トイレリフォームを決断!3大メーカー TOTO、LIXIL、Panasonicを比較してわかったこと
築20年を超えたわが家では、数年前からいろいろなものが壊れはじめました。
そしてこの度、温水洗浄器付きトイレがご臨終。
重い腰を上げトイレリフォームを決断したのですが、いろいろ簡単にはいかないことが判明しました。
今回は、トイレリフォームについての予備知識です。
ある晴れた日に、駐車場で雨漏りの怪
ある日、帰宅すると、玄関の立ち上がり部分が濡れていました。わが家は1階の一部が駐車場となっていて、玄関はその駐車場の横。つまり屋根の下なわけで、雨が吹き込んでも玄関周りが濡れることはありません。しかも、ずっと晴天が続いている・・・。
「なんだろう?」と濡れた部分を見ていると、頭にポチャンと水が。
「えっ!!」と思って上を見あげると、そこには結構な水漏れがあったわけです。
何が何だかわからず、とりあえず焦ってアタフタしたのが夜中の1時過ぎのできごとです。
結果、トイレの配管(下水ではない)から水が持っていることが、”何となく”判明。素人ながらにあれこれやった結果、配管自体に問題があるのではなく、シャワートイレを止めれば、水漏れも止まります。
「じゃ、シャワートイレはなしで」となった時には、夜が明けていました。
その後、だましだましトイレを使うことになったのですが、「だませば使えるじゃん」と、あっと言う間に夏が過ぎていきました。
ところが、今年は秋の訪れが早く、すでに朝イチの便座がひんやり。
これからくるべき秋そして冬には、お尻が凍ってしまう・・・と便座を交換することになりました。
「どうせなら、壁紙とかも変えちゃおう!」とノリだけで決め、「タンクレストイレとかいいんじゃない?」とイメージしたのですが、そう簡単にはいかない事情があったのです!
トイレの形状の3パターン
まずトイレは形状によって3種類あります。
組み合わせ便器
昔のトイレは全部このタイプだったように思います。背面に水のタンクがあり、前面に便器があります。そういえばおばあちゃんちは頭上に水のタンクがあって、すんごい音と共に流れた記憶が・・・。あれもある意味、組み合わせ便器です。
一体型トイレ
水のタンクと便座が一体型になっているもの。わが家はこのタイプでした。
タンクレストイレ
今流行の背面に水のタンクはないタイプです。
トイレの形状による違い
それぞれの特徴をまとめると、以下になります。
組み合わせ便器
- ノーマルなスタイルで、安い
- メンテナンス費用が安い
- 手洗いあり、なしを選べる
- 「温水洗浄便座だけを変えたい!」など、パーツごとに交換が可能で組み合わせが自由
- タンク式だから、水圧の低い所でも問題なく使える
- 清掃面は他のタイプより劣る
- 連続使用する場合、タンクに水がたまるのを待たないと水量が足りなくて流れない
一体型トイレ
- のっぺりした、まとまり感のあるデザイン
- 手洗いあり、なしを選べる
- タンク式だから、水圧の低い所でも問題なく使える
- 連続使用する場合、タンクに水がたまるのを待たないと水量が足りなくて流れない
- 便座の機能が限られ、電気代が高かったり、洗浄機能や快適機能が劣る
- 故障内容によっては、パーツ丸ごと(便座まるごとなど)交換することになり、メンテナンス費用が高くなる
タンクレストイレ
- デザイン性が抜群
- 省スペースでシンプル! 高さがない分、トイレ空間がひろびろ
- 水道直結でトイレを流すので、連続使用が可能(タンクに水がたまるのを待つ必要がない)
- 水圧の条件によっては設置できない
- 故障内容によっては、パーツ丸ごと(便座まるごとなど)交換することになり、メンテナンス費用が高くなる
わが家はトイレが狭いこともあり、奥行きが小さく高さもないタンクレストイレを希望していました。しかし、ここでとんでもないことに気がつきます。
タンクレストイレにしたらどこで手を洗うの?
そう。
わが家の場合、トイレに手洗いがないとなると、キッチンで手を洗うことになります(風呂場は他階にある)。手に菌がついた状態でキッチンの流しで手を洗う。
調理中だったら?
