不動産投資スタートアップ講座 ~情報収集と勉強の仕方~

不動産投資をしたい人が、何をどうすればいいか、またノウハウはどうやって得ればいいのかを解説します。

その方法はさまざまで、本を読んだり、セミナーに出るなど、WEBを使うなどがあります。まずは自分にぴったりな時間の使い方や手段を選び、徹底して学んでから不動産投資をスタートしてください。

 

投資家を目指す人のいろいろなカタチ

少子高齢化による人口減少。世間を騒がせたシェアハウス運営会社によるサブリース家賃不払い。そして経営破たん問題。投資用不動産向けの融資に対する監視の強化など、不動産投資を取り巻く環境が厳しくなってきています。

しかしその一方で、不動産個人投資家が書いた「不動産投資法本」が数多く出版され、特設コーナーを設けている書店も少なくありません。これはこの環境下であっても不動産投資を始めたいと考える人がまだまだ多い証拠とも言えます。

ではこれから不動産投資を始めるためには、どのようにその一歩を踏み出せばよいのでしょうか。不動産投資を始めるときのノウハウは、良い意味でも悪い意味でも出尽くしています。

  • サラリーマンか、それとも自営業か?
  • 年収や自己資金はいくら持っているのか?
  • どこに住んでいて、投資に割ける時間はどのぐらいあるのか?
  • 目指している投資規模は?
  • それはいつまでに達成したいのか?

このようにご自身が「持っているもの」と「目指すべき目標」を組み合わせることで、だいたいの投資パターンは決まっています。融資1つとっても多くの事例があるので、どんな属性でどんな物件を購入するかによって、借りられる金融機関をある程度絞ることができます。そうすれば無駄な試行錯誤をすることなく、合理的に始められるというわけです。

約10数年前の不動産投資における環境は、収益物件サイトの「健美家」「楽待」はおろか、関連書籍すらなかった時代で、情報が不足していました。数少ない個人ブログや不動産業者のサイトなどを見つけることができれば、それをみんなが熟読していました。不動産会社から買えもしないような物件資料を取り寄せて、通らないような買付けを入れて、現地調査に行ったら大外れの物件で…。無駄なことをたくさんやっていました。

1棟買うのに時間や労力がかかるため、成功する前に挫折してしまう方もいます。ただ、こうして試行錯誤しながら続けていると、物件の目利きや運営力など大家としての高いスキルが養われるというメリットがあります

 

キャッシュフロー1億円のメリット・デメリット

一方、業者に任せながら合理的に不動産投資を始めると、少し前までは1つのゴールと言われていた“キャッシュフロー1億円”が通過点でしかないほど、あっという間に規模を拡大することができます。サラリーマンのうちからメガ大家への道筋が用意されているのです。

ただ、一気に規模が増えすぎて運営力が伴わず、サラリーマン投資家としてのスタイルを脱却できない場合があります。事業者として自ら銀行を開拓したり、物件情報を取り寄せたりするスキルが身につかないまま規模ばかり増えて、そこから頭打ちになってしまうデメリットもあります。

ゆっくり経験を積みながら進めるのも1つの選択肢ですし、融資が通る物件を妥当な価格で購入し、融資付けから運営に至るプロセスを業者にお任せするというやり方もあります。どちらにしてもメリット・デメリットはあるので、自分に合ったスタイルで不動産投資を始めることが大切です。

 

本を読む

これから不動産投資をしようという方は、まず本を読んで基本的な知識を身に付けましょう。業者任せにするのか自分で試行錯誤するのかに限らず、最初のステップとして大事なことです。

基礎的な知識がほとんどない状態で、いきなり業者主催のセミナーへ行っても正しい判断ができません。たまたま上手くいくケースもあるとは思いますが、これが唯一の投資法だと思い込んだり、その後に思ったほど規模が増えなかったり、場合によっては損失を被るようなこともあるでしょう。

最初に読む本は大家さんの成功体験が綴られた武勇伝本ではなく、不動産の全体的な知識を網羅した教科書のような書籍が良いでしょう。基本を体系的に学べるような入門書的な本を選ぶことが大切です。得られる知識量から考えると、1冊1,500円程度の書籍はとてもコストパフォーマンスが良いです。実際に不動産投資で成功している人は、かなりの量の本を読んでいます。

不動産投資は事例をもとにしているものがほとんどですが、書いていない「前提」のものが結構あります。たとえば自己資金をほぼ使わずに融資を受け続けたとあるが、実は1億円以上の預金を持っていることは書かれていないとか、主婦でもできたと謳っているが、配偶者の属性が良いまたは実家が資産家だったり、実は別な収入源がちゃんとあったり…。初心者の方には、こうした著者の隠された資産背景は気づきにくいでしょう。

まずは教科書的な本しっかり読んで、初期段階のうちに一定量以上の知識を身につけておくことが大切です。そうしないと正しい判断はできませんし、隠された前提も見分けられなくなります。

どうせ読むならば、不動産購入についてのノウハウだけではなく、入居対策や税金、リフォームなど幅広いジャンルの本をまんべんなく、最低でも10冊以上は読むと良いでしょうい。得られる知識量から考えると、こちらも1冊1,500円程度の書籍はとてもコストパフォーマンスが良いです。

成功している人は、たくさんの本を読んでいます。

 

セミナーに出る

不動産投資のセミナーはいくつもありますが、最近はずいぶん様変わりしました。かつては告知や集客が大変だったため数も少なかったのですが、いまは収益物件サイトなどで簡単に広告が出せるようになり、毎日たくさんのセミナーが開催されています。これまでセミナーというのはお金を出して参加するのが当たり前で、みんなしっかり聞いて学び、1つ1つのセミナーが大事にされていました。しかし、今では参加費無料のセミナーがザラにあります。

