分譲マンションの理事は断れない?理事会役員になったら何をするの?

  • 2019/12/18
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分譲マンションを購入した人の中には、「マンションの理事会役員を頼まれたが断りたい」、「理事はどんなことをするのかわからなくて決めかねている」という方もいるのではないでしょうか。仕事内容が今ひとつ分からないままだと、理事を引き受けるのは不安ですよね。

そこで今回は、理事会役員の業務内容に加え、「頼まれても断れるのか」「報酬は支払われるのか」などのさまざまな疑問にお答えします。

マンションの理事会役員とは

分譲マンションには、入居者がメンバーを務める「管理組合」があります。

管理組合はマンションの維持管理を目的としており、重要な決定事項は理事会メンバーで話し合って決めるのが一般的です

維持管理と一口に言っても、

  • 会計
  • 窓口業務
  • 清掃
  • 大規模修繕計画の立案

など、その管理業務は多岐にわたります。

新たに知識を身につける必要がある業務もあり、何を担当するかで負担の程度が異なる点にも注意が必要です

とはいえ、管理組合は必ず存在するわけではありません。

マンション管理会社に管理業務を委託して、入居者の負担を減らしているケースも多くあります。清掃や窓口業務だけを管理会社に委託する管理組合もあるようです。

理事会役員の役職と業務内容

続いて、理事会役員の役職と、それぞれの業務内容を見てみましょう。

理事長

理事長は管理組合の代表です。

誰にどのような業務を割り当てるのかを決めたり、理事会で進行役を務めたりします。責任重大ではありますが、特別に業務負担が大きいわけではありません。

副理事長

理事長のサポートや不在時の業務代行が、副理事長の主な仕事です。

楽なポジションに思えるかもしれませんが、理事長との相性によっては精神的な負担が大きくなるでしょう。また、理事長に多くの仕事を振られる可能性もあります。

会計担当理事

管理費を集めて保管したり運用したりすることが、会計担当理事の仕事です。

正しい計算や適切な運用が求められるため、マメな性格の人が向いているでしょう。

監事

管理組合の中でも、1歩下がった位置に立つのが監事です。

管理組合が業務を適切に遂行しているか、管理費などを適切に管理・運用できているかなどを調べます。その結果を総会で報告し、他の住民の利益を守るのです。

また、不正が発覚した場合は臨時総会を招集して事態の収拾に努めます。

理事会役員の独断では話を進められない

理事会役員になれば、マンション管理に関する全ての権限を得られるイメージを持つ方もいるでしょう。

しかし、理事会役員の独断でマンション管理の話や取り決めを進めることはできません

マンション管理は理事会役員だけではなく全ての入居者に関わることのため、理事会役員の独断で物事を進めるとトラブルが起こる可能性があります。そのため、年に1回だけ開かれる「定期総会」には過半数を占める組合員の出席が必要です。

マンションの理事会役員になるメリット

マンションの理事会役員になりたくない方もいますが、メリットがある場合はしっかり検討したいですよね。ここからは、マンションの理事会役員になるとどのようなメリットがあるのかを詳しく説明します。

自分の意見を言いやすい

理事会役員になることで、住民としての意見を理事会で発言できます

自分の意見が言いやすくなるため、結果的に自分の理想に近いマンションへと変えていける可能性があるということです。

一方、理事会役員ではない場合に自分の意見をマンション管理に反映してもらうには、管理組合用のポストに要望書を投函したり、理事会役員に直接伝えたりする必要があります。

理事会で発言すると理事会役員の反応も分かるため、意見が通るかどうかを判断しやすいこともメリットの1つですね。

管理費の使い道がわかる

使い道が不透明な管理費を支払うのは、誰もが避けたいことではないでしょうか。

理事会役員になれば、自分が支払った管理費がどのように使われているのかが分かります。監事になれば不正が行われていないかも分かり、安心できるでしょう。

適切に理事会が行われているかわかる

理事会には理事会役員だけが出席できるため、実際にどのような会議が行われているのか部外者には分かりません。

一方、理事会役員になれば適切な形で理事会が開催されているかどうかが分かります。また、問題があれば自分が率先して行動し、より良いマンション管理を目指すことも可能です。

顔が広くなる

理事会役員になれば、マンション住民との交流が増えます

意見を伝える目的で話しかけてくる住民も増えるかもしれません。その結果、交友関係が広がり、マンション生活が快適になる可能性もあるでしょう。

マンションの理事会役員になるデメリット

マンションの理事会役員に対して、面倒なイメージを持つ人もいることでしょう。具体的に何が面倒なのか、マンションの理事会役員になるデメリットを詳しく紹介します。

休日が減る

理事会役員は、月に1回の頻度で開催される理事会に出席しなければなりません

理事会の多くは、土日といった一般的な休日に開催されます。せっかくの休日をマンションの管理業務に割きたくない! と考える人も多いのでは?

