「ペット可」と「共生型」の賃貸物件どっちがいい?設備に違いは?
- 2019/11/21
- 賃貸
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全世帯の3割近くが何らかのペットを飼っている、空前のペットブームです。とくにネコの飼育が爆発的に増えていますね。ペット飼育不可が当たり前だった賃貸でも、飼育を認めるところが増えてきました。小さな命を育てることは、子どもの情操教育にも効果的! ペットを飼育するために引っ越したい方もいらっしゃるのでは? しかし、調べてみるとペットが飼える物件にも種類があるようです。
そこで、今回はペットを飼いたい人に向けて、ペットの飼育に必要な設備や注意点などを解説します。
ペットOKの賃貸にはペット可と共生型がある。ペットはどちらが幸せか?
賃貸情報でよく見てみると、「ペット可」と「ペット共生型」の2種類があることが分かります。てっきり同じものを違う表現で書いているのかと思いきや、まったくの別物です。
ペット可の賃貸は後付けのペットOK
ペット可と記載のある賃貸は、内装と設備が通常の賃貸と変わりません。
普通の賃貸だけど飼っていいというだけで、特別な設備も対応もあるわけではないのです。
普通の賃貸だけど今ペットを飼っている、もしくは将来的に飼いたいという顧客も獲得したいために飼育を認めています。
基本的には普通の物件のため、住民はペットが嫌いな方も。好きな方と嫌いな方が混在するのですね。
ペットの行動を全てコントロールすることはできません。イヌならほえたり、猫なら夜中に走り回ったり……隣室の住民がペットに理解のある方ならいいですが、嫌いな方の場合は苦情が来る可能性もあります。
ペット共生型の賃貸は飼うことを前提に設計している
対してペット共生型は、ペットと共に生活することを前提に部屋作りがされているのが特徴的。
例えば、住人の共有部には散歩から戻ってきたイヌ用に足の洗い場が用意してあったり、汚物入れがあったり。部屋の中にも、キッチンに立ち入らせないようにドッグフェンスが取り付けられているなどします。
ペットとの生活が豊かな分、敷金や家賃が高めに設定されているところもありますので、契約前に確認しましょう。
また、ペット共生型とはいっても賃貸ごとに規約はバラバラです。明確な条件があり、満たしているから「ペット共生型」と銘打っているわけではありません。賃貸ごとに確認が必要ですね。
イヌはいいけどネコはダメな賃貸もある
イヌとネコでは飼い方も、注意する点も違います。
ネコは壁や柱に爪をたてたり、ふすまを壊したりするので、ネコの飼育はNGの賃貸もあります。ペット可・ペット共生型、どちらでも契約をする前に、どのペットが飼えるのかをチェックしましょう。
相談なく飼うことは、退去するときの余計なトラブルのもとです。相談なく飼うと原状回復費を請求される可能性もなきにしもあらず。
ペット共生型の賃貸で便利な設備
ペット共生型の賃貸には、ペットを飼う際にとても便利な設備が設けられていることがあります。以下の設備があると生活の楽ちん度が全く違います。
イヌ用の設備1.脚の洗い場
主に散歩から帰ってきたイヌ用に取り付けられているのが、足の洗い場です。
毛足の短いイヌなら湿らせたタオルで拭くだけでも十分ですが、毛足が長いと雨が降っていなくても汚れます。清潔を保つためにも足を洗うことは大切!
エントランスの付近や入り口、メゾネットタイプの賃貸だとドアの近くにあるかもしれません。イヌを飼う人にとってはとても大切な設備です。
イヌ用の設備2.ドッグラン
マンションの屋上や敷地内にあることが多いのが、ドッグラン。
公園などでは放し飼いにはできず、かといって民間のドッグランにいちいち通うのも面倒です。
イヌ同士の交流の場やストレス発散になりますので、あれば活用していきたいですね!
