畳のカビにはエタノールや重曹が効果的!原因と対策方法も要チェック

  • 2020/4/7
  • 畳のカビにはエタノールや重曹が効果的!原因と対策方法も要チェック はコメントを受け付けていません

梅雨のような湿度の高い時期に、「気付いたら畳にカビが生えていた!」なんて経験はありませんか? 畳にカビが生えるのはショックですが、焦らなくても大丈夫! 畳のカビは、重曹やエタノールを使えば自分でも除去できます。

今日、生えてしまった畳のカビを自分で除去するために必要なものや、掃除方法をご紹介します。畳にカビが生える原因やカビの原因になりやすい環境、対策方法なども紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。の参考にしてみてください。


畳のカビはエタノールや重曹で除去できる! 掃除方法をご紹介

畳のカビは、エタノールや重曹などを使えば自分でも除去できます。

軽いカビはエタノールで掃除をし、それでも取り除けない重度のカビは重曹を使うことで除去が可能です。

では早速、それぞれの掃除方法をご紹介します。

1.エタノールを使った畳の掃除方法

軽いカビなら、まずは消毒用エタノールを使って掃除をしてみましょう。

エタノールは蒸発しやすく水分が残りにくいため、畳の掃除に向いています

必要なもの

  • 消毒用エタノール(無水エタノールをエタノール3:水7の割合で薄めて使ってもOK)
  • 歯ブラシ
  • 雑巾

消毒用エタノールや無水エタノールは、薬局で購入できます。スプレーボトルに入れて使うと便利ですね。

畳の掃除方法

  1. カビが生えている部分に適量のエタノールを吹きかける
  2. 畳の目に沿って歯ブラシでこすり、カビをかき出す
  3. カビを取り除いたら消毒用エタノールを再度スプレーし、乾いた雑巾で畳の目に沿って拭き取る

歯ブラシでこする際は、畳を傷つけないように力を加減しながら行いましょう。

2.重曹を使った掃除方法

重曹には消臭効果もありますので、カビ臭さも一緒に除去できます。

ただし、重曹は畳を変色させてしまうこともあるため要注意! まずは目立たない部分にペーストを付け、状態を確認してから掃除を始めましょう。

必要なもの

  • 重曹
  • 酵素系漂白剤(粉末)
  • 歯ブラシ
  • 雑巾
  • 綿棒

掃除方法

  1. 重曹と酵素系漂白剤を1:1の割合で混ぜ、水を少し加えて固めのペースト状にする
  2. 畳のカビ部分に綿棒を使って重曹ペーストを塗る
  3. しばらく時間を置いた後、歯ブラシで重曹ペーストごと畳をこすり、カビを畳の目からかき出す
  4. カビを取り除いたら消毒用エタノールを吹きかけ、乾いた雑巾で拭き取る
  5. 畳を完全に乾燥させる

エタノールを使った場合も重曹を使った場合も、最後は畳を完全に乾燥させてください。汚れや水分が残ってしまうと、逆効果です。

準備編:掃除の前にすること

畳のカビ掃除を始める前に部屋の窓を開けて、換気をしながら掃除をしましょう。

そのほか、薬剤で手が荒れないようにゴム手袋をはめ、カビの胞子を吸い込まないようマスクをしてから掃除を始めることも大切です。

畳のカビを掃除するなら要注意!4つのNG行動

続いて、畳のカビ掃除でやってはいけない「4つのNG行動」をご紹介します。

掃除というと、雑巾がけや掃除機が最初に思い付く方は多いことでしょう。しかし、畳のカビ掃除で次の行為を最初に行うと逆効果になりかねませんので、注意してください。

【その1】水拭きをしない

カビの大好物は、湿度です。

畳のカビ掃除で水拭きをすると畳が水分を吸い、カビが好む高湿度な環境になってしまうので要注意! かえってカビの原因になってしまいます。

【その2】乾拭きをしない

畳のカビ掃除では、乾いた雑巾で拭くのもオススメできません。カビが生えている畳を乾拭きすることで、畳の目にカビが押し込まれてしまうからです。

きれいになったように見えても、カビの胞子が畳の奥に入り込み、カビの除去が難しくなってしまいます。

【その3】掃除機をかけない・たたかない

畳のカビ掃除では、「まず目に見えているカビを吸い取ってしまえ!」と、最初に掃除機をかけるのもNGです。細かいカビの胞子が掃除機の排気口から排出され、部屋中に広がってしまいます

畳をたたいたり畳の表面を手で払ったりするのも、掃除機と同様にカビの胞子を室内に舞い上げてしまう行動です。やめましょう。

 【その4】キッチン用のカビ除去洗剤を使わない

キッチンやお風呂用のアルカリ性カビ除去洗剤を畳に使うのは、絶対にNGです! アルカリ性のカビ除去洗剤を付けると、畳が変色してしまうからです。

せっかくカビが取れても、畳が変色してしまっては困りますね。

畳にカビが生える原因は温度・湿度・ホコリ!要注意な環境とは

カビが生える大きな原因となるのは、

  1. 温度
  2. 湿度
  3. ホコリ

の3つです。

温度が20~30℃程度、湿度が70~80%程度の環境はカビが生えやすいといわれています。このような、いわゆる高温多湿な状態が続くと畳に残っているホコリや汚れに水分が付き、それらを栄養分とするカビが繁殖するのです。

夏に畳の上をはだしで歩くのは気持ちが良いものですが、足裏の汗や汚れが畳に付着してカビの原因になってしまうこともありますので、注意しましょう。

また、こんな環境だと畳にカビが生えてしまう可能性があります!

