賃貸の店舗物件で怪奇現象が次々起こり、大家さんとお祓いをした話とその後

  • 2021/3/20
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松原タニシさんが書いた「事故物件怪談 恐い間取り」 と言う本を読んでいてふと思い出したことがありました。30年も前の話・・・

数々の怪現象が起こり、お祓いまでした店舗物件の思い出話と、そのときに大家さんがとった対応をお話ししたいと思います。都内某所というか、都内でも指折りの中心部の話です。

都内某所のオシャレ物件

30年前、私は某有名ファーストフードチェーンの本部社員として勤めていました。本部社員は最初の数年は直営の店舗に勤務するということで、私は二十歳から店舗に出ており、その店舗に異動になったのは22歳の時です。当時、私は副店長でした。

その店舗はかなり気合の入ったおしゃれ店舗で、チェーン店といえば画一的なデザインが一般的な時代に、店舗の半分がガラス貼りの吹き抜けになっていて、方々から絶賛されていましたが、内情はそうではなかったのです。

数々の怪奇現象。毎晩のように落ちるナプキンスタンド

そのお店は、数々の不思議な現象が起こっていました。そのひとつが、落下するナプキンスタンド。

その店舗は夜になるとクローズし、時間をかけて店内を清掃します。そのとき、各テーブルに置いてあるナプキンスタンドを集め、レジカウンターに置くのが決まりとなっていました。そして朝になってから各テーブルに戻すのですが、そのうちの何個かが毎回のように床に落ちているのです。

あまりに何回も落ちるので、「風か何かかな?」と不思議に思うようになりました。そこでカウンターの中央部に置くようにするのですが、それでも何度か落ちるのです。

「ナプキンが落ちない?」とアルバイトに話すと、「落ちますね、風とか吹いていないのに」と同じ現象に悩まされていたのです

ある夜、誰かが洗い物を続けた不思議

その店舗は、平日夜は固定メンバーが掃除を担当していました。そして土日だけ、アルバイトと社員が夜の担当となります。 そして私もよく担当をしていました。

通常であれば朝の4時ぐらいまで清掃作業をし、そこから1時間休憩となります。厨房内を掃除する人と、ホール清掃と帳簿関係を担当する人(私)はお互いにマイペースに仕事をして休憩を取り、それぞれに朝の準備をするという感じ。

ホール担当はホールで休み、厨房担当者は2階の休憩室で休むので、勤務中は顔を合わせることもありません。当時は人不足だった時代でもあり、社員は翌日もぶっ続けで働くことが多く(めっちゃブラック!!)、できるだけ早く作業を終わらせて、少しでも長く仮眠を取ろうと思っていました。

ファストフード店で使うものは衛生面と耐久面からステンレス製のものがほとんど。これを洗うとかなりガチャガチャと音がします。ある時、いつものように仮眠をとっていると、厨房の清掃担当者がまだ洗い物をしていました。時計を見ると5時。気になりつつも、とてつもない眠気に襲われて再び眠ってしまいました。

そして朝になり、厨房清掃の担当者に声をかけられます。
「朝まで洗い物してたみたいで、あんまり休んでないと思うんですけど、もう朝ですよ」

この頃から、なんかやばいかも・・・と感じるようになりました。

朝6時台に現れたナゾの出勤者

その店舗は厨房の裏にドアがあり、従業員はそこから出入りすることになっています。 そのドアは鉄製のため開閉をすると大きな音がします。

ある朝、私は6時から店に入ることになっており、夜の作業をしてくれた人と2人で店にいました。もう一人、朝7時から店に入るアルバイトがいたのですが、彼女は遅刻魔で、いつもギリギリにお店に来ます。ところがその日、15分ほど前に店のドアが開き2階に駆け上って行く音が聞こえました。
「今日は早いね」と笑っていました。

そして、6時58分頃になり、裏の道が再び開きます。そして、「ぎりぎりになってすいません。急いで着替えます」と、7時入りの彼女が入ってきたのです。

15分前に、裏のドアを開け2階に上がって行った人は誰だったのか。ナゾのままです。

「塩をくれ」というお客さま

ある日私がレジに立っていると、それまで普通に店内で食事をしていたお客さんが、急に顔色を変え、「塩をもらえませんか」と言ってきました。ポテトに塩を追加するなどというのは特に難しいこともなく、小さな入れ物に入れて渡したのですが、「こんなんじゃ足りない、もっとたくさん必要だ」と必死に訴えてくるのです。

