家に必ずある窓。何気ないものですが、部屋にいれば目に入るものですね。
窓まわりは部屋の印象を大きく左右します。調度品がいくら高価で美しくても、窓まわりがお粗末では残念な印象になってしまうことも……。
本記事では、生活をさらに豊かに快適にするためのカーテンを見ていきます。
カーテンの主な役割は調光と人の視線のシャットアウト
日当たりのいい部屋は人気があります。たいていは大きく切り取られており、光が入りやすくなっているものです。
しかし、住んでみると西日で暑かったり、道路に面して入れば人の視線が気になったりします。
そんな部屋にはミラーレースカーテンがぴったり。
ミラーレースカーテンとは、外から見ると光が反射されて中が見えにくくなるカーテンのこと。生地の裏の糸が特殊なもので作られていて、部屋の中に光は通すももの、外から部屋の様子が見えにくくなります。
カーテンで調光することで冷暖房にかかるお金も節約できますね。
カーテンは3つの方法で選ぶ
カーテンは1枚の面積が広く、中からも外からも人目につきやすいインテリアです。価格やデザインだけで安易に決めてしまうとストレスの原因にもなります。
失敗をしないように選ぶ方法を確認しておきましょう。
1.場所で選ぶ
カーテンを部屋に合ったものにすることで、住民だけでなくお客様も快適に過ごせます。
リビング
家の中心であり、家族がくつろぐのがリビング。客間がないお宅ではお客様もお通しします。
一般的にリビングの窓は大きく、光を取り入れやすくなっています。そのため、夜だけでなく、昼間もレースカーテンなどをして目につきやすい部屋です。
リビングのカーテン選びのコツは、
- 家族がくつろげる色・柄にする
- 遮光性・消臭機能のあるものにする
- レールにひっかからないものにする
- 部屋を圧迫したり、狭く見せるような色は避ける
- ペットを飼っているならば、強度のある生地を選ぶ
以上の5点です。
遮光カーテンは外から中をうかがい知ることができず、プライバシーを守ってくれます。
消臭機能は料理の匂いがつきにくいです。きれいなカーテンなのに、近づいたら料理やタバコの匂いがするなんてリビングのカーテンとして論外ですね!
子供部屋
子供部屋におすすめなカーテンは以下の4点です。
- 万が一の時にも燃えにくい防災カーテン
- 少し厚めの生地にすることでガラスの飛び散り防止になる
- 洗濯機で洗えるウオッシャブル
- ホコリがつきにくい綿などの天然素材
防災カーテンは万が一火災が発生した場合でも、燃えにくい特殊な糸で作られています。火事の中には、収れん火災というものがあり、鏡や水槽が日光を集めて起こる火災のことをいいます。
子供のおもちゃの中には意図せずに光を集めてしまうものもあることでしょう。カーテンに燃え移ることがないように、防災カーテンを選ぶのも一つの手です。
皆様に知って欲しい事があります。
先日、家で火災が発生しました。
僕含め怪我人、病人0だったのが本当に不幸中の幸い…
原因は窓際に置いてたスタンドの鏡(拡大面)に日光が反射し、その光がソファーを燃やしました(収れん火災)
信じられない…冬に起きやすいそうです。
家喪失。皆様もお気をつけて… pic.twitter.com/te4WT0PvHZ— カモシダせぶん(ウルトラトウフ) (@kamo_kokuchi) December 27, 2019
寝室
寝室のカーテンは遮光カーテンがおすすめですが、遮光率によって好みが分かれるところです。遮光率とは直射日光を遮る割合のこと。パーセンテージの数字が高くなればなるほど、光を遮ります。
遮光等級 | 遮光率 | 光の見え方 |
1級遮光 | 遮光率99.99%以上 | 人の顔の認識はできない。
外から光が入らない。 中の光も漏れない。
※完全な暗室にはなりません。 |
2級遮光 | 遮光率99.80%~99.99%未満 | 人の顔の表情が認識できる。
外からの強い光を遮ることができる。 中の光は多少漏れる。 |
3級遮光 | 遮光率99.40%~99.80%未満 | 作業をするには暗すぎる。
室内はうっすらと明るい程度。 朝日で起きたい人には向いている。 |
遮光性なし | 遮光率99.40%未満 |
真っ暗でないと眠れない方は遮光1級、真っ暗は嫌だけど朝日は少しだけ取り入れたい方は遮光2級、朝日でしっかり起きたい方は遮光3級~遮光性なしがおすすめです。
コレクション部屋
コレクションを集めた部屋や、書斎、高価な家具がある部屋は、日光による日焼け防止のために遮光率の高いカーテンがおすすめです。
本の街で知られている神保町は、日光が当たらない片側にだけ書店が並んでいます。日光が当たると日に焼けてしまうための配慮ですね。
また、美術館や博物館も窓が少なくなっているのは同じ理由です。
それほどまでに日光による脱色・変色は強い!
