給与が上がらない日本でどうやって豊かになるか?「民間給与実態統計調査」を見て感じた危機感
国税庁から『民間給与実態統計調査』が発表されましたね。
結果は、やっぱりと言うか、がっかりと言うか…。
そろそろ新型コロナパニックも終わりそうなので、これからの私たちが、どうやって豊かさを求めれよいかを真面目に考えてみます。
民間給与実態統計調査からわかった残念な真実
2021年9月29日、国税庁から『民間給与実態統計調査』が発表されました。
給与所得者の平均給与は433万円。
平成最後の年(令和元年)に441万円でしたので、2年連続で下がったことになります。今年も新型コロナに苦しんだので、3年連続になりそうな予感。
中身を見てみると、平均月収はプラス0.1%なので、横ばい。下がったのは平均賞与の方なんです。
下げ幅は8パーセントを超え、65万円になっていました。これってリーマンショック以来の大幅減少なんですよね。
男と女の給料の差、正規と非正規の平均給与の差
それにしても、男女の給料の差って、なんでこんなにも大きいのでしょうか?
私が社会人になる少し前に男女雇用機会均等法が施行されたので、最初の人たちが50代前半になっています。そろそろ入社したタイミングから、同じ土俵で働き続けてきた人たちが増えてきているのですが、それでもこの差なんですよね。
何とも…
もちろん、女性の方が働き方に多様性があるので、平均となると差があるのはしょうがないと思うのですが、それにしてもね、という感じです。
無理によかった点を探すなら、正規と非正規の平均給与の差が縮まりました。
でもこれは、男女の差よりもっとえぐい。
しかも、非正規の平均給与が上がったから縮まったわけでじゃなく、正規の給与が下がったから差が縮小してますからね…
給料があがらないのはコロナのせいじゃない恐怖
ところで、2年連続というと、新型コロナの影響があったから…とは言えないんですよ。これが。
コロナが大流行する前年から下がり出したということです。
実は日本の給与は30年もの間、微妙な範囲で上下しています。失われた10年が、20年になり、気づけば30年になっているんです。
これって、世界から取り残されています。
1997年の実質賃金を100として、どれくらい収入が増えたかのグラフがこちら。
2016年までのグラフなので少々古いのですが、スウェーデンは138、イギリスは125、アメリカは115と、世界各国は軒並み増加していますが、日本は90!
世界を比較するためにドル換算すると下がってるんですよね。
1990年と比較すると、日本は106でした。
上がってるじゃん!と感じますけど、世界はもっとあがってました、泣
最低時給は上がったけれど・・・
その昔、バブルに向けて、日本の物価は順調に上がっていました。それに応じて収入も着実に上がっていった。
たとえば、私が社会人になったときの時給は、確か600円くらい。
会社の社長は、私の20歳くらい上の方でしたが、「はじめてやったバイトは時給200円だった」と言っていました。すごい!
実は、アルバイトの最低時給はちょろちょろと上がって、東京や神奈川は、今の1000円を超えています。
でも、ここには罠があります。
昔って、最低賃金はアルバイト用のものであって、社員はう~んと上でした。アルバイトとでさえ、最低時給を数百円上とか、たくさんあった。
しかも、バイトといえども、時給はそれなりに上がっていっていました。それが、ずっと働いても、気持ちくらいしか上がらない。
しかも、社員もあんまり変わらないってところが増えています・・・
社員はアルバイトよりは恵まれているものの、終身雇用もなくなりつつあり、大企業でもリストラや会社の統合、はては倒産なんていうこともあります。
日本の収入は、なぜ安い?
こうなると、なぜ日本は給料があがらないのか?と思いますよね。
構造的な問題があるんじゃない?と。
理由はいろいろ言われていますが、結局は構造的な問題も大きく関わっています。
「日本の物価がアホみたいにあがらないのは、給料があがらないのが理由じゃなく、日本人がものの値段をしっかり見極める力を持っているからだ!」
と先日取材させていただいた、ド偉いじいちゃん学者が言っていました。
本当のところは、そうでない気しかしない。
だって、世界から遅れてきてしまったのが事実だから。
日本は何でも変化が恐いし、だから遅い!
たとえば、最近話題になった、ハンコ。
なくならないんですよね…。減ってはいますけど。
それの伴って習慣的に、書類は紙で!っていうのもありますよね。
オリンピックで世界各国からマスコミ関係者が来ました。その中に私の知り合いもいたのですが、「日本にはGoogleが来てないの?」と冗談交じりに言っていました。
恥ずかしい…
GDPは高いけれど、そこには見たくない真実が・・・
日本はGDPはまだ高い。それは事実です。
でも、その理由はOECDの中で、人口が多いからなんです。
1人当たりGDPは着実に低下していて、韓国にも抜かれてしまいました。労働生産性は、もっと低い。ちなみに、今となっては最低時給も韓国の方が上です。
一人あたりGDP |
労働生産性 |
|
アイルランド |
84575 |
185842 |
アメリカ |
62852 |
130300 |
ドイツ |
54456 |
100653 |
フランス |
46242 |
110653 |
イギリス |
46885 |
96010 |
韓国 |
42135 |
81071 |
日本 |
41501 |
76189 |
もちろん、ここには世界で一番の高齢化社会だという問題もありますけど、もっと一人ひとりができることがあると思うんですよね。ハンコ押してる場合じゃなくて…
日本が終わってしまう・・・
これから先、豊かさは自分で得るしかない
ところで、今回の衆議院議員の選挙では、すべての党が「分配」を重視しているようです。
分配方法を見直すほど、貧富の差があるとは思っいる人が多いとは思えないのですが、それでも分配が重要なテーマのひとつです。
サラリーマンで、1000万円を稼いでる人は4パーセントしかいないようですけど…。
こうなると、豊かになるには自分で稼ぐしかありません。
そのひとつが当メディアでお伝えしている不動産投資なわけですが、べつに不動産投資じゃなくてもいいので、とにもかくにも自分で稼ぐしかない。
投資ってひとくちに言ってしまえば、危険なものもあるので、「投資は危ない」なんてことになりますけど、ひとつひととつを見極めて聞けば、危険でないものもあります。
副業も、ひとくちに言ってしまえば、稼げないものもあるので、「副業は稼げない」なんてことになりますけど、ひとつひととつを見極めて聞けば、しっかり稼げるものもあります。
こうなったら、自分で稼ぐしかありません。
方法はいろいろあります。
不動産投資と言っても、大家さんになって家を管理するのちょっとね・・・と思う人は、REITという方法もあるわけで、ちゃんといろんな方法があるわけです。
とにかく、がんばっていこうではありませんか!!
ってか、自分でがんばんないと、20年後くらに、大変なことになってるかもしれないですよ、ホントに・・・