中古木造ばかりの不動産投資で着実に不動産投資をする方法

今回は、埼玉サラリーマン大家さんがやっている投資について執筆していただきました。

6棟(57戸)を運営中(2017年7月)。そのすべてが中古もしくは築古のアパートとのこと。その投資方針や今後についてリアルな声が見えてくると思います。

 

中古木造ばかりのサラリーマン大家

皆様にとって、少しでも皆様にとって有益な情報が配信できるように頑張りたいと思っております。よろしくお願い致します。

現在、6棟(57戸)を運営中です。そのすべてが中古もしくは築古のアパートです。平成バブル期以降に建築されたものばかりで平均築年数は30年を超えています。

物件一覧 【2017年現在】

 

所在地 部屋数 年間家賃収入
(満室想定)
築年

タイプ

① 東武東上線沿線の埼玉県某駅から23分

10戸

460万円 平成3年

1K

② 東武東上線沿線の埼玉県某駅から15分

8戸

280万円 昭和62年

1R

③ 東武東上線沿線の埼玉県某駅から12分

8戸

280万円 昭和62年

1R

④ 東武東上線沿線の埼玉県某駅から15分

10戸

480万円 平成3年

1K

⑤ 西武池袋線の某駅から徒歩7分
(東京都豊島区)

14戸

950万円 平成元年

1R

⑥ 東武東上線沿線の埼玉県某駅から7分

7戸

370万円 昭和53年

2K

  合計

57戸

2820万円

   

 

「土地値」こだわるからこそ選んだ中古木造アパート

なぜ、中古木造ばかりを買い進めてきたのか?

よく聞かれる質問です。別に、中古木造に限定して不動産を探しているわけではありません。良い物件があれば(収支計算で良い結果が出れば)、他の構造の物件でも喜んで買います。

それでも、結果として中古木造アパートばかりになってきた原因は何なのかを自分なりに考えてみると、私が『土地値』というものに特別なこだわりを持っているからだと思います。中古木造アパートは、売買価格の中に含まれる『土地値』の割合が極端に高いです。中には、『土地値』以下で購入可能な場合さえあります。

例えば、以下のスペックの物件を購入したとします。

  • 売買価格    3000万円 (土地:2500万円 建物:500万円)
  • 築            22年
  • 利回り       10%

すると、このアパートからの収益は年間300万円です。経費や空室などの影響を考えても、220万円の利益は出るでしょう。

将来も土地値が変わらないと仮定すれば、2年数か月運営しただけで『損をしない』状態になるのです。

私は、かなり心配性な不動産投資家です。ですから、このように短期間で安心を得られることが、『中古木造』不動産投資を選択している最大の理由かもしれません。

アパートの代金として3000万円を支払っていますが、実際の投資額としては建物代である500万円だけなのです。残りの2500万円については、市況の変化で土地値が上がったり、下がったりすることはありますが、一定の価値は残ります。不動産投資では、この土地値部分と建物部分とを自分の中でわけて考えることが必要です。投資としての意味が別物なのです。

建物代金を2年程度で回収した後は、土地値が下がらない限り損はしません。でも、土地値が下がるような市況がやってくるかもしれません。そこまで考えるのであれば、8年程度運営すれば、累計の収益が購入代金の5割を越えます。8年間を無事に運営できれば、土地値が半分になるような市況が来ても損はしない状態に突入するということができます。

ちなみに、私の住んでいる埼玉県の地域では平成バブルがはじけた後の土地暴落で価値は半分くらいになりました。つまり、あのくらいのインパクトがあっても半分にしかならないのです。よほどのことが無い限りは、半分以下にはなりません。

このように、中古木造アパート投資は『コツコツ』と積み上げていくような投資をしていくうえではメリットしかない投資手法です。心配性の方にはピッタリだと思います。

 

融資がつきにくい中古木造アパートでも方法はある

中古木造アパート投資のメリットをお伝えしてきましたが、当然デメリットもあります。そうでなければ、みんながやるでしょう(笑)

一番のデメリットは融資問題です。融資がつかないのです・・・・

融資がつかない理由は、木造アパートの耐用年数が短いことにあります。金融機関は耐用年数22年を超えた物件の建物価値を0とみなします。このため、融資金額が伸びないのです。

実際には、木造の構築物が22年で壊れてしまうわけではないのですが、銀行は『耐用年数』までの期間しか融資を出してくれないところが多いです。また、耐用年数を超える融資は(基本的には)出してくれません。

ですから、築25年の中古アパートだと、融資を出してくれる金融機関が少ないのです。メガバンクでは、まず無理です。

だからこそ、買うことができる人が少ないので『儲かる』物件が多いとも言えるわけです。ピンチはチャンスです! 買うことができる方法を見つけられるなら、儲ける確率も高まるのです。

いろいろな道のりが考えられますが、王道をとるのであれば『地銀』や『信用金庫』などでの融資をひくことになります。

自己資金を1割~3割入れることになりますが、耐用年数を超えたようなアパートであっても10年ローンであれば通ることも多いです。金融機関によって融資に積極的な時期と、そうでない時期がありますので、ダメで元々だと思って複数のところに玉砕覚悟でおこなってみてください。

 

中古木造アパートで資産拡大!

