知識がないままにやってしまったハワイのホテルコンド投資で500万円を失った話をカミングアウト 

  • 2020/7/31
  • 知識がないままにやってしまったハワイのホテルコンド投資で500万円を失った話をカミングアウト  はコメントを受け付けていません

不動産投資ってなんだか魅力的!と思うサラリーマンの方って多いですよね。確かに魅力的だし、確実にやれば資産もしっかり増えていきます。しかし、世の中には失敗する人が多いのも事実。そして、私も何を隠そう。27年前に何も知らないままハワイのホテルに投資し、500万円をドブに捨てました。すべての原因は「無知」。

今回は、私のぶっちゃけトークです。

20代前半のころ、勢いでホテルコンドに手を出しました

実はこの話、誰にも言ったことがないですよね。なんか恥ずかしくて。
そして旦那にとっては、相当暗い過去。どれくらい暗い過去かと言うと、この投資の話を解約以来、一度もしてないほどです。人生最大の汚点。何しろ、500万円ですしね・・・

さて、27年前、私は23歳でした。旦那は25歳。
私たちは若くして結婚し、まだ世間が厳しいことを知りませんでした。それでも、一部上場企業で社内恋愛だった私たちは、どれくらい世間知らずかを知らず、なんとなくそれなりに、いろいろ分かった気になっていました。ありがちですよね。

世間はバブルがはじけた直後。とはいえ、外食チェーン店がバンバンと増えていく世の中で、業界2位だった私たちの会社は、これまたガンガンと成長しているところ。オフもなく、労働環境は間違いなくブラックでしたが、消化できなかった公休は確実に買い取ってくれたこともあり、入社3年目で2人合わせて余裕で1000万円を超える年収を得ていました。

愛車はアメリカ仕様のミニクーパーという意味不明な仕様の左ハンドル車(イギリスは右ハンドル)で、まさにブイブイ言わせていました。オフはなかったけど・・・。

この当時は、Windowsすら存在しなかった時代。店舗には様々な勧誘の電話がかかってきて、対応が大変なぐらいでした。

行政書士の資格のテープがセットであります。
和牛が買いませんか(もちろん肉ではない、笑)
株式投資をしませんか。
(勧誘電話は今でもありますけどね)

そんな中の一つに、ハワイのホテル投資というのがありました。今では、ホテルコンドミニアム(ホテルコンド)と呼ばれているもので、いわゆる分譲ホテル。オーナーがホテルを買い、運営はホテル会社が行い、利益を分配してくれるというものです。

パフェを食べながらハワイのホテルコンドの話を聞いた

話を聞いたのは家の近くのファミレスだったと記憶しています。家を掃除をするのが面倒で、外で会うことになったものの適当なお店がなく、とりあえず広いテーブルのある駅前のファミレスなったような。

登場したのは40代くらいのおじさん(この当時、40代はおじさんに見えた)。

「好きなものを食べてください。お題はこちらで持ちますから」と言われ、バカだった私たちは、パフェを食べながら話を聞きました。バカまるだし・・・

内容はこんな感じでした。
(消したい記憶なので資料はすべて廃棄しているため、記憶ですみません)

ハワイのコンドミニアムの投資話です。
今回募集しているのはオアフ島のコンドミニアムで、オーナーが利用しない時はホテルとして貸し出します。もちろんコンドミニアムはローンを組んで購入していただきますが、そこから出る収益を還元します。ローンを払っている間は収益を物件購入費にも充てるため、本格的に還元されるのはローンの支払い後だと思ってください。ただしローン負担は、日本の不動産よりもうんと安くてすみます。
そしてオーナーは自分の物件であるコンドミニアムに宿泊できる他、提携ホテルも実費のみで利用できます。

確かこんな内容でした。

投資だという自覚は薄かった

この時、「投資だ」と確かに担当者は言ったのですが、当時の私たちは、投資とはどんなものなのかがイメージできず、むしろ、「投資なんて私たちには一生関係ない」ぐらいに思っていました

それでも、「好きなときにホテルを実費のみで利用できるなんてステキじゃない♡」と浮かれ、たいして迷うこともなくコンドミニアムを購入することを決めてしまいます。
私達夫婦は結婚式をハワイに行っています。オフもないのに、「これから毎年、結婚記念日はハワイで・・・」と頭に何かが湧いているとしか思えないプランを夢見てしまったのです。

今考えると鳥肌が立つほどに恐ろしい!
若いって怖い。

そしてあろうことか、一部上場企業勤務であるために、すんなりローンも組めてしまったい、あっという間にホテルコンドのオーナーになってしまったのです。

情報は驚くほど少なかった

なんといい加減な!
と呆れると思うのですが、この当時はインターネットはなく、情報が今よりも、うんとうんと少ない時代だったのも理由のひとつ。  

この当時、情報を得るには、セミナーに行くか、先輩に聞くか、本を買うしかありませんでした。当時の私たちはオフがないほどに忙しく、セミナーに行く時間なんてとれるはずがありません。そして周りの先輩と投資の話をしたことはなく、情報を得る手段はありませんでした。

