こんにちは。空室対策コンサルタント 尾嶋健信です。
今回は、「家賃を下げずに満室にする方法」についてお話ししたいと思います。
家賃を下げずに貸し続けたい!
賃貸経営をする以上、できるだけ家賃を下げずに、それどころかむしろ上げて貸し続けたい、という事は全ての大家さんが考えると思います。
それでは現実的にそれを可能にするにはどうすればいいでしょう。
高く貸せるまで待てる?
まず、本来下げるべき家賃を下げないとなると、時間がかかる可能性があります。時間がかかっても待てるか、待てないか、その判断をする必要があるでしょう。
例えば複数室空室がある物件ですと、家賃を下げてでもスピード感をもって一気に満室にした方がよろしいでしょう。そして、次の退去時から従来家賃に引き上げていくのです。
リノベーションをすると高く貸せる!
家賃を下げるべき状態から、リノベーションをする事で、物件寿命を若返り、高く貸す事が可能です。
その場合、いくら家賃が上がるのか、投下コストと見合うか、しっかりシュミレーションした方が良いでしょう。見合わない高額のリノベーションは止めるべきです。
「専用」にすると高く貸せる!
例えば「女性専用」とか「ペット共生型」など、募集対象を絞ることで高く貸す事が可能になります。
その場合、物件があるエリアで「専用」で貸せる立地かを、仲介業者周りしてヒアリングした方がいいでしょう。
貸し方を変えると高く貸せる!
賃貸だけでなく、シェアハウスや民泊、マンスリーなど貸し方を変えることで高く貸す事が可能です。
その場合、しっかり運用可能な立地にあるかをシュミレーションしてから参入することをおススメします。
通常賃貸に空室がある場合はどうすればよいのか?
通常賃貸で家賃を下げないで満室にする方法1
ケースの1つ目ですが、募集物件の契約当初の3~6ヵ月を3-5千円下げて、期間が終了したら、通常家賃に戻す、という募集方法です。
この場合、意図するところを管理会社の担当者としっかり足並み揃えて行う必要があります。
通常賃貸で家賃を下げないで満室にする方法2
ケースの2つ目は、契約時の初期費用をゼロ円に近いぐらい下げる、ADをエリア最高値まで引上げる、という力技です。
力技で決めた場合は、入居期間が短くなるリスクを最初から負う事になりますので、あまりいい方法ではありません。
家賃を下げずに満室にするための現実的な検討ステップ
現実的な募集賃料を調べよう
まずはライバル物件たちが、現実的にはいくらくらいで募集しているかをインターネットや不動産会社への訪問などで調べましょう。
その上で、家賃を下げずに、上げても戦えるのか、長期戦になりそうならそれまで待てるのか、を考えます。
現実的な募集戦略を考えよう
次に、自分の物件の立地が、「専用」などの募集対象を絞ったり、民泊などの貸し方を変えて募集することが果てして本当に可能なのか、募集戦略を考えましょう。
矛盾した願望は持つべきではない
本来下げるべきタイミングの家賃を下げずに貸す、という事は矛盾している考え方です。
ですから、工夫する事なく、お金をかけることなく、家賃を下げずにむしろ高く貸す、という事はあまり現実的ではありません。
工夫しない、お金をかけないなら家賃は下げるべきですし、工夫をする、回収の見込めるお金をかけるのであれば家賃を下げない、または高く貸す、という事は可能でしょう。
お金をかける際には丸投げする事は止めましょう。自分でしっかり向き合う事で空室改善されます。
今回の話をヒントにぜひ賃貸経営に役立てていただければと思います。朗報、楽しみに待っています。
尾嶋健信
満室経営株式会社代表取締役。1970年、神奈川県逗子市生まれ。青山学院大学経営学部卒業。大学卒業後、カメラマン修行を経て、実家の写真館を継ぐ。
その後、不動産管理会社に勤務。試行錯誤の末、独自の空室対策のノウハウを確立する。
2017年現在、空室対策に特化したコンサルティングをのべ6000件、5500戸以上の空室を埋めた実績を持つ。現在、管理戸数は約2,800戸。
私を通してサラリーマンを卒業した方は50人以上にのぼる。。著書に「満室革命プログラム」(ソフトバンククリエイティブ)、「満室スターNO1養成講座」(税務経理協会)、最新刊「不動産投資は空室物件を満室にして超高値で売りなさい」(ぱる出版)がある。大前研一BTT大学不動産投資講座講師
http://manshitsu.co.jp/