賃貸物件でLED照明に交換しても問題ない?注意点を確認して電気代節約
- 2019/6/14
- 賃貸
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賃貸でもLED照明に交換して電気代節約ができるのか気になっていませんか?
入居時に自分で照明を購入して取り付けた記憶があるなら、交換にためらいはないでしょう。でも、最初から照明器具がついていた場合は、勝手に交換していいかどうか気になりますよね。今回は、賃貸物件でLED照明に交換する際にはどういう点に注意すればいいのかという点をはじめ、LED照明のメリット・デメリット、商品の選び方と取り付け方までまとめて紹介します。
賃貸物件に住んでいて、LED照明に交換したいと考えている方は、ぜひご覧ください。
賃貸物件でLED照明に交換する際の注意点2つ
賃貸物件でLED照明に交換したい場合、注意したいのは、借主がどこまで交換していいのかという点です。具体的な注意点を2点にまとめましたので、まずは自分のケースがどうなのかを確認してください。
室内の蛍光灯や白熱球は基本的に借主交換で問題なし
室内の蛍光灯や白熱球は消耗品扱いです。そのため、貸主への連絡をせずに借主が交換しても問題ありません。入居してきたとき、部屋の照明は設置されていなかったという方も多いでしょう。そういった方は、自分で照明器具を取り付けた記憶があるはずです。
ただし、室内の照明器具がすでに設置している場合、中の蛍光灯や白熱球は交換しても問題ありませんが、取り付けてある照明器具自体は貸主の持ち物なので勝手に交換できません。もちろん、貸主に相談することはできます。もともと取り付けてあった照明器具を外して保管し、退去のときに元に戻すようにするので、と貸主に相談すると許可が出るかもしれません。
整理すると「蛍光灯や白熱球は交換OK」「もともと取り付けてあった照明器具は、貸主への相談なしに交換することはできない」ということになります。
室外は共有部分なので貸主責任
室外の廊下やベランダ・バルコニーなどは建物の共有部分となり、メンテナンスは貸主の責任です。共有部分にある照明器具は基本的に交換できません。
廊下の蛍光灯や電球が切れていた場合は、貸主に連絡をして交換してもらいましょう。ベランダやバルコニーに照明器具がもともと取り付けてある場合は、借主が交換していいのかと勘違いしがちですが、部屋の外側に当たる部分は借主の専有部分ではないことに注意しましょう
賃貸でもLED照明で節約!交換のメリット・デメリット
LED照明に交換すると電気代が浮くと言われていますが、実際にはどれぐらいの効果があるのでしょうか。また、LED照明には、メリットばかりではなくデメリットもあります。LED照明の特徴をおさらいしましょう。
LED照明に交換するとどれぐらい電気代の節約になる?
同じ明るさで比較した場合、白熱電球の消費電力を1とすると、蛍光灯は1/5、LED照明は 1/5~1/7 とされています。白熱電球と他との差はかなり大きいですね。白熱電球を使っている部分で電気代が月1,000円かかっていたと仮定すると、蛍光灯では143~250円程度、LED照明だと143円程度という計算になります。
寿命について見ても、LED照明は他の2つに比べてはるかに長寿命です。白熱電球は約1,000時間ですが、蛍光灯は6,000~10,000時間、LED照明は20,000~40,000 時間です。このように、性能から見るとLED照明に変える効果は非常に大きいものがあります。
LED照明に交換するメリット
室内の照明をLED照明に交換するメリットは以下の通りです。
- 電気代が節約できる
- 照明を取り換える頻度が少なくなり、手間とお金の節約になる
- LED照明は白熱電球に比べて熱を発さないためやけどの危険性がない
白熱電球と比較すると、電気代は大きく節約できることは先にも説明した通りです。また、寿命に関しては、仮に1日あたり10時間使用していたと計算すると、白熱電球は3~4ヶ月、蛍光灯は1年半~3年弱、LED照明は5~10年で交換となり、寿命もかなり長いことが分かります。
白熱電球の場合は、交換のメリットはかなり大きいですが、蛍光灯の場合は、白熱電球ほど大きくはありません。白熱電球は早めに交換する方が良いですが、蛍光灯の場合は寿命が来てから交換する、というぐらいの意識で問題ないでしょう。
もうひとつ、LED照明は白熱電球に比べあまり発熱をしないため、エアコンに与える影響の度合いが少なくなります。特に夏場の冷房をかけているときは、エアコンにかかる電気代も少なくなり、節電に貢献するでしょう。
LED照明に交換するデメリット
LED照明に交換するデメリットは以下の通りです。
- 値段が高い
- 精密機器であり、地震の衝撃などによって故障する可能性がある
- バスルームなど密閉型の場所や調光機能に対応していない場合がある
各照明の値段は、80W相当の明るさにそろえてみると、白熱電球60 円、蛍光灯300 円、LED照明2,000円程度で、まだまだLEDは値段が高い状態です。蛍光灯はコスト面で比べると、LEDが長寿命な分交換回数が少ないため、総コストでは若干優位になります。
もう1つのデメリットは、精密機器なので振動に弱いという点です。地震の揺れや、引っ越しの際に衝撃が加わると壊れてしまって買い替える羽目になるかもしれません。LED照明を持ち運ぶ際は、衝撃に注意して梱包するなどの配慮が必要です。