2.機能で選ぶ
カーテンにはそれぞれ機能が備わっていることが多いので、選択の際の一つの指針になります。
防災カーテン
防災カーテンとは燃えにくい特殊な繊維で作られたカーテンのことです。たとえ火がついてもすぐには燃えません。
また、厚手の生地ものはガラスの破片の飛び散りの防止にも役立ちます。台風などで物が飛ばされてガラスが割れることも考えられるので、リビングや寝室、子供部屋などは防災カーテンがおすすめです。
遮光・遮熱カーテン
光を遮る効果が高い遮光カーテン。同時に遮熱効果もあると夏は涼しく、冬は暖かく過ごせます。
UVカット
お肌に悪影響な紫外線を防いでくれるカーテンです。
窓ガラスでほとんどの紫外線は防げますがゼロではありません。多少なりともガラスを透過しています。
紫外線を限りなくなくしたい方はUVカット機能のあるカーテンがぴったりです。厚手のものだけでなく、薄いレースタイプのカーテンでもUVカット率97%以上のものはあります。
防臭・消臭
防臭・消臭効果のあるカーテンはリビングやペットのいるお宅に合っています。
せっかくのきれいなカーテンも近づいてみると変な匂いがしたらがっかりですね。
花粉キャッチ
春になると苦痛なのが花粉症ですね。花粉キャッチ機能とは、その名の通り花粉を捕まえてくれるカーテン。
窓から入ってきた花粉がカーテンにつき、丸ごと洗うことで家の中で花粉が飛ぶことを防げます。
ウオッシャブル
洗濯機で簡単に洗えるのがウオッシャブルです。洗濯機でも縮んだり、シワシワにならないようになっています。
さらに乾きやすくなっていることも多いので、つねにきれいにしておきたいリビングや子供部屋向きです。
ウオッシャブル以外のカーテンを洗う際には、洗い方を事前に確認しておきましょう。天然素材の場合は数%縮んでしまい、サイズがずれてしまうことがあります。
3.デザインで選ぶ
最後はデザインで選ぶ方法です。
大きく分けると、
- ドレープカーテン
- ロールスクリーン
- ブラインド
があります。
ドレープカーテン
ドレープカーテンとは、一般的なカーテンのこと。1枚の布をレールに引っかけて吊り、布自身の重さで綺麗なドレープ(ひだ)が生まれます。比較的安価で、生地も豊富です。
厚手のある生地だけでなく、レースタイプのものと共に使うこともできます。
断熱効果、遮光、ともに優れているため、リビングや寝室、どこの部屋でも相性がいいことでしょう。
注意する点は、レールと生地の相性です。機能性を重視したシンプルなレール(機能性レール)ならスムーズに動かせますが、装飾性の高いレール(装飾性レール)だと生地がレールに引っかかることがあります。装飾性レールの時は実際に使ってみることをおすすめします。
ロールスクリーン
ドレープ(ひだ)のない1枚の布を上下に引っ張って使用するカーテンです。まるでスクリーンのように平面なため、部屋をスッキリと見せてくれます。布を巻き取ってしまえばさらにスッキリ。
日よけにはなりますが、1枚布のためさほど遮光性は高くありません。遮光レベルで言えば、よくて3級遮光程度です。
また、窓を開けた状態で使用すると、風でカタカタと揺れます。
一番気になったのは、布を巻き取る時に表面にいる虫を押しつぶしてしまうこと。巻き取る前に布をポンポンと叩いてから巻き取るといいでしょう。
ブラインド
金属やプラスチックの細長い板を糸で結んだ目隠しの一種です。板の向きによって縦型と横型があります。
ドレープカーテンよりも重厚感がなく、スタイリッシュなイメージのブラインドは、ワンルームなど部屋を広く見せてくれます。
ロールスクリーンよりも重さがあるため、少しの風では揺れません。
注意をするのは掃除の時です。板を1枚ずつ拭いていかねばならず、手をケガすることがたびたびあります。ブラインドを掃除するときにはハンディモップなどを活用して、直接は手に触れないようにしましょう。ハタキなどで叩くとブラインドの板が曲がったり、折れたりするのでやめましょう。
イメージと違う時はレールを替えてみる</h2>
カーテンは気に入っているんだけど、ちょっとイメージと違う……そんな時にはレールを替えてみてはいかがでしょうか?部屋やカーテンのイメージに合ったものを使うことで、理想の空間にできるかもしれません。
機能性レール
実用的でシンプルなレールです。多くの家で採用されているタイプで、比較的安価。
レースカーテンなどの薄く引っかかりやすい生地でも、安心して使えるのがメリットです。
ただ、シンプルすぎてしまい、お部屋のイメージによっては違和感の原因になります。
装飾性レール
レールにデザイン性を持たせたものが装飾性レールです。
おしゃれでイメージに合ったものを使うことがきますが、デザインによっては生地が引っかかったり、破れてしまったりすることも。
使うたびに引っかかるのは地味にストレスなので、可能ならば装飾性レールは実際にカーテンをぶら下げてみて、使い心地を確認するのがベストです。
ネコを飼っている人は要注意!ネコはカーテン登ります!
ペットを飼っているとカーテンがおもちゃの一つになってしまい、ボロボロにされる可能性があります。特にネコはカーテンに爪を立てて登り、カーテンに穴を開けてしまうことが……。
最近の猫によるカーテン星空製造記(と、製造者)
2年かけてどんどん広がっていく。天気の良い日の朝は綺麗です。 pic.twitter.com/d7AYD0pIc8— ikeda saki (@_sakikeda) February 2, 2019
カーテンだけでなく、ネコの重さでレールが破損することもあります。
爪が引っかかりやすいレースカーテンは格好の餌食ですので、ツルツルとした生地だと比較的登りにくく、あきらめるかもしれません。
まとめ
お店に行くと種類がたくさんあって迷ってしまうカーテン選び。窓の数だけ用意をすると結構な金額になることも。機能性などを無視して選ぶと後悔することもあります。
カーテンを選ぶ際には、
- 場所で選ぶ
- 機能で選ぶ
- デザインで選ぶ
以上の3つのポイントで失敗が少なくなりますね。
賢く選んで、快適に暮らしていきましょう。