日曜大工でコンセントの増設は×!工事の種類&費用を抑えるポイント

使用する家電の種類が増えると、使い勝手の良い位置にコンセントが欲しいと考える人も多いでしょう。日曜大工でささっとコンセントを増やしたいところですが、実際のところ、日曜大工でコンセント増設はできません。

今回は、日曜大工でコンセント増設ができない理由や、コンセント増設の種類、費用をお伝えします。コンセントを増やしたいときの参考にしてみてください。


コンセントを日曜大工で増設できない理由

コンセントを増設するには、電気の配線工事が必要です。

専門知識と技術が必要になるため、電気工事士の資格がないとコンセントを増設する工事はできません。そのため、気軽に日曜大工でコンセントを増設するわけにはいかないのです。

配線にミスがあると、漏電して感電や火災といった事故につながる危険性もあります。コンセントを増設したければ、資格を持つプロに依頼しましょう

コンセントを増設する方法と工事費用の相場

一口にコンセントの増設といっても、その方法にはいくつかの種類があります。

目的や状況に応じて、どの工事が必要なのかを見極めることが大切です。

方法1.コンセントを新しく設置する

コンセントのない場所に新しく作るのが、コンセントの増設です。

配線工事には、今あるコンセントから分岐するパターンと、新しく専用の配線を引くパターンがあります。

住宅の電気は分電盤から各コンセントへと続く回路に分かれ、回路ごとに流れる電気の容量は決まっています。分電盤とは、回路ごとのブレーカーをまとめた箱のことです。

今ある回路から分岐するパターンでは、増設したい場所の近くにあるコンセントから配線を延長します。

この場合、回路ごとに決まっている電気の容量は増えません。そのため、電流が分岐元の容量を超えるとブレーカーが落ちてしまいます。

一方、専用の配線を引く場合は、新しい回路だけの電気容量を意識すればOKです。消費電力の多い家電を使うためにコンセントを増やしたいなら、新しく配線を引いて専用のコンセントを作るとよいですよ。

例えば、200VのエアコンやIHクッキングヒーターなどは専用のコンセントが必要です。エアコンやIHクッキングヒーターを新しく導入する際には、専用コンセントがなければ新たに設置する必要があります。(※専用コンセントの設置については後ほど説明します)

新しいコンセントを設置する費用の目安は、こちらです。

  • 既存の回路から分岐:5,000円~1万2,000円
  • 専用の配線:1万5,000円~2万円

方法2.コンセントの差し込み口を増やす

続いて紹介するのは、コンセントの差し込み口を増やす工事です。

住宅では差し込み口が2つある「2口コンセント」が一般的ですが、キッチンやパソコン周辺といった家電が集中する場所では差し込み口が不足しがちですよね。そんな場所でコンセントの差し込み口を増やすと、たこ足配線を解消できます

既にあるコンセントから分岐して差し込み口を増やすパターンがほとんどですが、消費電力が多くなる場合は専用の配線を引くこともあります。

費用の目安は、次のとおりです。

  • 既存の回路から分岐:5,000円~8,000円
  • 専用の配線:8,000円~2万円

方法3.コンセントの電圧を上げる

最後に、コンセント自体を増やすのではなく、電圧を上げるケースについて紹介します。

先にお伝えしたとおり、200VのエアコンやIHクッキングヒーターなどを使いたい場合は専用のコンセントが必要です。一般家庭の電圧は、ほとんどの場合が100Vのため、200Vに対応している家電を使う際には200Vへ変更する必要があります。

電気の供給が「単相3線式」だと、住宅に200Vの電線が引かれています。その場合、分電盤を調整するだけなので工事をしなくても簡単に電圧の変更が可能です。

分電盤で切り替えて電圧を上げる場合、費用は2,000円~6,000円ほどです。

一方、電気の供給が単相3線式でない場合は、物件に200Vの電線を引き込む工事となります。

また、分電盤やブレーカーが200Vに対応していない場合は分電盤の取り換えが必要です。この場合、分電盤の本体が数万円ほどするため、作業工賃を含めると総額で10万円近くかかることもあります。