とはいえ、大切な食材を始めてくるお客さんに渡すわけにはいきません。100グラム程度の塩を渡し、「これ以上は無理です」と言うと、「分かった」とハンバーガーを残したまま、逃げるように店の外に出て、何やらぶつぶつ言いながら自分の体に塩をかけるという事件もありました。あれはお清めの塩だったのかもしれません。

霊感のある社員の配属

いろいろと不思議なことが繰り返されたあるとき、中途で採用された若い女性が配属されてきました。その彼女が勤務するようになって数ヶ月経った時、「この店、出る気がするんだよね」と私が軽く言ったことがあります。すると彼女は、「2階の靴箱の前の女性ですよね?」と何の恐れもなく、ごく普通のことのように言うのです。

嘘でしょ・・・

固まる私にその社員は、「さみしそうだけど、ときどき笑うし、悪いことをする感じじゃないから大丈夫ですよ」と言うのです。若干パニクった私は、それまでやばいことが起こりつつも気のせいだと信じていたのが気のせいではないことがわかり、本部に相談。会社としても、お祓いをしたほうがいいのかもという話になりました。

お祓いを大家さんに申し出たら、さらに怖い話になった

本格的にお祓いをしようという話になったのですが、やはり大家さんに話を通さなければなりません。しかし大家さんが気を損ねるのも面倒なので、できるだけ失礼のないように伝えようとあれこれ思案します。

そこで、「アルバイトが幽霊が見えると騒いでいます。若い女の子のアルバイトが多いので、形だけでも何かをしないわけにはいかず、とりあえずお祓いみたいな感じでやればバイトも静まるかと・・・」と伝えました。

すると、大家さんは青ざめた顔をして言うのです。

「実はこのビルを建てる時、敷地に古井戸があったんです。それを確認せずに埋めてしまった。何かが起こっているのであれば、あの井戸が関係していると思う。心当たりもあるので、お祓いには私たちも参加させて欲しい」

おおやさーーーーーーーーーーーーーーん!!!!!!
なに言ってんのーーーーーーーーーー??????

結局、1日店舗を休業してまでお祓いをすることになりました。本部としても、ただ事ではないということで、 本部からも何人かが参加しています。もちろんお祓いには、大家さんも参加。店舗からだけでなく、大家さんからも祈祷料が支払われることになり、近くの有名な神社から神主さん(?)がやってきました。

その後、なぜかビルは建て替えられた

その後、事務所には神棚が設置され、水を替えるのが仕事になりました。不思議なことに、8割ぐらいに下がっていた前年対比売上が、お祓いをした翌月から前年対比を上回るようになり、「業績が悪い店はお祓いをしたほうがいい」となどと言われるようになりました。

私はその店舗で店長となり、お祓いのあと1年ぐらい、その店舗で勤務を続けました。お祓い以降は特に異常なことはなく、紙ナプキンも落ちないし、いないはずの誰かが掃除を手伝ってくれる(?)こともなくなりました。 

しかしその後、そのビルは店舗が撤退した後、解体され、新しいビルが建て直されています。決して古いビルではなかったし、店舗をやっていても何か不具合があったという記憶は全くありません。
なぜ?とは考えないようにしています。

ただ、大家さんは、お祓いのとき、確認していました。
「また何かがあったときは、お祓いをお願いできますか?」と・・・。

最後に

いろいろあったな・・・と考えながらこの記事を作成していたのですが、突然、パソコンモニターが真っ白に。特に何もしなかったのですが、数秒後にはモニター上がこんなことに。

もう、やめて・・・泣

原田園子

原田園子ディレクター

投稿者プロフィール

「不動産の学校」のディレクター兼ライター。
住宅メーカーや不動産業者をクライアントに持っています。
不動産関連の取材実績も多数あり。
不動産投資から日々の暮らし記事まで、幅広く担当します。

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