【種銭シリーズ】仮想通貨のブロックチェーンとは?その技術の凄さを徹底解説!

  • 2020/7/23
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大好評の種銭シリーズ。今回は仮想通貨についてです。

今回は仮想通貨の基本とも言える「ブロックチェーン」についてお話していきたいと思います。

ブロックチェーンは仮想通貨の技術の根幹を成すとも言える存在で、仮想通貨の本質的な価値を測るためにはブロックチェーンの理解が欠かせません

この記事が参考になると幸いです。

ブロックチェーンの仕組みとは?

ブロックチェーンが元々はビットコインから生まれた技術だということは以前もお話しました。

といえ、ビットコインが生まれたその時に、「ブロックチェーン」という名前が付けられたのではなく、後からそう呼ばれるようになったのです。

しかし、ブロックチェーンの仕組みを知るとこの技術をブロックチェーンという言葉で表現したのは正に言い得て妙です。

ということで、ブロックチェーンの本家本元であるビットコインを例に挙げてブロックチェーンの仕組みを説明していきましょう。

まず、ビットコインにおいけるブロックチェーンの「ブロック」というのは、何を指しているのかというと、これは簡単に言うと「取引データの塊」のことです。

ビットコインは全世界で入金や送金などの取引が行われており、ビットコインネットワークには稼働してから10年以上経った現在までにおけるビットコイン取引の全データが記録されています。

  • AさんからBさんに5BTC送られたデータ
  • BさんからCさんに3BTC送られたデータ
  • CさんからDさんに10BTC送られたデータ

といった具合にたくさんの取引データがあるわけですが(実際には暗号化されているので個人は特定できません)、こういった一つ一つの取引データを集めて一つの塊にしたものをブロックと呼びます。一つのブロックの中には、おおよそ数百~数千個もの取引データが収納されます。

そして、取引データが一定数溜まって一つのブロックにまとめられると、今度はそのブロックの中の取引データが本当に正しいのかどうかという確認作業がビットコインネットワーク参加者によって行われます。

なぜこの確認作業をネットワーク参加者が行うのかというと、それは「一番早くブロックのデータを確認できた人に報酬が与えられる」という仕組みになっているからです。

報酬というのは、具体的には“新しいビットコイン”が配布されるという風になっています。

このブロック確認作業によって支払われる新規ビットコインは12.5BTC(2020年5月から6.25BTC)で、ビットコインのレートにもよりますが、仮に1BTC=100万円と考えると日本円換算で1000万円以上の報酬となります。

しかもビットコインのブロックは約10分に1個のペースで新しく作られているため、世界中の企業がこぞって報酬目当てでビットコイン争奪戦に参加しています。

このブロック確認作業を経て、特に問題なければそのブロックは“完成”となり、完成したブロックはブロックチェーンの一部として取り込まれます。

そして、ビットコインネットワークで新たな取引がされればまたブロックを作り・・・という風に
ブロック完成→新たなブロック作成→ブロック完成→新たなブロック作成
ということを繰り返してこれまでの全取引データを記録し続けているのがビットコインです。

この新規ビットコインを目当てにブロック確認作業をすることを「マイニング」と呼びます。

マイニングというのは「採掘」という意味で、新規発行量が限られるビットコインをブロック確認作業によって掘り出すことがちょうど金の採掘と似ていることからこう呼ばれています。

不正改ざんがほぼ不可能!ブロックチェーンの肝

前段で説明した ブロック完成→新たなブロック作成 という工程だけでは、ブロックチェーンの「チェーン」という言葉の意味は良く分からないと思います。

次にブロックチェーンの仕組みの肝となる「チェーン」の部分についても説明していきたいと思います。

先ほどブロックというのは「取引データの塊」という風に言いましたが、このブロックの中には実は取引データ以外にも、「圧縮された1つ前のブロックの情報」というものも入っています。

こんな風に【ブロックA → ブロックB → ブロックC】という順番で作られていったとすれば、【ブロックBの中にはブロックAのデータがあり、次のブロックCの中にはブロックBのデータがある】というような仕組みになっている、ということです。

つまり、ブロックチェーンというのは前後のブロック同士が鎖(チェーン)で結ばれているかのような関係になっていることからそう名付けられているということです

そして、ブロックチェーンというのはこの仕組みを持っていることにより、データの不正改ざんが非常に難しくなります。

例えば、ブロックAの中のデータの一つを不正にいじってしまっても、ブロックAの情報が入っているブロックBとの整合性が取れなくなります。

なぜなら、ブロックBに入っているブロックAのデータというのは、不正をされる前のものだからです。

つまり、

  • ブロックBに入っているブロックAのデータ
  • ブロックAのデータ(不正で改ざんされた後)

が食い違ってしまうということですね。

ですので、もしブロックAの中のデータを改ざんしつつブロックBとの整合性を取ろうとすると、ブロックBも同時に変えなくてはいけません。すると今度は、ブロックBを変えただけではブロックBの情報が入っているブロックCとの整合性も取れなくなってしまいます。

このようにブロックチェーンの仕組みというのは、「過去のデータを不正改ざんしようとすると現在に続くブロックを全て改ざんしなければならない」というものになっています。

ビットコインのブロックチェーンであれば、約10分に1回新しいブロックが作られており、それを世界中の企業が報酬目当てでブロックの確認作業を行っていますから、データを改ざんするためにはそれらに全て追いつかなくてはいけません。

ビットコインのブロックの確認作業というのは実際には膨大な量の計算が必要になるのですが、そのために何十台、何百台というコンピューターを1日中稼働させることで報酬を得ているので、電気代や冷却費用などのコストも馬鹿になりません。

こういったコストの問題を鑑みると、例え不正を行ってデータの改ざんをすることが出来るとしても、わざわざそんなことをするより普通にブロック確認作業をして新規ビットコインの報酬を貰う方がずっと儲かるという風になるのです。

このようにビットコインというのは、「データを確認したら報酬が貰える」という経済的インセンティブのもとにデータの正当性を担保しています。

何しろ、利己的な動機を持ってデータを不正改ざんしようと企むネットワーク参加者の悪意ですら、結局はネットワークの正当性を保つ方向に利用することが出来てしまうのは非常に画期的ですよね。

まとめ

ブロックチェーンの仕組みについての基礎的なお話をしてきましたがいかがでしたでしょうか。

仮想通貨というのはどうしても投機的な見方をされがちですが、これだけ話題になっているということには何か理由があるわけで、それが正しくこのブロックチェーンという技術の凄さなのです。

ブロックチェーンは「インターネットを超える革命」とも言われております。

このブロックチェーンという技術は仮想通貨に留まらず、様々な分野への応用が期待されています。

「ブロックチェーンと仮想通貨は別物だ」という見方もありますが、仮想通貨がブロックチェーンという確かな技術を土台に作られているというのもまた事実です。

ブロックチェーンについてはまだまだ面白いことがたくさんありますので、是非これを機会にブロックチェーンについての理解を深めてみてはいかがでしょうか。

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