ワンルームマンションの不動産投資のメリットと押さえておきたいリスク事項

  • 2019/9/19
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不動産投資を始める際には、どのタイプの物件を購入するか迷う方は多いのではないでしょうか。ワンルームとファミリー向けマンションの大きく2つに分けられます。今回は、ワンルームマンションを選ぶメリットやリスク事項、選び方のポイントについて詳しくご紹介します。

 

ワンルームマンション投資の特徴

ワンルームマンション投資は、主に1人暮らし向けのワンルームを購入し、賃貸物件として貸し出すことで、家賃収入や礼金などの利益を得る投資方法です。ワンルームは、約6~9畳の物件が多く、学生や1人暮らしの社会人、高齢者など様々なタイプの人が入居します。

ファミリーマンション投資と同じく、賃貸物件としてしばらく運用してから売却し、利益を得るケースもあります。購入時よりも高い金額で売却できれば、それまでに得た家賃収入などと含め、結果的に多くの利益を得られるでしょう。

 

ワンルームマンションを投資対象に選ぶメリット

ワンルームマンションを投資対象に選ぶ際には、そのメリットを事前に確認しておくことが大切です。メリットを十分に得るためには、どのような物件を選べばいいかがわかるようになります。ワンルームマンション投資のメリットは次のとおりです。

比較的少額で購入できる

ワンルームマンション投資は、ファミリーマンション投資よりも少ない自己資金で始められます。ファミリーマンションは、2DKや2LDK、3LDKなど、ワンルームよりも部屋数が多く、専有面積も広くなっています。それだけ物件の価格が高いため、自己資金を十分に用意できなければ、始めることが難しいのです。
ワンルームマンションであれば、都内の物件であっても数百万円程度で購入できる場合があります。ただし、築年数がある程度経過しており、立地が駅から離れているなどマイナス面もある物件に限ります。

売却時に買い手がつきやすい

ワンルームマンション投資は、比較的少額から始められることから、多くの人が検討しています。そのため、売却時に買い手がつきやすいのです。特に、都心のワンルームマンションはニーズが高いため、より一層早く買い手がつくことが期待できます。そのため、融通が利きやすいこともワンルームマンション投資のメリットです。

必要経費が比較的少ない

ワンルームマンションは、ファミリーマンションと比べて部屋数が少なく、専有面積も小さいため、修繕や退去後のハウスクリーニングなどの必要経費を抑えられます。学生向けマンションの場合、4年程度は住み続ける可能性が高く、それだけ住むと貸主負担による修繕箇所が多くなるでしょう。
しかし、修繕箇所が多くても1室分のため、ファミリーマンションと比べて必要経費を抑えられます。

家賃以外の収入を得られやすい

ワンルームマンションは、転勤が多い人、学生、高齢者などが主な入居者ですが、場合によっては回転率が早く、礼金など家賃以外の収入を得やすくなっています。ただし、築年数や立地など、礼金が発生すると入居されにくい物件の場合は、礼金を0円にするか小額にすることになるため、それほどメリットを感じられないでしょう。

 

ワンルームマンションへの投資のリスク事項

不動産投資全般のリスクとは別に、ワンルームマンション投資特有のリスク事項があります。不動産投資全般のリスクとしては、築年数の経過による価値の低下、空室期間が長い、周辺住民とのトラブルなどが挙げられます。
それでは、ワンルームマンション投資には、どのようなリスクがあるのか詳しくみていきましょう。

競争率が高い

ワンルームマンションの数は非常に多く、競争率が高くなっています。しかしながら、都心や都内であれば、数が多くてもニーズがそれだけ高いため、空室リスクは低いと言えるでしょう。また、学生向けマンションの場合は、徒歩圏内にあれば空室リスクはかなり低くなります。
周辺にワンルームマンションがない場合、競争率が低くなりますが、その後の開発計画や大学へのアクセスなど、需要について詳しく調べておくことが大切です。どれだけ競争率が低くても、需要が低い場所にあるワンルームマンションだと、空室リスクが高くなります。

