マイホーム神話はもう古い! 注目キーワード「半住半投」から考える資産形成の新常識

マイホームは高価な買い物ですが、ライフスタイルあわせて複数回、住宅を購入するという人が増えています。そして、そういった人を指す「半住半投」というキーワードも注目を集めています。
これからますます増えると考えられる「半住半投」とは?
また、増加にある背景とは?
これを知れば、あなたもマンション購入や資産に対する考え方が変わるかもしれません。

 

マイホーム神話は崩壊?! 家は”一生一度の買い物”ではなくなる

長きにわたり、サラリーマンの夢は「マイホームを持つこと」であり、一生で一番高価な買い物であるとされてきました。数千万円の夢のマイホームを購入するために20代のうちから頭金を貯め、結婚後にマイホームを購入。そのローンは35年にもおよび、「サラリーマン生活のすべてをマイホームに捧げている」と言っても過言ではありませんでした。ところが今、その考えが変わりつつあります。

そのキーワードとなるのが、「半住半投」

ライフスタイルの変化にあわせ、その時々にベストと考えるマイホームを購入。その際、古い家は売却したり賃貸に出したりすることによって資金を得て、新たな物件を購入をするというのが新しいスタイルとなっています。中には、物件購入が3回以上にも及ぶ強者もいるようで、もはや常識は変わったと言えるのではないでしょうか。

 

どのような理由でマンションを購入しているのか?

まずは、マンションを購入する理由を見てみましょう。これには、リクルート住まいカンパニーが2017年に行った「2017年首都圏新築マンション契約者動向調査」を参照するのがよいでしょう。

この調査によると、全体としては、住まいの購入を思い立った理由は、「子供や家族のため、家を持ちたいと思ったから」(43%)、「現在の住居費が高くてもったいないから」 (32%) 、「金利が低く買い時だと思ったから」 (25%)と回答した人が多くなっています。

このうち3位だった「資産を持ちたい、資産として有利だと思ったから」と回答した人の推移を見てみると、この調査が始まった2003年にはわずか9.1%でしたので、約15年で倍以上になっていることがわかります。

さらに、シングル世帯の住宅取得の主な理由として1位に上がっているのは「資産を持ちたい、資産として有利だと思ったから」。2位が「金利が低く、買い時だと思ったから」。
このことから分かるように、以前のように自分が住むための夢のマイホームを購入したというよりも、”あくまでも資産形成のひとつの手段としてマイホームを購入した”ことがわかります。

 

マンション購入に対する思いが変化した背景

なぜ、このような変化が起こったのでしょうか?

そのひとつは、低金利時代となって久しい中、自分の資産への考え方が変化したことがあるでしょう。昭和の時代は、貯金をしていれば金利が増えていき、「資産家は金利で食べていける」と言われていました。その後、平成に入ってバブルがはじけ、失われた20年と呼ばれる暗い時代に突入。経済は停滞し、ゼロ金利時代に突入。これにより、貯金金利という夢は完全になくなってしまいます。そういった中、自分の資産に対する考え方も大きく変わっていき、再び不動産投資に向いていったのです。

ただし、バブル期のような土地やマンションに対する投資意識とは違い、「自分が住むことが前提。その後、ライフステージにあわせて住み替えを行い、以前住んでいたマンションは売ったり、投資に回す」という考え方をする人が多くなったのです。ムリをしない、等身大の投資ともいえるかもしれません。

また、ご存じのように、都内の新築マンション価格は上昇を続けています。それに呼応して、中古マンションの価格もそれほど下落することなく高水準でキープされています。いずれ迎えるとされるピークアウトも、早くて2025年、おそければ2030年頃だと考えられているうえに、「暴落することはない」との考えも根強くあります。これらのことをトータルで考えれば、最初のマンションを若いうちに購入し、家族構成が変われば住み替えて投資に回し着実に資産形成をしていく「半投半住」という選択肢が増えていくのも納得できる事象だと言えます。

 

「半投半住」の実際の姿

では、実際にどのようなパターンがあるのでしょうか?
ある人のライフステージを例にあげて、モデルケースを検証してみましょう。

Aさん夫婦は、30代中盤で共にサラリーマンとして仕事をしています。年収は夫900万円、妻650万円。現在妊活中です。Aさん夫妻の住宅購入は以下のような遍歴をたどっています。

  • 夫が20代後半で、品川区に新築マンションを購入。リーマンショック後だったこともあり、非常に安価だった。広めのリビングのあるコンパクト住戸(1LDK)で、結婚後1年はそこに住んでいた。
  • 結婚を機に、双方の職場の中間地点にマンションを購入。じっくり物件を探したので1年かかったが、引っ越しと同時に、前のマンションは分譲賃貸として運用開始。
  • 家族構成が変わることを考慮し、さらに広いマンションを購入。体の負担を考え、妊活開始前に購入をした。2件目の家も、分譲賃貸として運用中。

Aさん夫婦は、「賃貸と同じで、家族構成にあわせて住み替えるもの」という感覚を持っています。ただし、賃貸に住んでいたのでは資産形成はできず、「お金を捨てているようなもの」との考えをもっており、その都度マンションを購入することにこだわりを持っています。現在、自宅として使っているマンションを含めて3件目。この感覚は、「今後も変わることはない」とのことで、「子どもができないまま40代になれば、今住んでいる物件はファミリー層に貸し、自分たちは新たな家に引っ越すと思います。子どもができれば、独立後に引っ越しは伸びますが」とのこと。これはまさに、「半投半住」の典型的なスタイルと言えるでしょう。

 

これから、ますます増加すると考えられる「半住半投」。
ライフステージにあわせて住み替えをしながら進める投資は、快適な暮らしを実現していくことと平行しており、実に賢明なやり方とも言えます。地方では難しい部分もあるかもしれませんが、都内や近郊都市については国全体の人口減少が起こっても、それほど人口減少はしないと言われているエリアでもあります。こういった地域では、これからは「半住半投」を行う人が増加していくのかもしれません。

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