住まいの環境が健康に与える影響とは? 健康に暮らすための対策3選

住まいの環境が、健康にどのような影響を与えるのか知っていますか? 実は、どんな住まいに暮らすのかによって、同じ性別や同じ年齢でも健康状態に差が生まれます。
では、どんな風に住まいの環境を整えれば健康に暮らしていけるのでしょうか。

今日は、住まいの環境と健康の関係性を解説します。どんな風に環境を整えれば健康に暮らせるのかも解説しますので、家を新築する際や新築物件や中古物件を購入する際、賃貸物件を借りる際などに役立ててください。

 

住まいの温度と健康の関係性・対策

まずは、住まいの温度環境が健康に与える影響から解説しましょう。
現在の日本における死因のトップ3は、「悪性新生物(腫瘍)」「心疾患」「脳血管疾患」です。悪性新生物(腫瘍)とは、いわゆる「ガン」のこと。また、心疾患とは「狭心症」や「心筋梗塞」、脳血管疾患とは「脳卒中」のことです。

もちろん、これらの病気が発症する原因にはさまざまな理由が考えられます。しかし、心疾患や脳血管疾患に関しては、住まいの温度環境が原因となることも少なくありません。
たとえば、寒い場所では血管が収縮し、血圧が上がります。血圧が上がることで、もともと血圧の高かった人が心筋梗塞や脳卒中を発症する可能性もあるのです。

また、部屋を移動した際の温度差によって起こるのが、「ヒートショック」という現象。ヒートショックとは、温度変化により血圧が激しく上がったり下がったりすることで体に衝撃を与える現象のことです。

実は、家や浴槽で亡くなる高齢者の人数は、年代が上がるにつれて増える傾向にあります。しかも、家や浴槽で亡くなった高齢者の数は、交通事故で亡くなった人数を上回っていることも分かりました(注1)。さらに、高齢者の溺れる事故が最も多く発生しているのは冬なのです。

このような死亡事故を防ぐために、入浴前に脱衣所や浴室を暖めるほか、入浴中の高齢者を同居者も気にかけるよう消費者庁は注意を促しています。

反対に、暑さもまた健康に悪影響を与えるので注意が必要です。

暑さによる健康への悪影響といえば、熱中症が代表的ですね。断熱性能の低い住まいではエアコンが効きにくく、夕方以降になっても室温が30度を下回らないことも珍しくありません。

体温が上がりすぎると、健康な人であれば「暑い」と自覚できます。しかし、体温調節の機能が衰えた高齢者は、自分の体温が上がりすぎていることに気付きにくいものです。また、体温調節を上手にできない乳児は「暑い」と思っても上手に伝えられません。そのため、お年寄りや小さな子どものいる家庭では室温調整に気を配る必要があります。

このように、住まいの温度環境は健康に大きく影響を与えるのです。

では、どうすれば温度環境の良い物件を見極められるのでしょうか。

断熱・遮熱の性能は要チェック

温度環境の良い物件を選びたければ、断熱や遮熱の機能性についてチェックすることが大切です。

年代によって住宅の省エネ基準が異なりますので、新しい住宅は古い住宅よりも気密性が高く、断熱の機能性も高いと考えられます。しかし、断熱のリフォームを行っていれば中古物件でも十分な断熱性能を期待できるでしょう。

そこで、中古物件を購入する際は、断熱や遮熱の性能をチェックするために「図面」を見せてもらうことをオススメします。また、建築士や大工さんといった建築のプロに立ち会ってもらい、実際の断熱状況をチェックしてもらうことも大切な対策の1つです。

賃貸物件であれば、

  • エアコンを設置できない部屋がないか
  • 風通しの良し悪し
  • 日当たりの良し悪し

などをチェックしましょう。

断熱性能の有無によって、住まいの温度環境は大きく異なります。物件を選ぶ際は、断熱性能のチェックをお忘れなく。

 

住まいの湿度と健康の関係性・対策

続いて解説するのは、湿度の環境が健康に与える影響です。

住まいの湿度が低すぎると、喉や肌、目などが乾燥しやすくなり、細菌やインフルエンザウイルスに感染しやすくなります。また、インフルエンザのウイルスは乾燥に強いとも言われているため、湿度を上げることはインフルエンザ予防としても効果的です。