トラブルが起こりやすい場合がある

築年数が古く立地が悪いために、家賃を低く設定した場合は、住民の質が低くなり、トラブルが起こりやすくなる可能性があります。家賃が低い物件に住む人の質が必ずしも悪いとは言い切れませんが、金銭的に余裕がないために住んでいる場合は、ささいなことでイライラしてトラブルに発展する恐れがあるでしょう。
また、土地柄も関係するため、事前に確認しておくことが大切です。

最終的に資産価値が低くなる

ワンルームマンションは、最終的な資産価値がかなり低くなる傾向があります。例えば、郊外にある築年数50年のワンルームマンションが家賃3~5万円程度だとすると、同じ条件のファミリーマンションは、2LDKで家賃5万~6.5万円程度でしょう。
ファミリーマンションは必要な自己資金も多く、必要経費も高くなりがちですが、最終的な資産価値はワンルームマンションよりも高いのです。老後の資産形成を目的としていたものの、思っていた以上に資産価値が低くなり、十分な収益を得られなくなるといったことは避けたいところでしょう。

 

ワンルームマンションの選び方のポイント

ワンルームマンション投資を成功させるために、どのようなことに注意が必要なのでしょうか。リスクをできるだけ抑えられ、メリットを十分に得られる物件を選ぶことが大切です。
物件を選ぶ際には、次のようなポイントを押さえましょう。

セパレートタイプの物件を選ぶ

ワンルームマンションに多いのは、トイレと風呂が一緒になったユニットバスですが、人気なのはトイレと風呂が別のセパレートタイプです。ユニットバスの場合、トイレと風呂を2人が同時に使うことが難しく、友人が泊まりにきたときなどに不便です。
また、風呂とトイレが繋がっていることに抵抗を覚える方もいるでしょう。セパレートタイプのワンルームは、ユニットバスの物件と比べて少ないため、それだけ空室リスクを抑えられます。

立地だけで選ばない

立地がいいワンルームマンションは、家賃が高く、空室リスクも高くなっています。ファミリーマンションであれば、立地がいいと空室リスクが低くなりますが、ワンルームマンションの場合は逆に高くなる可能性があるのです。
1人暮らしの人にとって良い立地とは、通勤しやすい場所のことです。対してファミリー層にとっての良い立地とは、スーパーやドラッグストア、公園、学校などが近くにある場所のことで、物件選びの際に重視されます。

1人暮らしの場合は、近くにスーパーやドラッグストアが無くても、職場の周辺施設で買い物を済ませたり通販を利用したりすれば問題ありません。しかし、子供がいるファミリー層だと、身軽に行動できないため、周辺施設が充実していることが重要なのです。
このように、ワンルームマンションは立地がそれほど重要ではないため、築年数や設備などをしっかり重視して選びたいところでしょう。

価値が低すぎる物件を選ばない

空室リスクを抑えたいと思い、立地が悪く築年数も古いワンルームマンションを選んでしまうと、かえって空室期間が長くなる恐れがあります。価値が低いと家賃も低くなるため、それだけ空室リスクが低いと考えられがちですが、実際には空室リスクは高くなるのです。
家賃が非常に低い物件に住む人は、金銭的な事情を抱えています。そして、ある程度の収入のある人は、家賃が非常に低い物件に住む必要がありません。そのため、家賃が低いからといって、空室リスクが低くなるわけではないのです。
価値が低すぎる物件を選ぶのではなく、その土地でニーズのある物件を選ぶことが空室リスクの低下に繋がります。

 

まとめ

ワンルームマンション投資は、少ない自己資金で始められます。ただし、競争率が非常に高いため、立地や築年数、設備などに注目し、ニーズが高い物件を選ばなければなりません。家賃が非常に低いワンルームマンションを購入しても空室リスクが下がるわけでもないのです。不動産投資を始める際には、ワンルームマンションやファミリーマンションなど、複数の投資先を比べて、十分に検討しましょう。

加藤 良大

加藤 良大

投稿者プロフィール

歴8年の専門記事ライター。不動産記事の執筆本数は500本を超える。不動産売却や税金の話、相続やM&Aによる不動産売買に関する記事を執筆。誰が読んでもわかりやすく、すべての疑問を解決できる記事の執筆を心がけています。

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