コロナで激変!借りて住みたい街ランキング1位は本厚木の衝撃
- 2020/10/16
- 賃貸
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新型コロナでは生活面のさまざまな部分が激変しました。その影響は、人々が多くの時間を過ごす「住居の場所」にも大きく影響していると言われています。これまでは住みたい街と言われていたところの魅力が半減してしまうなど、住居を選ぶ優先順位が変わったことで注目の街も大きく変わったのかもしれません。
ここではライフルが調査したリアルなランキングを見ながら、新型コロナが魅力のある街をどう変えたのかを見ていきましょう。
家を選ぶ基準は本当にかわったのか?
withコロナ、AFTERコロナと言われ、コロナショックが終わっても、さまざまな変化は残ると言われています。ただし、まだ真っ只中ということもあり、イメージが先行してるような気もします。その代表が住むところ。「都会離れが進む」「これを機会に地方移住する人が増える」などと言う人もいますが、都心に住んでいた人がいきなり何時間も離れた田舎に住みと言うに抵抗を感じる方も多いでしょう。
しかし、これまで毎日会社に行くことが前提だったために交通の便がよいところを優先して家を選んでいた人が、「通勤の回数が減ったから電車に乗ってる時間が長くなっても気にならない」とか、「駅までの距離よりも生活環境を重視したい」という変化は確実にあるはずです。
と思っていたら、株式会社LIFULL(ライフル)が『LIFULL HOME’S コロナ禍での借りて住みたい街ランキング』首都圏版を発表していました。ここには今を反映することがたっぷり!
面白いので見ていきましょう。
LIFULLの住みたい街ランキングの特徴
住みたい街ランキングはいろいろな調査会社や不動産業者が行なっています。この株式会社LIFULLもその一つですが、一般的なイメージによる住みたい街ランキングとは少し違った結果がでるのが特徴です。私が持っているイメージは「リアル」。
その理由は、LIFULL HOME’Sに掲載された賃貸物件のうち、問合せの多かった駅名を別に集計をしているから。イメージだけでなく、実際にどの街が注目されているかが反映するために、よりリアルになるというわけです。
今回のデータは、2020年4月1日から8月18日のデータをもとに、LIFULL HOME’S総研が算出したもの。実に面白い結果になっています。
早速、見ていきましょう。
乱高下が激しすぎ。1位は神奈川県「本厚木」
「コロナ禍での借りて住みたい街ランキング」の1位をかざったのは、小田急小田原線の「本厚木」です。場所は東京との境目とかではなく、茅ケ崎を内陸に少し入ったところ。どっぷり神奈川という感じです。この場所は都内との距離はありますが、小田急線の特急に乗れば新宿まで約50分。指定席で通勤するモーニングウェイ号を利用すれば通勤地獄に悩まされることもなく、かえって快適ということで、前回調査(今年2月)でも4位だったようです。
このことが象徴するように、都心&近郊エリアは軒並み順位を下げた一方、準近郊とか郊外エリアと呼ばれる場所がランクアップするという面白い結果になっています。
他にもランクアップしたのは、「大宮」「千葉」「蕨」「津田沼」「川口」「八潮」など。都内でランクを上げたのは、「町田」「三鷹」「立川」など、いわゆる都下と呼ばれるところで、23区内は「高円寺」のみです。
これらの街に共通しているのは、先の本厚木同様、「都心に出るのに距離がある(時間がかかる)ものの、電車の乗り換えを考えると楽」というところが多い点。また、郊外の中ではターミナル駅と呼ばれるところが多く、駅付近が開けていて利便性が高いというところでもあります。例外もあるかもですが…
この選択は実に納得できるもので、テレワークが導入されたことで出勤回数が減ると通勤時間はあまり重要ではなくなり、自宅近くでの時間がうまく過ごせるほうが重要になります。
また、都心近くは人が多く、感染リスクが怖いから避けたいという意識もあったものと推測できます。
23区は軒並みダウン
では、ランクダウンした街を見てみましょう。
前回調査まで1位だった「池袋」は今回5位に後退しています。なんと、4年連続1位だったようですから、ある意味、象徴的なことかもしれません。
また、人気エリアと呼ばれていた「三軒茶屋」や「荻窪」「吉祥寺」も軒並みダウンし、東京の隣町である「川崎」も後退。コロナ恐るべしです。これらの街は駅前だけでなく、かなり広く開けていて、毎日暮らすには間違いなく便利。都心にもすぐに出られますが、それよりも安心安全を考えると不安が残ったのかもしれません。
問い合わせ数の増加率は、千葉県がベスト3独占!
また、「LIFULL HOME’S コロナ禍での問合せ数増加率ランキング」として問い合わせの増減率も発表しています。問い合わせが増加したということは、注目度が増したという意味ですね。まずは、問い合わせが増えた街です。
この調査では、TOP3を「八街」「姉ヶ崎」「大網」と千葉県が独占!
ついで、「相模原」「小田原」と神奈川が続きます。埼玉、がんばれ!笑
前回調査(2019年の同時期)と比較すると、「八街」は146.2%の伸びですから、大注目ということですね。
ここにあげられている地域に共通しているのは、都心から50km圏を超えるエリアにあること。「郊外化志向」が顕著ということですね。その一方で、都心まで延伸する鉄道沿線の街が多く、やはり交通の便のよさを完全には無視はできないことがわかります。つまり、「遠くても便利なところ」が注目されているわけです。
減少率が高いのは見事に都心。その理由は大学生?
では、逆に問合せ数の減少率のランキングも見てみましょう。
こちらは、見事に23区が並んでいますね。12位の「山手」以外は、すべて23区です。しかも、下落率がすごい。1位の「秋葉原」は43.9%ですから、半数以下になっています。
この理由は、ファミリー層の都心離れだけではないのかもしれません。なぜなら、学生の街として知られる「高田馬場」なども入っているから。他にも、「秋葉原」には日大理工学部をはじめとした大学が複数あり、2位の「千川」には立教大学があります。もしかすると、大学がリモート化し、現時点まで通学の必要がなくなったことも関係しているのかもしれません。なにしろ、今年4月に入学した学生は、入学シーズンにはすでにコロナが猛威を振るいだしていたし、まだ上京していないなんてこともあるのかも。
まとめ
実に分かりやすい変化があった「賃貸で住みたい街ランキング」ですが、これから先を見るのは大変かもしれません。そもそも、新型コロナ騒動がこのまま収束するのか、それとも寒くなって増加するのか、はたまた一旦収まっても東京オリンピックも控えているのですから。
東京都の転出超過(引っ越してきた人より、引っ越していった人の方が多い状態)になる月も出てきたようで、今回のような都心離れが一過性のことなのか、これから拍車がかかっていくのかはまったくわかりません。賃貸で家を借りる人はもちろん、大家さんにも柔軟な対応が求められる日が来るのかもしれません。
何はともあれ、まずはコロナが再燃しないことをまずは願うばかりです。