野菜を洗っている途中だったら?
食器を殺菌してる時だったら?
考えただけで鳥肌ものですよね。
この時点で、タンクレストイレという選択肢はなくなりました。悲しい現実・・・
今はない会社、INAX
ところで、私は今回トイレを改装するにあたって初めて知ったのですが、今はINAX という会社はないんですね。
家がINAXなもんで、「次もINAXで」と考えていました。ところが、リフォーム会社に行ったら、「トイレはTOTOかLIXIL、パナソニックですね」と言われビックリ!
INAXどこ行った!!
調べてみると、INAXはLIXILの前身会社のひとつで、トイレのブランドとして残っているようです。
メーカーによるトイレ製造のスタンスの違い
どのトイレも、衛生面にはとても気を遣っています。それは3社とも同じです。
でも、調べてみると、どう気を遣うかというところに大きな差があるそうです。
これはめちゃくちゃ面白い話だなと思いました。
便座の素材としては、TOTOとLIXILは陶器製。パナソニックは基本的に有機ガラス系素材でできています。
ここにも大きくなスタンスの違いがあるということです。そして・・・
TOTOは、とにかく汚れない便座をつくることが大前提とのこと。さすが陶器メーカーですよね。
そしてLIXILは、汚れにくくはあるものの、汚れたときに掃除がしやすいことにこだわっているようです。
そしておもしろいのはパナソニック。トイレも家電という位置づけなので、汚れたら文明の利器で解決するというスタンスだそうです。面白いと思いませんか?
トイレ3大メーカーのトイレ性能比較
その他の特徴をまとめてみました。めちゃくちゃたくさん違いがあるし、グレードによる違いもありますが、ここでは特に気になったものだけをピックアップします。
気になる方はパンフレットなどをご確認ください。
TOTO
- 「ウォシュレット」の名前はTOTOだけ(実は初めて知りました、笑)
- ノズルは1本でお尻もビデもまかなう
- 「きれい除菌水」が衛生のキーワード
- 便器にフチがあるが、水洗に勢いがある
- 洗浄方法の名称は「トルネード洗浄」
LIXIL
- 「プラズマクラスターイオン」で、浮遊カビ菌や付着菌を除菌する(プラズマクラスターってシャープだけじゃないんですよね、笑)
- シャワーノズルは2本。お尻とビデでちがうノズルがでてくる
- すべてのグレードで便座に継ぎ目がない
- 便器のフチがないから掃除がしやすいが、水洗の水はあまり上まで来ない
- 洗浄方法の名称は「パワーストリーム洗浄」
Panasonic
- シャワーノズルは1本で先っちょはステンレス製。ノズルは二重構造になっていて、用途によって内部のノズルが変わる
- 「オゾンウォーター」が衛生のキーワード
- トイレ内だけでなく、壁などの付着臭を抑制する「ナノイーX」を放出しトイレ全体を消臭
- 「タレガード」でフチを立ち上げることで外に垂れ出しにくくしている(座ってトイレをする男性には関係ない仕組み、笑)
- 「モレガード」という座って用を足す人用の機能もあるけど、これって必要なんだろうか?と思った、笑
- 洗浄方法の名称は「スパイラル水流(グレードが上がると3Dツイスター水流)」
3社とも、メンテナンス性も機能性もものすごく向上していてびっくり!
特に洗浄は横向きに水を回すのが主流のようで、技術の進歩を感じました。
トイレに求めることは各家庭でいろいろあると思うので、あれこれ調べて、自分にぴったりの通りを探すのも面白いかもと思いました。
まさかの展開が待っていた!
で結局、私はトイレの掃除が大嫌いなので、汚れが付きにくいTOTOにしようと考えました。
しかしここでまさかの展開!!
日本の向けのトイレを製造しているのはベトナムが中心。そしてベトナムは厳しいロックダウン中のため、生産がめちゃくちゃ落ちているとのこと(工場によっては操業がほぼ停止)。
「運がよければ一か月。下手すれば来年になるかも」と言われました。
お尻に厳しい冬が来そうです。