お部屋探しの心構え!! ~あなたに合うお部屋の探し方~

  • 2019/5/28
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賃貸物件とはいえ、お部屋探しは大きな買い物ですが「あなたの理想全てを叶えることは無理」です。マイホームを建てたところで、全ての理想を叶えることは無理があるのですから。
現役の営業マンがお部屋探しの心構えを教えます。

 

まずは「条件」に順位を付ける!

進学・就職・転職・結婚・妊娠などなど、理由は様々です。なんとなく住み替える方もいらっしゃいますが、賃貸物件を探す方の多くが人生の節目を迎えられた方です。

新生活に期待を抱く、そのお気持ちはわかります。
しかし、賃貸物件に関しては現実を見ることが1番重要です。マイホームを建てるのであれば、予算の許す限りあなたの理想を叶えれば良いのですが、ここが賃貸物件の悩みと、マイホームの悩みの大きな違いといえます。

実際に、営業の現場で感じることは理想と現実を自分で整理できていない方が多い点です。
キレイで、築浅で、安くて、部屋数も多くて、利便性が良くて、静かで…など、言うのは自由ですがそんな物件はありません。ガッカリして帰ることは目に見えています。賃貸物件の情報の動きはとても早いので、ガッカリして帰るだけであれば時間の無駄でしょう。
そこで、あなたの条件を紙に書き出して、1番・2番・3番と順位を付けます。残りは「あったらいいな」ぐらいで諦めることが大事です。

そもそも、物件は地域の需要や所有者の戦略・意図があって建っています。たとえば学校の近くで探すと、学生用の物件が立ち並んでいる場合が多いので、物件のキレイさや間取りも絞られます。

少し厳しいことを言いましたが、「あなたの理想の物件を探す」のではなく、「あなたの条件に合った物件を不動産会社に紹介してもらう」ことの違いを理解することから始まります。心構えができたところで部屋探しを進めていきましょう。

 

ネットで見るよりも、まずは不動産会社へ!

ネットが普及し、スマホでも簡単に情報を得ることができます。
しかし、現地を実際に見ることが大事です。現地を見ることができない場合は不動産会社の営業マンを頼るしかありませんが、実際に見ることで、ネットを見て良いと思った物件が「何か違う」と感じたり、ネットで見て悪いと思った物件が「意外と良かった」と感じたりするケースは非常に多いです。

それには理由があります。物件から見る街並み、物件の周辺環境は行かなければわかりませんし、目的地へのアクセスの良さ・悪さも発見できるからです。写真の撮り方でも違いが出ます。部屋によってリフォームの程度が違う場合もあります。同じ物件でも部屋の反転タイプの場合は、キッチンの向きが逆になります。

更に、ネットの情報はシステム的・人的な問題で更新に時差が出ますので、既に決まってしまった物件が表示されたままになっていたり、逆にネットに表示されていない物件もあったりします。

ネットで見た物件の情報を鵜呑みにして不動産会社に来られる方もいますが、物件が良くても所有者(家主)に問題有りというケースがあることをご存知でしょうか。
家主が高齢で理解をあらゆる面で得られない、賃貸経営が本業ではなく片手間でやっているので対応が悪い・遅い、そのような物件は入居後に揉めるので営業マンが紹介することを避けます。退去時に必ず揉める家主もいます。
ネットで見た物件しか目に入らずに「この物件を決めます!」という方もいらっしゃいますが、不動産会社は基本的に所有者(家主)とお客様の仲介を行うことしかできませんので、不動産会社へクレームを入れたところで所有者(家主)の許可がなければ、してあげたくてもできないのです。

もう一度言います。現地を実際に見ることが大事です。
営業マンが「この物件すごく良いので見てみませんか?」と紹介してくれた場合は、何かしらの理由がありますので素直に見てみましょう。

 

あなただけが賃貸物件を探していると思ったら大間違い!