そして、今でこそ毎月10冊ほど本を読んでいますが当時は時間がなく、また出版は限られた人だけが行うものであり、サラリーマンが投資に関して書いた本はなかったと思います。担当者の話をそのまま鵜呑みにし、他に勉強しなくてはいけないという感覚すらありませんでした。

その後、意味があるのか?と思ってしまった

そしてハワイのコンドミニアムのオーナーになった私たちは、毎月、6万円ほど(だったと思う)の支払いを始めます。年間で考えれば、72万円。

私たちは、結婚一周年記念をハワイで迎えることになり、提携ホテルを利用します。その後は、一度もホテルに行くことはありませんでした。

そうして月日は流れ、25歳でこの世に、驚くほどかわいい(とマジで感じた)ベビー1を産み落とすこととなります。

しかし、現場に出る仕事から内勤に変わると、収入は半減!

しかも、仕事をバリバリと続けたかった私は、理解のあった旦那の実家の近くに住むことを選び、渋谷区民になります。
この時感じたのは、「どんだけ家賃高いねん!!」

その後、ベビー2をさらに産み落とし、さすがに自分たちのこれからの人生を考えようと思ったとき(そのタイミングでやっと?!)、
ホテルのコンドミニアムのオーナーである意味ってある?
と初めて疑問を感じたわけです。

気軽にはじめた投資物件は手放すのも気軽だった

そしてついに、手放すことを決めます。旦那は、「あれは投資だから、ハワイに行けないから辞めるというようなものではない。オーナーであり続けたい」と多少は嫌がりました。

でも、マイホームの購入も考えると、月6万の負担は大きすぎる。ということで、手放す方向で話を進めることにしました。

当然のことですが、担当者は止めます。

「やめたいって、今やめたら損です!今は支払いが厳しいかもしれませんが、一生持っていて損はないもの。これから先うま味が出てくるので、今手放すなんて考えられない!」
と何度も言われました。

それでも意味を見いだせなかった当時の私は、「利益はなくてもいいので、これからの支払いがなくなるかたちで辞めたい」と伝え、ハワイのコンドミニアムの投資が終わりを告げます。

幸いなことに、私たちの後を引き継いでくれるオーナーが現れ(たらしい)、わずかばかりのお金をもらい、その後のローンの支払いもなくなりました。
自分たちのコンドミニアムを一度も見ることなく・・・

この間に払った投資額は約500万円。
マイホームを買う時期を多少延ばしてでもホテルコンドのオーナーであり続ければ、その後の展開は違ったと、今は思っています。

ですが、気軽にやめてしまいました。なぜ??

サラリーマンは世間を知らない

今思えば、若さに任せて恐ろしい決断をしたわけですが、サラリーマンの方の中には、同じような感覚で投資の世界に足を踏み入れてしまう方って今でもいると思います。ハワイのホテルコンドも注目されていますし、もっと言えばかぼちゃの馬車問題なんかも通じるところはあるはず。百戦錬磨の営業の達人が、おいしい話を並べ立て、それを真に受けてしまっていると思うのです。

私たちは幸いなことに、良心的(だったと思う)業者との契約だったことと、ハワイの物件価格が上昇しているタイミングだったので、やめたいと言えば止められたわけです。でも一歩間違えば、物件を手放しても借金だけが残るという、恐ろしいことになっていたかもしれません。 

サラリーマンはご本人が思っている程、世間のことを知っているわけではありません。特定のジャンルには精通していますが、業界の外には汚い話やずるい話がたくさんあるということを意外に知らないものです。特に投資の世界には・・・

ですので、世間を知った気にならず、ぜひ、イチからしっかり勉強して投資に足を踏み入れていただきたいと思います。

ちなみに、なぜ私がこのことをカミングアウトする気になったのかといえば、旦那がハワイコンドのオーナーになったのと同じ年齢になった息子が、投資に興味を持つようになったから。同じ轍を踏むことがないように知らしておきたいと思いました。

最後に・・・
私は結婚して27年。旦那はとてもいい人ですが、なぜか人を信じやすく、この後にも投資に失敗しています。

さすがに和牛は反対しましたが、実は・・・。
と、この話はまたいつか。

原田園子

原田園子ディレクター

投稿者プロフィール

「不動産の学校」のディレクター兼ライター。
住宅メーカーや不動産業者をクライアントに持っています。
不動産関連の取材実績も多数あり。
不動産投資から日々の暮らし記事まで、幅広く担当します。

この著者の最新の記事

関連記事

会員登録・ログインはこちら

最新記事

  1. 限界集落と聞くと、かなり田舎~に限定される話に聞こえますが、実は都会でも、というか、23区内でも限界…
  2. いきなりですが、筆者は関西人です。そして同級生の子どもが、昨年の春、東京に就職しました。 22…
  3. ビルオーナーや一棟マンションのオーナーなどは、持ち物件に防犯カメラを設置したいと考えている方も多いと…
  4. 先日、「不動産投資(大家業)は絶対にすべきではない」と力説する方に出会ってしまいました。不慮の事故み…
  5. 先日、友人と、あるミーティングに参加させられました。テーマは、「資産を増やす」というもの。 た…
ページ上部へ戻る