アパートの騒音問題!賃貸でもできる防音方法をご紹介

  • 2019/9/30
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4,000万円のマンションを購入して10年ほど。2部屋隣の70代のご夫婦が引っ越していきました。理由を聞くと上階の住民が朝方までどんちゃん騒ぎを繰り返していたとのこと。何回も注意をし、警察も来る騒動になりましたが、改善が一向に見られず、とうとうご夫婦が引っ越す始末に。

音を出している本人たちが注意してくれればいいのですが、世の中には様々な方がいます。
日本は少子化がすすみ、外国人労働者の受け入れが拡大するからなおさらですね。

今回は、アパートの騒音対策を見ていきましょう。

 

そもそもどうして家の中の音が伝わるのか?

壁で区切られているにも関わらず、なぜ他の部屋の音が伝わるのでしょうか。
音が伝わるには2つの方法があります。

空気音

建物の造りや構造内部を通り伝わる音です。「音源→空気→壁→空気→人」という順番で聞こえます。ダイレクトに伝わるわけではないため、耳に届く時には少し弱い音になるのが特徴です。
駐車場にある車のエンジン音や人の話し声、テレビの音が該当しますね。コンクリートの壁や吸音材などで防ぐことが可能。

固定音

衝撃と振動によって発生する音です。「音源(床・壁)→空気→人」と、空気音よりも届くのが速いため、より大きな音として耳に届きます。そして高音より低音の方がより響く特徴が。振動を防ぐことでかなり防止することが可能です。

 

音が届きにくい鉄筋コンクリートと届きやすい木造住宅

音が一番通りにくいのは鉄筋コンクリートです。密度が高く遮音性に優れています。
しかし、冒頭でもご紹介した通り、鉄筋コンクリート製のマンションでも静かな深夜や早朝には近隣の部屋の音が聞こえます。完璧ではありません。

木造住宅のアパートは通気性が良く、夏は涼しくて冬はあったかいと人気ですが、防音性では一番低いですね。壁に吸音材が入っていればいいですが、築年数が経っているものは入っていないためほぼ丸聞こえということも。

 

とくに問題になりやすい生活音はなに?

壁の薄いアパートでの生活では音が丸聞こえのところが少なくありません。
そして、人が気になる音は一種類だけではないことも。とくにトラブルになりやすい音を集めてみました。

  • 洗濯機
  • 掃除機
  • 換気扇
  • 給排水音(お風呂やトイレ)
  • 足 音
  • 鍵・扉の開閉音
  • テレビ
  • 楽 器
  • 車のアイドリング音
  • 子供の声
  • ペットの鳴き声

洗濯機や掃除機は生活サイクルの多様化において、トラブルが増えてきましたね。深夜に仕事から帰宅をし洗濯と乾燥をする。静かな深夜に音と振動が響き渡ります。このような時な洗濯機の下に免震シートを置くなどすると少しは軽減できます。

足音は床にカーペットを引いたり、スリッパを履くことでだいぶ軽減できますね。

 

お金をあまりかけずに防音する3つの方法

「うるさい」と注意をすることで、気を付けてくれるならいいのですが、必ずしもそうではありません。
発生源の住民の柄が悪かったり、外国人だったりするとさらにトラブルになるかもしれませんね。
騒音があまりにもひどい場合は引っ越せればいいのですが、社宅だったり子供の学校の関係で引っ越しができないなど状況によっては難しいこともあるでしょう。

あまりお金をかけずに、音を防ぐ方法を考えてみましょう。

防音①家具の配置を工夫することで防音効果!

近くの部屋の音が聞こえるということは、防音材などが使われていません。そこで、家具を防音材の代わりにする方法があります。
背の高いタンスや本棚を壁から1センチメートルほど離して置くだけで防音になります。家具が外付けの防音材になってくれるわけですね。
対隣人だけでなく、生活サイクルが違う家族がいる家でも使えます。

防音②1枚で外の音をシャットアウト!防音カーテン

住民の中には外で騒ぐ人がいます。注意をして逆恨みされるのも怖い場合は、防音カーテンがかんたんでおすすめです。
防音カーテンとは厚手の布地で作られており、遮光・遮熱効果もあるタイプが販売されています。通常のカーテンより厚地のため、重厚感がありますね。
レースカーテンと合わせると、ちょっとした日差しはレースで受けて、騒音は防音カーテンという組み合わせが便利です。