イヌ用の設備3.汚物入れ
散歩中の汚物を捨てられる専用ダストは地味な存在ですが、あると便利な設備のひとつ。
なぜなら、イヌが大きくなれば大きくなるほど汚物も大きくなるからです。いちいち持って帰って処理をすることがないのはGood!
イヌ用の設備4.ドッグフェンス
ドッグフェンスとは、部屋の中にあるフェンスのことです。
玄関に続く廊下やキッチンの入り口に付けられています。ペットの中には帰宅の際に外に飛び出すやんちゃな子もいますので、脱走防止に必要です。
犬用の設備5.ドッグフック
玄関の入り口に取り付けられていて、リードや散歩グッズの入ったバッグをいったんかけておけるフックのこと。
イヌの性格によってはリードを付けただけで興奮してしまい、買い主がクツすら履けなくなることがあります。
ドッグフックがあれば、リードをかけた後でゆっくりクツを履けるし、スマホのチェックもできて便利です。
ネコ用の設備:キャットウォーク
家の中で飼うことが推奨されているネコにとって、運動不足は敵です。
とくに去勢・避妊をしたネコは太りやすく、運動できる設備が欲しいところ。キャットウォークは自然と運動になりますので、ネコを飼っている人にとっては、ぜひとも欲しい設備ですね。
キャットタワーと違ってキャットウォークは後付けが難しいので、建設段階から組み込まれているところがおすすめ。
イヌ・ネコ共通の設備1.グルーミングルーム
シャンプーをしたり、ドライヤーで乾かしたりするためにつくられている部屋がグルーミングルームです。
自分の部屋のお風呂場で十分でしょ? と思いきや、風呂場では狭くて動きにくい! 小型犬でも洗って乾かすまで重労働です。
グルーミングルームには専用のシャンプー台があり、一気に乾かせるパワーのあるドライヤーも置いてあります。
イヌ・ネコ共通の設備2.防音壁・滑り止め床材
ペットを飼う上で最も苦情になりやすいのが、鳴き声です。
無駄ほえはある程度しつけでおさまりますが、ペットが高齢になって起こる認知症による夜泣きは止めることは難しい! イヌの認知症は同じところをグルグルと回り、モーモーと叫びます。
しっかりとした防音壁は必須です。
イヌに多い股関節の脱臼は、フローリングが原因のひとつ。ツルツルと滑り、常に踏ん張っている状態だと脱臼がクセになることもあります。
脱臼を防ぐためには、床材の滑り止め加工が効果的です。マットを敷くなど後からの対応もできますが、最初から滑り止め加工がされている床材だと手間がなくて助かります。
人間の脱臼はガチンと自分で骨をはめる方がいますが、ペットの脱臼は獣医にその都度、はめてもらうことに。痛み止めも打たれますので、余計な出費を出したくない方は床材に気を付けることがおすすめです。
イヌ・ネコ共通の設備3.空気清浄機
ペットを飼っていると、飼っていない人に「イヌ臭い」と言われることがあります。
出かける直前まで遊んでいる場合は特に、イヌの匂いがうつるのでしょう。
ほかにも、部屋全体にペットの匂いがしみついてしまう場合もありますね。空気清浄機が設置されていれば、匂いを予防可能!
イヌ・ネコ共通の設備4.高い位置のコンセント
好奇心旺盛な性格のペットだと、コンセントにイタズラしてまう可能性があります。
感電の危険もあるので、コンセントの位置はペットが届かない場所にあるか確認しておきましょう。
もし、低い位置にあるならコンセントカバーを取り付けることがおすすめです。
まとめ
ペット共生型の賃貸は敷金・家賃がほかよりも高いことがあります。生活する上で便利なことが多い半面、「ペット共生型」には明確な条件がありません。ペット共生型として売り出すのは不動産会社のとらえ方ひとつです。
共生型になっているからと安心するのではなく、ペットとの生活をどのように考えているのかもチェックしてみましょう。