賃貸物件とはいえ、お部屋探しは大きな買い物です。迷う気持ちもわかりますが、少しでも「良いな」と思うのであれば決めることをオススメします。あなたが探しているということは、他の人も同じような条件で探しています

実際にあった例を2つご紹介しましょう。

【ケース① 市営住宅の抽選結果待ち】

3歳ぐらいの子どもがいる若いご夫婦がお部屋探しに来ました。物件をいくつか見て、「この物件が良い!」と条件に合う部屋が見つかったのですが、「実は市営住宅に応募していてその結果が1ヵ月に出るから、抽選に外れたらここに決めます」と言って帰られました。営業トークではなく、「抽選をあてにするのはやめた方が良いのでは」と説明はしました。

その後、同じく3歳ぐらいの子どもがいる別な若いご夫婦がお部屋探しに来ました。なんとその方も同じ部屋を気に入り、「市営住宅に応募していてその結果が1ヵ月に出るから、抽選に外れたらここに決めます」言いましたが、「抽選をあてにするのはやめた方が良いのでは」と説明したところ、その日に申込みを頂きました。

1ヵ月後、前者のお客様が来店し「抽選に外れたので、この前の物件はありますか?」と…。他の物件を紹介しましたが、中々決まらず、残念そうな顔をしていました。

【ケース② 気に入っていた物件に法人から突如申込み】

地元に住む新婚夫婦が、新居を探しに来店しました。話を聞きながらいくつも物件を内見し、最終的にはAとBの2つの物件で悩み続け、その日は決めきれずに帰りました。迷っているといっても、心の中では決まっているものです。この方の場合はA物件の方がちょっとだけ良いと感じていた様です。

後日、県外の法人より「Z社員の転勤に伴い、条件に合う物件の情報をFAXでください」と連絡があり、まとめて送った情報の中にはA物件が含まれていました。翌日には法人より「A物件に決めます」と内見せずに申込・契約金の入金と、とんとん拍子で話が進み…。

先に来た新婚夫婦は大変ガッカリしていました。まさか、こんなに早くA物件が他で決まってしまうとは思っていなかった様子。結局、B物件では納得できずに、他の物件を探すことにしました。

自分は大丈夫、ダメなら他の物件を探せば良いと思ったら大間違いです。
「あの物件より劣るけどこの物件で良いかな」とはなりません。一度後悔すると、心理的に「あの物件よりももっと良い物件を探す」という気持ちが生まれます。そして物件が見付からなくなるのです。

 

時期による賃貸物件の動き

不動産業界、特に賃貸業界は時期によって客層が大きく変化します。

皆さんもご存知の方が多いのが、1番の繁忙期となる11月~4月の引っ越しラッシュです。
3~4月入居の方でも、早い方であれば年明け前、年越し後すぐに決めます。この時期は物件を内見せず、外観だけ見て予約しなければならないほど競争倍率は高くなります。なぜ内見ができないかというと、1月~3月での退去が多い「退去待ち」だからです。
退去後、すぐに原状回復してキレイにしなければ入居が間に合わないので予約が入っている物件から優先して業者が原状回復を行います。キレイになってから申込んだのでは原状回復が後回しになり、キレイになるのが5~6月になってしまいます。

中でも12月と3月のお客様の速度は尋常ではありません。
12月の場合「どうしても年内に引っ越したい」というお客様が増えます。その日に申込んで、次の日または1週間以内には入居というケースも少なくありません。3月の場合は、進学・就職・転職の関係で物件が気に入らなくてもすぐに決めて引っ越さなければならないお客様が増えます。

6~8月は、子ども連れの家庭の移動が主に増えます。子どもの夏休み、夏のボーナスを利用して引っ越しを考える方が増えるからです。

 

まとめ

あなたの条件を紙に書き出して、1番・2番・3番と順位を付けます。まずは自分の条件を整理しなければ始まりません。
お部屋探しはネットの情報に頼らず、現地を実際に見ることが大事です。同じ物件、同じ間取りでも人によって感じるものが違います。部屋に入った瞬間の自分フィーリングを大事にしましょう。理想に近い物件だとしても、現実的に生活のイメージができなければ住むべきではありません。

「A物件とB物件どちらが良いかな?」ではなく、「A物件とB物件どちらが無くなったら後悔するかな?」という考え方がオススメです。

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