また、一般的には1つの役職に1人が割り当てられるため、業務量が多いと疲れてしまうかもしれません。

個人的な希望の口利きを求められる

マンション管理に関する意見や要望の中には、個人的な事情が絡むものがあります。そのような意見や要望が通るように、口利きを求められる場合があるのです。

口利きを断ることで、その住民との仲が険悪になったり、根も葉もないうわさ話をされたりする可能性も絶対にないとは言い切れません。

苦情の受付係になると面倒

苦情の受付係になると、自分が悪いわけではないのに文句を言われることにストレスを感じる可能性があります

理事会役員である以上は、マンションを適切に管理・維持するために尽力することが求められるため、苦情の内容によっては真摯な対応が必要です。しかし、クレーマーのように何度も同じ苦情を言う住民もいるため、ストレスが溜まる可能性は捨てきれないでしょう。

理事会役員の決め方

理事会役員の決め方には、次のような方法があります。

輪番制

輪番(りんばん)制とは、全住民が1回は理事会役員になるよう、順番に役員を決める方法のことです。

一見トラブルが少ない決め方に見えますが、そもそも輪番制に異議を唱える住民がいれば頻繁にトラブルが起こる可能性もあります。

立候補制

立候補制とは、その名の通り、理事会役員を立候補で決める方法のことです。

立候補制にはメリットとデメリットがあります。たとえば、希望者がいればスムーズに決まりますが、いない場合は話し合いが長引くでしょう。

抽選

マンションの理事会役員を抽選で決める方法もあります。

抽選で理事会役員を決める場合は、「誰が理事会役員になっても文句を言わない」と取り決めた上で行うことが大切です。

また、抽選は運に任せて理事会役員を決める方法のため、適性のない人が役員になる可能性があります。適性のない人が理事会役員を任されてしまうと、余計にストレスを感じるかもしれません。

理事会役員は報酬を受け取れるのか

理事会役員の報酬の有無については、マンションによって異なります。中には理事長だけが報酬を受け取るケースもあるでしょう。

報酬額もマンションによってさまざまですが、基本的に何万円も受け取れることはないと考えられます。

理事会役員は断れるのか

続いては、理事会役員は断れるのか、法的な問題はないのかなど、さまざまな疑問についてお伝えしましょう。

断っても法的には問題がない

理事会役員を断っても、法的には全く問題がありません。

しかし、断ると他の住民との仲が悪くなる可能性もあり、注意が必要です。中でも、輪番制や抽選で決めた後に断った場合、特にトラブルにつながる可能性が高いと考えられるでしょう。

同じマンションの住民との仲が悪くなれば顔を合わせる度に気まずくなることが予想できますから、場合によってはなるべく断らないことをおすすめします。

断るときに費用負担が必要な場合がある

理事会役員を断るときには、一定の費用負担を課すルールが設けられている場合があります。費用を支払えば理事会役員を辞退できるため、かえって気持ちが楽になる方もいるのではないでしょうか。

しかし、断った人が費用を支払っても他の住民はメリットを感じないため、トラブルの解決にはつながりません。分譲マンションに入居する場合は理事会役員になる可能性があることを、十分に認識しておきましょう。

まとめ

マンションの理事会役員になれば、マンション管理・維持の中心に立つことが可能です。より良いマンション管理を目指すことで、快適な暮らしにもつながるでしょう。しかし、月に1回程度とはいえ、休日を返上して業務にあたることには抵抗を覚える人もいます。

マンションの理事会役員を断っても法的には問題ありませんが、分譲マンションに住むならある程度は覚悟しておいた方がよさそうです。

加藤 良大

加藤 良大

投稿者プロフィール

歴8年の専門記事ライター。不動産記事の執筆本数は500本を超える。不動産売却や税金の話、相続やM&Aによる不動産売買に関する記事を執筆。誰が読んでもわかりやすく、すべての疑問を解決できる記事の執筆を心がけています。

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