また、LED照明は、バスルームの照明のようにカバーを被せる密閉型の空間では寿命が短くなる傾向があります。密閉型の照明を交換する場合は、密閉型に適したタイプのLED照明を選んでください。調光機能関しても、対応していないタイプがあるので、購入する際注意しましょう。
LED照明のメリット・デメリットを確認しましたが、現在流通している照明器具の主流はLEDに変わりつつあり、白熱電球や蛍光灯という選択肢は将来的に残っているかどうかわかりません。室内の照明に寿命が来た場合は、LED照明のなかから最適なものを選ぶようにしましょう。
交換するLEDの選び方と取り付け方
それでは、最後にLED照明の選び方と取り付け方について解説します。
LED照明の選び方
LED照明を選ぶときは、以下のポイントをチェックしましょう。
- 取り付ける場所に合った口金の大きさを選ぶ
- 取り付け場所によって最適な形状を選ぶ
- 取り付ける場所に必要な明るさのものを選ぶ
- 光の広がり方(配光形)が設置場所に合っているものを選ぶ
- シーリングライトの場合は、アダプターの形状を確認
電球の場合、口金とはらせん状になっている金属部分で、この直径で電球のタイプが決まります。「E26形」なら、口金の直径が26mmあるということです。蛍光灯タイプの場合は、両端に口金がついています。
電球の形は、通常の電球形や、丸いボールのような形、小さめのクリプトン形や常夜灯に使われるなつめ形などあり、設置場所によりだいたい形状も決まります。蛍光灯状の細長い形には直管形と言われるものがありますが、この形状は蛍光灯の交換に使えない場合もあるので確認が必要な点に注意してください。
また、取り付ける場所によって、必要な明るさと光の広がり方にも注意しなくてはなりません。部屋の広さと必要な明るさについて、以下に示します。
- 6畳:810lm(ワット相当:60~75W)
- 8畳:1160lm(ワット相当:80W)
- 10畳:1520lm(ワット相当:100W)
「lm」という単位は全光束(ルーメン)といい、LED照明の明るさを示す単位です。これまで利用されていたワットと併記して記載されることもありますので、ルーメンで分かりにくい場合はだいたい上記の明るさを想定しておくといいでしょう。また、手芸などのように細かい作業をする場合や、年配者の家族がいる場合は、さらにもう少し明るいものを選ぶと見えやすくなります。
また、光の広がり方(配光形)も重要です。LEDの光は、まっすぐ進んであまり広がらないという特性があるため、配光角の狭いタイプは、照明の下以外は暗くなりがちです。
トイレのように、狭くて真下だけを照らせばいい場合は、配光角が120度以下のLED照明が適しています。リビングのように明るくしたい場合は、配光角が220~350度の全方向形がおすすめです。配光角が180度ぐらいの広配光形は、フロアスタンドやダウンライトなどに使えます。
交換したい照明がシーリングライトの場合は、アダプターの形状が3パターンほどあるため、自宅の天井からぶら下がっているアダプターの写真を撮影して、同じ形のものを探すようにしてください。
これらのポイントについて、照明を付けたい場所を確認してメモを取ってからLED照明を選ぶと失敗なくピッタリの商品が選べるでしょう。
LED照明の取り付け方
ここからは、LED照明の取り付け方を順番に説明します。電球型については、はめ込むだけなのでそう難しくはありません。少し複雑なシーリングライトとペンダントライトの取り付け方を見ていきましょう。
【シーリングライトの場合】
- カバーを外し、蛍光灯についているコネクターを外します。
- 蛍光灯となつめ球(常夜灯)をすべて外してください。
- ライトの本体とアダプターを外し、新しいアダプターに付け替えます。
- 新しい本体を新しいアダプターにはめ込みます。
- LED照明をはめ込んで設置。LEDとアダプターについているコネクターとつなぎます。
【ペンダントライトの場合】
- 蛍光灯についているコネクターを外します。
- 蛍光灯となつめ球(常夜灯)をすべて外してください。
- なつめ球がはまっていた場所に、新しく取り付けるLED照明用のコネクターを設置します。
- LED照明を設置して、コネクターとつなぎます。
このような流れで交換すれば大丈夫です。
配線がむき出しの場合は危険なので業者に依頼
もし、LED照明を取り付けたい場所にコネクターがついておらず配線がむき出しになっていた場合、自分で照明を設置してはいけません。この場合は、電気工事関連の資格を持っている業者に頼んで設置してもらうようにしましょう。素人が配線工事をすると、火事などの危険性があります。
まとめ
賃貸物件でLED照明を交換する際に注意するポイントと、LED照明の選び方と取り付け方について解説しました。明るくて省エネにもなるLED照明ですが、現在蛍光灯を使っている場合は、寿命が来てから交換でも遅くはありません。白熱電球の場合は、寿命も早く切れてしまい電気代もかかるため、思い立ったら早めに取り換えるといいでしょう。
LED照明に交換するとき、配線がむき出しになっている場所については、配線できる業者にお願いしてください。素人で配線工事をやってしまうと、事故の元なので避けましょう。