コンセントの増設費用を抑える3つのポイント

コンセントの増設費用を抑えるためには、先のことを考えて計画的に増設箇所や増設方法を考えなければいけません。

ここからは、費用を抑えるポイントを3つ紹介します。

ポイント1.賃貸物件の原状回復

賃貸物件でコンセントの増設工事を行う場合に気を付けたいのは、退去時に原状回復の必要があるかどうかです。

原状回復が必要な場合は、コンセントの差し込み口を増やしても元に戻さなければなりません。そのため、賃貸物件のコンセントを増設したいと考えているなら、実際に工事を行う前に大家や不動産会社の許可を取る必要があります。

専用配線を引いたりコンセントを増設したりする場合には壁に穴を開ける必要があるため、許可が下りない可能性もあるでしょう。反対に、コンセントの差し込み口を増やすだけなら壁の加工が必要ないため、認めてもらえる可能性は高いと考えられます。

また、工事の許可を求める際には、ぜひ「退去時にそのままでもよいか?」と確認してみてください。原状回復の必要がある物件であっても、コンセントの増設に関してはそのまま退去できるかもしれません

ポイント2.適切な工事を選ぶ

先ほどお伝えしたように、コンセントを増設する工事の費用は配線工事によって大きく変わります。

消費電力の少ない家電のためにコンセントの増設を考えているなら、コンセントの差し込み口を増やすだけで対応できないか検討してみましょう。その方が費用を抑えられます。

その一方で、他の部分でもコンセントが不足しているなら、コンセントを中間地点に増設する方がよいかもしれません。

まとめてコンセントを増設することで、2回に分けて工事を依頼するよりも作業工賃を抑えられます。この先コンセントが不足しそうな部分は、まとめて工事できないか検討してみてください。

また、専用配線が必要となるエアコンやIHクッキングヒーターといった家電を設置する場合、既にある専用回路の電圧を上げるだけで対応できないかという点もあわせて確認してみましょう。

新しく専用配線を引く場合、分電盤に空きがないと分電盤自体を交換しなければなりません。そうなると、工事費用がかなり高額になってしまいます。

さらに、今ある回路から分岐する場合でも、配線の長さによって費用が変動するケースもあるため、注意が必要です。

工事の段階で追加費用がかかることのないよう、分電盤の状態や物件の構造を含めて業者に前もって確認してもらいましょう。その上で見積もりを出してもらうと、予想外の出費を避けられます。

ポイント3.配線や壁の処理を工夫する

コンセントの増設工事は、配線をどう処理するかによっても費用が変わります。

配線の処理方法は、隠ぺい配線と露出配線の2パターンです。

隠ぺい式は天井や壁の中に配線を通す方法で、埋め込み配線とも呼ばれます。配線が見えない分、見た目がすっきりキレイに仕上がるのがメリットです。

しかし、壁内部には柱や断熱材があるため、コンセントを増設できない場所もあります。

対して露出式は、壁の外に配線を通します。配線を隠さないため、コンセントの増設場所を選びません。工事も簡単なので、隠ぺい配線よりも費用を抑えられます。

また、コンセント増設や隠ぺい配線のために壁に穴を開けた場合、その部分は壁紙の張り替えが必要です。

壁紙を全体的に張り替えると費用がかさんでしまうため、一部分だけデザインの違うアクセントクロスにするのもよいでしょう。壁紙の費用も抑えられ、部屋もおしゃれな雰囲気になりますよ。

まとめ

コンセントを増やすには、電気工事士の資格が必要です。日曜大工でコンセント周辺を工事するのはやめておきましょう。

また、コンセントの増設工事を業者に依頼する際には、目的や場所を考えて最適な工事を選ぶことが大切です。業者によって価格が違いますので、事前に見積もりを取ってしっかり比較・検討しましょう。

緒方 クリナ

緒方 クリナ

投稿者プロフィール

関西在住のフリーライター。
賃貸雑誌の校正アルバイトで、ドアのない部屋などの不可解な間取り図や「築5分・駅歩10年」の表記を数多く修正。同時に、家賃相場や住宅設備といった地域ごとの特色を学ぶ。

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