お風呂の追いだき機能が必要なケースとメリット・デメリットを解説
初めてのひとり暮らしや寒い地方へ引っ越すときなどは、お風呂の追いだき機能が付いた部屋を探す人も多いのではないでしょうか。しかし、実は追いだき機能付きの物件にもデメリットがあるのです。
今日は、お風呂の追いだき機能が必要なケースと、追いだき機能付き物件のメリット・デメリットを解説します。追いだき機能が付いてる物件を探している人は、ぜひ参考にしてみてください。
お風呂の追いだき機能が必要な3つのケース
まずは、お風呂の追いだき機能が必要なケースについて考えてみましょう。
1.家族のお風呂に入る時間がバラバラ
家族のお風呂に入る時間がバラバラの家庭には、お風呂の追いだき機能が必要だと考えられます。
たとえば、お風呂に入る時間が
- 小学生の子ども:17時
- お母さん:20時
- お父さん:21時
- 高校生の子ども:22時
という家庭の場合、17時から22時までお湯の温度を保つのは不可能ですよね。
当然のことながら、家族のお風呂に入る時間をそろえるのがベストではありますが、家族の生活スタイルによっては時間をそろえることが難しい場合もあります。もしもお風呂に入る時間をそろえるのが難しいなら、家族の人数によっては追いだき機能が必要だと考えられます。
2.寒い地方に住んでいる
寒い地方に住んでいる人にとっても、お風呂の追いだき機能は欠かせません。
試しに某サイトで寒い地方とそうでない地方の違いを比べてみたところ、ファミリー向け賃貸物件に対する追いだき機能付き物件の割合は以下の結果となりました。
- 新潟県 67.8%
- 大阪府 21.8%
- 広島県 14.5%
- 沖縄県 0%
都道府県によって差はあるものの、暖かい地方よりも寒い地方の方が追いだき機能付きの物件は多い印象です。
寒い地方では追いだき機能もしくは追いだき機能に代わる保温機能が付いた浴室でなければ、せっかくためたお湯もすぐに冷めてしまいます。とはいえ、同じ都道府県内でも暮らすエリアによって気温差がありますので、引っ越す前には季節ごとの気温についてもしっかり調べておいた方が良いでしょう。
3.入浴は好きだけど水道代は抑えたい
外国に比べると、日本は湯船につかることを好む人が多い国ですので、お風呂といえば湯船につかるシーンを思い浮かべる人は多いのではないでしょうか。だからこそ、「入浴は好きだけど水道代は抑えたい」と考える人も日本には多いものです。
追いだき機能を使えばお湯を足す必要がないため、水道代を抑えられることはいうまでもありません。冷めたお風呂に熱々のお湯を足す場合と比べれば、その差は大きいでしょう。
もし一緒に暮らす家族が全員「湯船につかりたい」というタイプなら、家族の人数が増えれば増えるほど追いだきの機能は必要になると考えられます。
追いだき機能付き物件のメリット・デメリット
お風呂に追いだき機能が付いた物件にはメリットもありますが、もちろんデメリットもあります。
まずは、追いだき機能付き物件のメリットから紹介しましょう。
追いだき機能付き物件のメリット
追いだき機能付き物件のメリットとして考えられるのは、以下の3つです。
- いつでもすぐに入浴できる
- お湯が冷めてもすぐに温められる
- 水道代とガス代を節約できる
追いだき機能には保温の機能が付いたタイプもあり、保温機能が付いていれば常に湯船のお湯を温かいまま保てます。湯船のお湯を常に温かい状態に保てるということは、いつでも好きなときに入浴できるということです。
追いだき機能を使うとガス代がかかりますが、ガス代はお湯を足す場合にもかかります。ましてや半分以上のお湯を入れ直すとなれば、思っている以上に水道代とガス代がかかるものです。
そう考えると、1日に何度もお湯を足す可能性がある場合は、追いだき機能付きの物件に暮らすのが得策といえるでしょう。
追いだき機能付き物件のデメリット
一方、追いだき機能付き物件のデメリットとして考えられるのは、
- (賃貸の場合)家賃が高めに設定されている
- 残り湯を使い回すと衛生面が心配
- 入浴剤を使えない可能性がある
などです。
それぞれのデメリットについて、もう少し詳しく解説しましょう。
1.家賃が高めに設定されている
追いだき機能付き物件は、浴室だけでなく物件そのもののグレードが高い場合も多く、家賃を高めに設定してある物件が多い印象です。
たとえば、建物の入り口にオートロック機能が付いていたり宅配ボックスが設置してあったりする物件なら、そういった設備のない物件よりも家賃が高めなのも納得できますよね。賃貸物件の家賃を比べるときは、追いだき機能の有無だけでなく、さまざまな設備や物件そのもののグレードなどにも注目してみると良いでしょう。
2.残り湯を使い回すと衛生面が心配
追いだき機能付き物件のメリットに「好きなときに入浴できる」というものがありましたが、これはデメリットにもなり得ますので注意が必要です。
追いだき機能が付いているお風呂の場合は、前日のお湯を翌日まで残しておき、お湯を数日にわたって使い回す人もいるのではないでしょうか。この場合、お湯の中では思っている以上に雑菌が繁殖しています。
レジオネラ属菌を吸い込むことで「レジオネラ症」という感染症にかかる可能性もありますので、1日に一度はお湯を入れ替え、雑菌の繁殖を食い止めましょう(※)。
3.入浴剤を使えない場合がある
3つ目のデメリットは、機種によっては入浴剤を使えない場合があることです。
入浴剤の裏面をよく見ると、「全自動給湯器や24時間風呂の場合は機種によってご使用になれない場合がございます。お使いの機種の説明書をよく確認してご使用ください」「ご使用後の追いだきはおやめください」といった注意書きを記載している商品があります。
入浴剤を使うことでフィルターの目詰まりや故障などの原因となる可能性もありますので、入浴剤の使用には注意が必要です。
とはいえ、乾燥肌の女性や肌が荒れやすい人は、入浴剤を入れずに入浴すると肌トラブルが起こるかもしれません。どうしても入浴剤を使いたい人は、追いだき機能との相性に注意しましょう。
まとめ
お風呂のフタや保温用のアルミシートなどを使うだけでも、温度の下がり方に大きく差が出ます。とくに冬場は温度の下がり方も激しいですから、入浴中も自分の体が出る部分以外はフタをしたままにして入浴するといった工夫をするのがオススメです。追いだき機能付きの物件を探す前に、まずは保温グッズを使った方法を試してみてはいかがでしょうか。