  • 窓を閉めきり換気が不十分
  • 畳の上に直接、布団を敷いている
  • 掃除が不十分でホコリやゴミが残っている
  • 洗濯物を室内に干している

最近の住宅が気密性・断熱性に優れているのも、要因の1つです。気密性の高い住宅では、意識的に換気を行わないと湿度がこもってしまいます。

そもそも、畳の素材である「イ草」には湿気を吸収しやすい特徴があることをご存じでしょうか。購入して1~2年程度の新しい畳ほど、高い吸湿性を持っています。新しい畳を敷いた部屋では、くれぐれも湿気に注意しましょう

畳のカビを放置すると健康にも悪影響が!

「カビが生えたって少しくらいなら気にしないよ」という方もいるかもしれません。しかし、カビは見た目が悪いだけでなく健康にも悪影響を及ぼします

というのも、カビの胞子はハウスダストの一種なのです。

カビの胞子を吸い込んだり目や鼻の粘膜を刺激したりすると、

  • アレルギー性鼻炎
  • 皮膚炎
  • 結膜炎
  • ぜんそく

などのアレルギー症状を引き起こす可能性があります。

また、アレルギーを原因として発症する「過敏性肺炎」にも注意が必要です。夏のエアコン内に発生したカビの胞子を吸い込むことで発症する人が多いことから、「過敏性肺炎」は「夏型過敏性肺炎」とも呼ばれます。

過敏性肺炎を発症すると、せき、発熱、倦怠感などの症状が出ますが、病院で診察を受けても風邪と診断されることが多く、原因となりうるアレルギー源の対処をしないとなかなか症状が改善しにくいのです。

長引く体調不良やアレルギー症状は、もしかしすると畳のカビが原因かもしれません。

「ちょっとくらいのカビは気にしない」と放置しているとカビが広がって体調不良につながってしまうこともありますので、くれぐれも注意しましょう。

畳のカビ防止にオススメの対策方法5選

続いて、畳のカビ予防に効果的な対策方法を紹介します。

畳のカビを除去したらそのままにせず、カビが生えにくい環境・習慣・対策を心がけましょう。

対策方法1.こまめな換気で湿度を下げる

畳のカビを予防したければ、こまめに窓を開け、換気で室内の湿度を下げるのがオススメです。

梅雨の時期や夏場といった高温多湿な季節は、風通しには特に気を配りたいですね。家具の位置を変更して風通しを良くするのも効果的です。

洗濯物の部屋干しも、できるだけ畳の部屋を避けるとよいでしょう。

対策方法2.こまめな掃除でホコリやゴミを除去

こまめに掃除をしてカビの栄養となるホコリやゴミをなくすことも、カビ予防に効果的な方法です。

日々の掃除にプラスして、年に1~2回程度は大掃除をすることも忘れずに。家具の裏や下にホコリやゴミがたまっている可能性もありますよ。

対策方法3.布団を敷く場合は「すのこ」を活用

畳の部屋に布団を敷いて寝る方は、畳の上にそのまま布団を敷くのではなく、「すのこ」を利用してみてください。

睡眠時に人は、汗を大量にかきます。そこで布団の下に「すのこ」を敷くことで、汗が畳に吸収されることを防ぐのです。

布団に関しても、定期的に洗濯したり干したりして清潔な状態をキープしましょう。

対策方法4.畳をお酢で拭く

お酢には除菌・殺菌の効果があるため、お酢で畳を拭くとカビの繁殖を防げます

お酢を含ませて固く絞った雑巾を使い、畳の目に沿って拭きます。その後は畳をしっかり乾かし、乾燥させてください。

ただし、お酢の量が多すぎると畳を傷める原因になりますので注意しましょう。

対策方法5.畳を天日干しする

太陽の光で天日干しすると畳の吸収していた湿気が抜けるため、カビ防止に効果的です。

梅雨時期を避け、よく晴れた日に半日程度、日光に当てることをオススメします。

天日干しが難しい場合は、ドライヤーの風を当てるのもオススメです。ただし、やけどや火災には注意しましょう。

畳の張り替えも検討しよう!カビが生えにくい新素材の畳も◎

「自分で掃除をしてもどうしても取れないカビがある」、「黒カビが広範囲に生えてしまった」という方は、畳の張り替えも検討してみてください。

新品の畳に交換するのはもちろんのこと、畳の芯を残して表面と縁だけを新しいものに交換する「表替え」という方法もオススメです。

また、近年は畳の素材や加工も進化しています。 「耐久性の高いイ草」や「防カビ加工が施された畳」なども続々と登場していますので、ぜひ一度、畳に詳しい店員さんや専門家に相談してみましょう。

まとめ

畳に生えてしまったカビは、エタノールや重曹を使って自分で掃除・除去ができます。ポツポツとした軽いカビが生えた場合は、ぜひ試してみてください。

また、カビの主な原因は高温多湿とホコリや汚れです。今あるカビを除去した後は部屋のこまめな掃除と換気を行い、畳にカビが生えづらい環境づくりを心がけましょう。

自分では掃除しきれないほどにカビが生えてしまった場合は、畳店の専門家に相談してみるのがオススメです。これを機に、防カビ加工が施された新しい畳に交換するのもよいかもしれませんね。

小山 佐知子

小山 佐知子

投稿者プロフィール

北海道在住のライター&エディター。
グルメ系雑誌の出版社にて11年勤務のちフリーに。独立後は不動産、冠婚葬祭、暮らしにかかわる記事を多く執筆してきました。取材やインタビューも大好きです。

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