら納得していただけて、「これ以上だったら買おう」と決め、実際に決断しました。

30坪あれば賃貸併用住宅は建築可能

――賃貸併用住宅を建てる土地は、最低どれくらいの広さが必要ですか?

そうですね。大体ミニマムで百平米ぐらい。30坪ぐらいからですね。もちろん、接道の仕方とか土地のかたちによっては、もっと狭くできることもあります。広大な面積がなくても問題はありません。

――では、例えば30坪ぐらいだとしたら、どれぐらいの部屋が何戸ぐらいできますか?

一つの例でいうと、3階建てで、自宅が90平米ぐらい。賃貸が30平米3戸とかですね。2階建てでは収支が回らないので、3階建てにするパターンが多いです。

――条件にあった宅地はどうやって探すのでしょうか?

不動産会社が使用するレインズという市場から探したり、一般向けの不動産情報が出ているyahoo不動産やアットホームなどのサイトから探したりします。私がサポートしていた時は、お付き合いがある不動産会社さんに声をかけ、表に出る前に情報をもらったりもしていました。

後は税理士さんや弁護士さんからなら相続案件があり、「今度、こういう土地が出そうですよ」と言う話もあります。

――ちなみに、自宅部分はどこにしなくちゃいけないなどのルールはありますか?

プランニングの観点だと、上に作った方がプランは入れやすくなります。

ただしこれは、プラン上の話。大家さんの中には小さいお子さんがいて騒ぐことを気にしたくないというニーズもあります。また高齢者や介護の問題で、1階に住みたいというニーズもあります。

これはどうゆうニーズを持っているかによって別れますし、賃貸経営の観点から言えば、1階は入居付けをしにくい部分です。土地にあった建物を考えると制限が出てくることもありますので、要望を伝えて判断するスタイルでよいと思います。

――賃貸併用住宅をプランニングする専門の方はいらっしゃるんでしょうか?

賃貸併用住宅を専門にやっている人はいないと思いますね。
ですので、住宅のプランニングをやっている人にお願いすることになるのですが、共同住宅の知識や経験がある人じゃないと、正直、お任せるのは怖い部分もありますね。賃貸住宅の経験値がある方と組んでやることが大切かと思います。

住宅ローンを使い控除も受けられる

――ローンはどうなりますか?

あくまで住宅ローンですね。
マイホームに比べ土地も若干大きくなりますし、建物も倍近くになることが多いので、融資の難易度は上がってきていると思います。スルガショックがあり、融資を受けられる額も減っていますし。

ただ、今でもやっている方はいらっしゃいますし、エリアを落として土地が安いところにすればローンの問題はないというケースもあります。あきらめる必要はないと思います。

――自分がローンをどれだけ借りられるのかを事前に知る方法はありますか?

金融機関をいくつか回って確認するのが良いと思います。

住宅ローンの場合は、自分の年収から借りられる金額がある程度分かります。源泉徴収票などを持参して、「賃貸併用住宅を買いたいのですが、住宅ローンでどれぐらい借りられますか?」と尋ねるのがいいと思いますね。自宅の最寄りの金融機関でもいいですし、職場の周りでも構いません。

――ローンを組める額は、金融機関によって違いがあるものでしょうか?

ありますね。
杓子定規に、「自宅と同じく年収の5倍です」と言うところもありますし、賃貸部分の収入も加味してくれるところもあります。その時に賃貸併用住宅に積極的な金融機関というのを見つけることがとても大事です。

――税金はどうなっているのでしょうか? 住宅ローンの優遇が受けられるのですか?

詳しくは税理士さんに確認して欲しいのですが、ローン控除は受けている方がほとんどです。
自宅部分と賃貸部分の登記を別にするなど、具体的なことは税理士さんと相談しながらやる必要ありますが、住宅ローン控除は有利な制度なので受けていただきたいですね。

決して違法ではないですし適法の範囲でできますので、プロと相談しながら進めていってください。

必要以上にリスクを恐れる必要はない

――デメリットだと考える部分はありますか?

注意するところは、自宅と賃貸住宅が一体化した建物だという点です。賃貸部分は収益の観点から、どうしても単身者向けになるので、そこにストレスに感じる人がいらっしゃいます。

たとえば、騒いでいるのが気になりながら自分で注意しに行くのが嫌だなと感じる方とか、自分だけの家が良かったと思う人には向かないですね。逆に、それが全然苦にならないタイプの人や旅行に行ったら入居者の方にお土産を配るような方とかなら、むしろ楽しめそうです。

――リスクを気にする方はいらっしゃいますか?

自分は二十年弱、賃貸経営をやっています。そこから思うのは、自宅だけしか持っていない状況は、言い換えると貸せる部屋がひとつだけで、そこに自分が住んでいる賃貸経営と同じなんですね。そう考えると、1戸だけしか持っていないことの方がずっとリスクは高いんですよ。

入居者がいなかったらどうしようと考える方もいますが、4戸、5戸とあっても、適正な家賃設定さえすれば借りる人はいますので、その点はリスクだと考える必要はないと思います。

また、これからの日本は人口が減るから不安ですという方がいらっしゃいます。確かに、それは一理ありますが、これをリスクと考えるのであれば、住宅ローンも組めないことになります。

あなたの会社は大丈夫なんですか?
今後35年もつんですか?
その間ずっと働いていられるんですか?

ということを考えなければいけないわけです。

――確かに、ローンを組むこと自体がリスクなら、マイホーム自体が持てなくなりますよね。

そうなんですよ。もちろんそういった考えを否定はしませんが、自分とは大分違うと思ってしまいますね。
ぼく自身は、やりたいっていう人は応援したいし、力になりたいんですけれども、ななめ上から、「そんなので本当にいいんですか?」とて言ってくる人には、「そういう考えだったらやらないほうがいいですよ」と伝えていました。

リスクって、生きている限りゼロにすることは不可能だと思います。自分はどういう人生を歩みたくて、どういったリスクを受け入れられて、どっちの方向に行くのかということを考えるのが大事なこと。あれもリスク、これもリスクと言っていたら全然進めませんよね。

それよりも、自分たちの楽しい生活を実現するために、ワクワクしながら取り組んでいただく方がいいし、実現の可能性は高まります。決してリスクを見ないという意味ではありませんが、ちゃんと把握した上で、リスクを許容するということも大事なのかもしれません。

編集後記

都心部にマイホームを持ちたいけど、ローンの支払いが心配だと考えている方が建てるべき賃貸併用住宅。ただのマイホームだったらあきらめるような立地に、自宅を建築できる可能性が高まるとは、ちょっとした夢が叶いそうですよね。

皆さんの希望の立地はどういったところでしょうか?

都心にマイホームをと希望する方は、賃貸併用住宅も候補に入れてみてはいかがでしょうか。

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