防音③見た目はひどいが効果は抜群の防音タイル・吸音材の直貼り

あまり家具を持ちたくない方も中にはいらっしゃることでしょう。
そんな方には建材の防音シートや吸音材を壁に設置する方法があります。本来は壁の中に取り付けるものですが、壁の表につけても効果は変わりません。

取付方法は壁紙を傷めないタイプの両面テープで留めましょう。
効果はありますが見た目は建材そのもののため、おしゃれではありません。一時的な仮住まい程度での使用がおすすめです。

 

静かに暮したい人のための引っ越し前チェックポイント

できることなら防音対策を取らなくても静かに暮せるアパートがベストですね。
騒音アパートに住まないためにもチェックポイントを確認しましょう。

ポイント①過去に騒音トラブルはないのか確認する

契約をする前に確認をして欲しいのが過去の騒音トラブルです。
もし、そのようなことがあったならば、すでに解決しているのかを確認しましょう。

まだ解決していなかったり、原因の住民が住んでいるならば騒音についての内容証明はとっているのか、賃貸借契約の解除は視野にいれているのかも念のために確認した方が無難。問題に対して管理会社がどのように対応しているのかが重要です。

これまでに私が契約前に見たのは、住民が新興宗教に入信をしており、朝と夜に太鼓をドンドン叩いていました。長く住み続けているおばあさんで、大家も面倒になっていたのか放置されていました。
きちんと管理をしているアパートを選択しましょう。

ポイント②アパートの間取りは単身向き?ファミリー向き?

騒音が問題になるのは生活サイクルの違いから起きることが多いです。
たとえば、単身者と小さい子供がいるファミリーが同じアパートで暮すと、子供の泣き声や遊んでいる時の音が単身者にとっては騒音扱いになります。
アパートの間取りが自分の生活に合っているのか、住民の生活スタイルも確認しておくと失敗を予防できますね。各部屋の間取りが違い過ぎないアパートを探しましょう。

ポイント③アパートの家賃は相場より高め?

世の中には様々な人がいますが、家賃が安めのところにはモラルも低めの方が住む傾向にあります。そういった方の多くは収入自体も低めであるため、家賃が安いところを選ぶことに……。
騒音以外にもトラブルや事件が多いです……。私の家の近くには木造の古いアパートがあるのですが、住民はクマよけの鈴を付けて朝から晩まで歩き続けている人がいたり、数年前には殺人事件もありました……。
モラルが高めの方は収入も平均よりも高めの人が多いので、静かに暮したい方には家賃が少し高めできれいなところがいいかもしれません。

ポイント④共有部はきれい?

郵便受けや廊下がきれいかどうかもポイントです。トラブルを起こしやすい住民が多いと、共有部は汚れていたりゴミが散乱しているケースがあります
契約まで余裕があるならばゴミ捨て場も確認してみましょう。アパートの住民だけでなく、近隣住民も利用するゴミ捨て場。基本的な注意書きがべたべたと貼られていたら要注意です。
問題行動を起こす人の中には部屋や家のまわりにロープを張るような人がいます。手すりや電信柱等に変な傷・汚れがないかも見るといいですね。

数年前に見たケースでは、部屋の扉に南京錠がいくつもついていたことがあります。理由は、住民の母親が重度の認知症を患っていたためでした。必ずしも騒いだりすることはありませんが、奇異なことがあった場合は念のために確認することをおすすめします。

 

賃貸でも簡単な工事ならできるかも!?

静かに暮したいとはいえ、賃貸で大規模な工事を行うと引っ越しをするときに多額の回復費を請求されるかもしれません。

しかし、防音対策を得意としている業者ならば、賃貸でも問題ない範囲で対応してもらえるかもしれませんね。簡易工事によってどの程度防音になるのかも説明してもらえるので、簡易工事をした方がいいのか、引っ越をした方がいいのか判断する材料にもなります。

自分たちで防音対策をする以上に効果的な方法を提案してもらえますので、一度相談してみましょう。

 

まとめ

一度気になると気になり続ける音の問題。
発生方向の壁に本棚を置いたり、防音材を張り付けたりすることで、ある程度は防ぐことができます。

もし、引っ越しがしにくいならば業者に相談するのも手です。賃貸でも問題ない範囲で工事をすることで、快適に暮らすことができるかもしれません。
我慢をするだけでなく対策をとっていきましょう。

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編集部「不動産の学校」編集部

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