とはいえ、加湿のしすぎには注意しなくてはいけません。住まいの湿度が高すぎると、細菌やカビ、ダニなどが繁殖しやすくなります。細菌による感染症や、カビやダニによる健康被害もまた怖いものです。

たとえば、ダニはハウスダストの原因ともなります。ダニの死骸やフンが原因でアレルギーや皮膚炎、ぜんそくなどを起こすこともあり、注意が必要です。また、カビの胞子はダニの好物でもあり、カビが増えればダニも増えます。

カビの健康被害といえば、「真菌症」が有名ですね。真菌とは、カビのことです。カビが肺に入り込めば肺炎が起こりますし、皮膚で繁殖すれば皮膚に炎症が起こります。水虫やカンジダも、真菌症の一種です。

このように、住まいの湿度は低すぎても高すぎても健康に悪影響を与えます。

では、住まいの湿度環境を整えるにはどうすれば良いのでしょうか。

湿度計を使って上手に湿度をコントロール

住まいの湿度環境を整えるには、とにかく湿度を把握するのが1番です。

同じ家の中でも、部屋によって意外なほど湿度が異なります。まずは湿度計を用意して、どの部屋に湿気がたまりやすいのかをチェックしてみると良いでしょう。湿度の高すぎる部屋や低すぎる部屋を見極め、必要な部屋に加湿や除湿を行うことが目的です。

また、室温によっても適した湿度は異なります。

というのも、温度が上がれば空気中に含められる水分の量も増えるのです。住まいの湿度環境を整えるうえでは、空気中に含められる水分のうち、実際に何%の水分を含んでいるかという視点(相対湿度)がポイントとなります。たとえば、インフルエンザの予防においては、相対湿度を40%以上に保つことが重要です。

室温と湿度の関係から見て、現在の湿度が快適かどうかを分かりやすく表示してくれる湿度計もありますので、一度チェックしてみてくださいね。

 

住まいの空気と健康の関係性・対策

続いて、空気と健康の関係を解説します。

睡眠時間を入れれば、私たちが1日の中で最も長い時間を過ごすのは「家」ですね。そんな家の空気が悪ければ、もちろん健康に悪影響を与えます。

たとえば、昔から注目されているのが化学物質による「シックハウス症候群」。シックハウス症候群とは、家を建てる際に使われた材料から出る化学物質の影響で私たちの体に現れる症状のことです。

シックハウス症候群の症状は人によってさまざまですが、代表的な症状には

  • 目の痛みや充血、かゆみ、チカチカする
  • のどの乾燥、痛み
  • 吐き気、頭痛
  • 肌荒れ、湿疹
  • 耳鳴り

などがあります。

また、シックハウス症候群が起こる原因は建材だけではありません。カビやダニ、たばこ、石油ストーブやガスストーブから出る汚染物質などもシックハウス症候群の原因となります。

シックハウス症候群はアレルギー反応の一種です。同じ環境にいても人によって症状の出方が異なるため、シックハウス症候群だとは自分で気付かない人もいます。家にいる間だけ症状が出るという人は、シックハウス症候群である可能性が高いでしょう。

換気・掃除でシックハウス症候群を予防できる

シックハウス症候群の原因が建材以外にある場合、こまめな換気や掃除をすることで予防が可能です。

たとえば、換気をすれば除湿の効果も期待できます。また、家具の間や後ろ側に適度な隙間をつくって風通しを良くすることはカビ予防に効果的です。

また、家の中には気付かない間に湿気を放っているものがあることをご存じでしょうか。

たとえば、

  • ガスファンヒーターや石油ファンヒーターといった燃焼系の暖房器具
  • 観葉植物
  • 熱帯魚を飼っている水槽

などは、知らない間に水分を放出しています。

窓の結露はカビの原因となりますので、結露するほど湿度が高い部屋には除湿機の使用がオススメです。

こまめな掃除でハウスダストやダニの除去をすることでも、シックハウス症候群を予防できます。カビもシックハウス症候群の原因となりますから、浴室やトイレといった水回りもこまめに掃除をしましょう。

 

まとめ

今日は、住まいの環境と健康の関係性を解説しました。物件を選ぶ際はもちろんのこと、入居してからも注意すべき点が多くあります。たとえ費用がかかったとしても、長い目で見ればきっと損はありません。ずっと健康で暮らすために、今からしっかり対策しましょう。

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