耐用年数を超えた中古物件で不動産投資をしていくのであれば、『自分の融資枠を使い切って、何棟も一気に融資を!』なんていう最近流行りの手法は使えないということです。

耐用年数を超えた融資をひいていること自体が、次の金融機関でマイナスポイントになります。それに、そもそもキャッシュフローがまわる投資手法ではないので次々に拡大することなんて無理なのです。

RC1棟マンションを30年フルローンで購入するのであれば、毎月数十万円のキャッシュフローが手に入るかもしれません。でも、中古アパートを10年ローンで買うとすれば、キャッシュフローはギリギリプラスになるかどうかです。マイナスであることも多いでしょう(しかも頭金を1~3割入れたのにです)。

借金を10年で返済するのと30年で返済するのでは返済スピードが違うのです。その分だけ、最初の苦労が大きいです。ですから、何棟も買っている余力なんてありません。1棟ずつ頑張って返済するのです。

つまり、1棟を返済してから、また次の1棟というように資産拡大していくことになります。安全運転のローリスク 低速投資法です。

そのかわり、苦難の時代を先延ばしにはしていないので未来は明るいです。キャッシュフローの先食いをしているだけの不動産投資にはなりません。

 

借金のない資産が増えるのが魅力。投資スピードは徐々に上がっていく

投資スピードが遅いとは言っても、棟数が増えてくれば見える世界は違ってきます。投資スピードも上がってくるのです。

不動産投資は、複利効果が出る世界です。雪だるまが転がるように、投資スピードは加速度的に上がっていくのです。最初の投資スピードが遅いからと言って、ずっと遅いままなのではありません。雪だるまは、どんどん大きくなるのです。

自分の給与や副業などからも、毎月10万円を不動産投資に突っ込むとします。それを原資に1棟目を早期完済させます。繰上返済をしながら、早期完済を目指すのです(5~7年程度)。

1棟目の借金を完済したあとは、その収益を2棟目につぎ込むことができます。すると2棟目は、毎月10万円と1棟目と2棟目の収益をつぎ込むことになります。こうなれば、1棟目よりも短い期間で完済できます(3~5年程度)。

次の3棟目以降も繰り返しです。このころになってくると数年で返済できてしまう力がついていることでしょう。

借金の無い資産が増えたパワーというのは、想像するよりもすごいことです。中古木造アパート投資は短い期間のローンしかひけないですから、こんな増やし方になっていきます。

 

繰上返済なんて・・・

不動産投資をするうえで、『繰上返済をするなんて愚かである』と言われることも多いです。確かに、それも真理です。不動産投資において、融資はレバレッジ効果を得る大きな武器です。せっかく得ることができた武器を放棄するような行為ですから批判されることも多いです。現に、私も何度も批判されました(笑)

それでも、中古木造アパート投資に限って言えば繰上返済も有効な手段です。総支払利息が大きく減ります。その効果は百万円単位~千万円単位にものぼります。また、数値が単純化することで『数字の見える化』が簡単になる効果もあります。残っている借入が1本なのですから、経営数値が単純になるのです。

全部の物件で借入がある場合は、返済比率などの効率数値で把握していくことになります。すると、数字が平均となり、把握するのが難しくなっていきます。借入が1本であれば、全部の利益から頑張って返すだけです。世界が単純になります。

これにより、投資判断も素早く下せるようになるでしょう。できる人は、数字が複雑でも問題なくやっていけるのでしょうけど(笑)

私の場合、現在6棟の物件で無借金になりました(2017年の5月に一括返済が完了しました)。

ただ、最初の1棟目は苦しい時代でした。しかし、それを乗り越えてしまえば、スムーズに資産の拡大が可能な投資手法です。

今の流行りは、すぐにでも毎年数百万円のキャッシュフローが手に入る手法です。それが不動産投資だと思っている人も多いのではないでしょうか?

でも、不動産投資にも様々な手法があるのです。

こんな風に、最初は大変だけど加速度的に楽になっていく投資手法もあります。最初に楽をする手法だと、何十年後に大変なことが起こるかもしれません。リスクを先延ばしにしているだけの危ない投資手法も多いです。

どちらがいいかは、あなたの性格次第です。

自分に合っている手法を、Excelなどでシミュレーションしながら考えてみてください!

 

※本コラムは、2017年7月10日配信されたMSPを加筆・修正したものです。その後の税制改正等、最新の内容には対応していない可能性もございますので、あらかじめご了承ください。

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