こうなると、数あるセミナーの中から、どういったものを選ぶかが大事になります。不動産業者主催のセミナーでは、どんな内容が学べるのか明確になっておらず、業者自身や商品の説明に終始しているものがあります。不動産投資を始めたばかりの初期段階で、正しい知識や判断ができない状態であれば、参加するのはあまり好ましくないだろうと思います。自分でセールスを受けに行っているようなものですし、せっかく足を運んでも無駄になってしまうことがあります。

また、業者が集客のために有名大家さんを招き、大家さんのノウハウや体験談と共に自社PRをする形式のセミナーがあります。基本的に有名大家さんが広告塔になってポジショントークするケースは稀で、その業者から物件を買っているわけでもなかったりするので、わりと自由な内容で話をしています。普段セミナーをやらない有名大家さんが出てくることもあるので、場合によってはお得に学べるものがあります。

ただし、業者主催のセミナーは最終的に売り込みがあります。これは当然のことで、業者に売り込まれるのは、ある意味不動産投資で必要なスキルの1つです。競売を狙うならば別ですが、業者に売り込まれないと物件は買えません。業者主催のセミナーも活用の仕方次第なのです。

 

独立系セミナーについて

独立系セミナーは参加費がかかる場合もありますが、集客を考えてテーマが明確で、内容も充実していることが多いでしょう。セミナーでの学び方としては、講師の話しぶりから成功の要因を感じ取り、「これは真似してみよう!」という自分のひらめきを大事にしましょう。よく講師の顔も見ずに一生懸命メモばかり取っている方がいますが、せっかくライブでやっているものなので、これから自分がやらなければいけないことだけをメモしましょう。

例えば、有名大家さんがやっている普段の活動内容を聞くと、その中に必ず自分がやっていない事柄が出てくると思います。そういった”やることリスト”をメモしておいて、自分の投資活動の中で実行すれば必ず元は取れます。これがセミナーの有効な使い方です。

また、本を読むのが苦手な方にオススメなのは、不動産全般を網羅したような投資のスタートアップを教えてくれるセミナーや検定などがいいでしょう。セミナーの時間や回数が多く金額も高めですが、最初にしっかり学んでおけば知識の偏りや苦手な分野がなくなります。こうしたセミナーにしっかり時間とお金を使っていくことが、不動産投資では非常に大切です。知識も投資なのです。

 

教材で学ぶ

セミナー内容が収録されたDVD教材のメリットは、現地に行かなくて済むことではなく、何度も繰り返し見られることです。大半の方は1度しか見ないのですが、実際に投資活動をやっていく過程で見直すと、最初のときには気づかなかった発見があり、為になる内容だったと気付かされます。

また、教材の特典として製作者に直接コンタクトが取れる場合があります。例えば分からないことをメールや対面で相談できたり、融資の教材であれば事業計画書を見てくれるなどのサポート特典がついています。

デメリットは教材自体がやや高めの値段で、さらにバックエンドとして会員制度があり、不動産の販売に結びついているものがあります。全部が悪いわけでありませんが、しっかり吟味する必要があります。教材の内容が良ければ良いほど、製作者を信頼してしまう気持ちになりますが、教材はあくまで教材として切り離して考えましょう。

 

WEBコラムを読む・メルマガを購読する

不動産投資の世界は何千、何億のお金が動く業界です。業者はその収益を見込んで、集客にかなりお金をかけています。単純に1億円の物件を売れば300万円の仲介手数料を得るため、集客に1人当たり1万円をかけても余裕でペイできるのです。だから無料で良質なコンテンツがたくさん提供されているわけです。また、個人がSNSなどを使って広く情報発信できる時代で、ひと昔前ならば数万円も払って行くようなセミナーが無料で受けられます。

ここで初心者の方に伝えておきたいのは、自ら情報を遮断するな!ということです。文字量が多くて読みきれないという理由で購読を止めてしまう人がいます。それは非常にもったいないことだと思います。無料で購読できるものであれば、仮に読みきれなかったとしても損害はありません。さらにいえば、有料でも別に全部読む必要はないのです。新聞や雑誌を一字一句すべて読んでいますか?シャワーのお湯を全部体に浴びることができないのと同じで、無駄というのはどこにでも必ずあるものです。大事なことは、情報のシャワーを浴び続けることです。値段に見合った価値=情報がきちんと提供されていれば、有料でも無料でも害にならない限りは受け取っておけば良いのです。

不動産投資がうまくいっている人は、情報に対して非常に貪欲です。たとえば本の1〜2ページ分でも新しい知識があれば、それで数百万レベルの利益をあげることはよくある話です。メルマガ・ブログ・不動産サイトのコラムなどをどんどん読み続けて情報収集をしまくることです。情報のシャワーを浴び続けると、いつしか自分でも驚くほど豊富な知識が身についていきます。不動産投資は再現性が高いので、ある意味、自分が得た知識を換金しているようなものです。そこが株とは違うところです。

また、たくさんの情報を処理するためには、やはり効率的に収集する方法を工夫しましょう。

メルマガは届くたびに開いていると、読みきれずに削除してしまうことがあるので、専用フォルダに入るようメール設定をしておきます。優良なホームページは必ずブックマークしておいて、メルマガと一緒にルーティンでまとめ読みすることを心がけましょう。

 

※本コラムは、2017年5月15日配信の満室経営新聞から抜粋・加筆・修正したものです。その後の税制改正等、最新の内容には対応していない可能性もございますので、あらかじめご了承ください。

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