大学進学時のお部屋探しは計画的に! 不動産屋交渉は親子で協力

  • 2019/5/15
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遠隔地の大学進学時のお部屋探しは、受験の時期と重なってなかなか大変です。ある程度情報収集は自分でしておきたいですが、不動産業者への連絡や賃貸契約までは、ときに親にも手伝ってもらいながら進める必要があります。今回は、大学受験の時期(AO入試・推薦入試・一般入試など)別に、いつからお部屋探しを始めるか、どういう流れで賃貸契約まで結ぶとスムーズ化について説明します。

 

受験勉強と大学近くのお部屋探しの同時進行は大変

一般入試やセンター試験後の前期・後期受験の場合、大学受験に向けた勉強の時期と、大学合格後に住むお部屋を探すために不動産業者に訪問する時期はどうしても重なります。下宿を検討するほど遠い場所にある大学なら、物理的な距離の面でも、そう何度も出かけるわけにはいきません。

また、大学受験に合格したかどうかが分かるまでは賃貸契約もできず、どうしても合格確認後に賃貸契約という流れになります。AO入試や推薦入試の場合は、秋までに合格発表があるので、お部屋探しにも余裕があり、親の協力は不要かもしれません。

しかし、私立大の一般入試や国立大の前期・後期入試はいずれも1月下旬から3月中旬まであり、受験勉強とお部屋探しに向いている時期が重なります。これらのケースに当てはまる場合は、自分1人でお部屋探しをするのではなく、親にも協力してもらってお部屋探しを進めるのが現実的です。

親子で協力してお部屋探しを進めよう

親子で協力するとはいっても、親も仕事などで忙しいため、お部屋探しのすべてを任せきりにすることも難しいでしょう。不動産業者との交渉や現地の下見など、大人の経験を生かして頼りたい部分で協力を仰ぎ、自分は大学周辺のどのエリアに住みたいか、どのような部屋に住みたいか、という条件面をある程度絞り、親に情報を伝えて探してもらう、という協力体制を組むのがおすすめです。

 

親子で認識合わせを!大学近くの物件選びで重視すべき条件

親子で協力してお部屋探しを進める際は、後から「こんなはずではなかった」ということにならないように、物件選びの優先順位を決めておきましょう。親側と子ども側では優先順位が違うことも多いため、認識合わせを怠らないようにしてくださいね。

親子で重視したい条件は違う

子どもの下宿先を探す場合、親は仕送りをする側として家賃をかなり重視するでしょう。また、防犯上の観点から、オートロックや女性専用の物件など、安全面も重視したい条件のひとつにする親は少なくありません

一方、子どもは、自分が実際に住むことを考えて、交通の利便性や部屋の広さ、生活環境を重視したいでしょう。例えば、家賃が安いからといって、あまりにも大学通学に不便な場所にあると、通学自体がストレスになってしまいます。

条件のいい物件は、引っ越しシーズンの1~3月にはどんどん埋まっていってしまいます。どの条件を優先し、何を妥協するべきかについては、事前に検討しておきたい部分です。

お部屋探しの際に重視したい条件

お部屋探しの際に重視したい条件と、ある程度妥協を検討してみると良い条件について見ていきましょう。

【重視したい条件】

  • 家賃が予算内か
  • 大学に通いやすいか(距離、通学路で買い物がしやすいか、アルバイトに出やすいかなど)
  • 生活環境や設備が防犯面で安心できるか

【妥協を検討したい条件】

  • 最寄駅から遠い場合は自転車の活用で何とかならないか
  • 日当たりは悪くても我慢できないか
  • 部屋の設備(広さやバストイレ別など)は妥協できないか

やはり家賃は毎月のことなので、もっとも重視したい条件です。無理に高い家賃のところに住み始めると、親の仕送りだけでは足りずにアルバイトに時間を割く必要が出てくるかもしれません。そうなると勉強の妨げになるかもしれず、本末転倒です。

大学への通いやすさと防犯面での確認も重要で、特に現地の下見で実際に確認する必要があります。この2つの条件については、特に親にしっかり確認してもらいましょう。住みやすそうなエリアについては、事前に子ども側が自分でオープンキャンパスなどの機会に大学へ行く際、確認しておきたいところです。

逆にある程度妥協ができそうな条件は、ある程度カバーする方法があるか、実はあまり重要ではない割に家賃の価格に差が出る条件です。日中あまり部屋にいないなら日当たりはある程度我慢できる、最寄駅から徒歩10分以上かかると少々遠いが、自転車を利用することでカバーできるなど、工夫次第で家賃のより安い物件でも生活できないかどうか検討してみてください。

ただ、部屋の設備に関しては、あまり妥協しすぎても生活しづらくなるので、じっくりと検討し、親と話し合いましょう。

 

大学近くのお部屋探しに最適なタイムチャート

それでは、実際に大学近くのお部屋探しおすすめのタイムチャートと、親子別の行動について解説します。受験する大学が決まったら、お部屋探しも念頭に置いて行動しましょう。

5~8月:住むエリアの選定と家賃相場の調査

多くの大学がオープンキャンパスを開催している時期です。子ども自身がオープンキャンパスに行き、大学で勉強することや勉強する環境などを確認しますが、この機会を利用して、大学のお部屋探しも始めてしまいましょう。

大学側に質問して学生が多く住むエリアを教えてもらったり、大学近隣の不動産業者に行って大学近くの学生用賃貸物件の状況や家賃相場を確認したりします。特に5~6月は、引っ越しシーズンが終わって閑散とした時期ですので、ちょっとした質問をする余裕はあります。親も一緒にオープンキャンパスに行っていれば、一緒に不動産業者巡りをしておくといいでしょう。

このタイミングで、住むエリアの選定と家賃相場の把握ができていれば、実際のお部屋探しも素早く動けるようになります。

10~12月: AO入試や推薦入試の場合は早めの行動を

お部屋探しのピークは、だいたい1月末から3月中旬まで、特にピークは3月初旬です。AO入試や推薦入試は、前年の10月までに終わっていることが多いため、10~12月という、ピーク前の時期にお部屋探しができます。この場合は、学校が決まってからゆっくりお部屋探しができるため、親に協力してもらわなくても自分だけで進めてもいいでしょう。

ただし、条件のいい部屋が見つかっても、一般的にその部屋を仮押さえすることはできず、契約をして住んでいなくても家賃を支払う必要が出るかもしれません。そのような人のために、「家賃スライドシステム」を取り入れている物件もあります

家賃スライドシステムとは、実際に入居する春までの間、家賃を支払うことなくその物件をキープできるという制度です。少しでも出費を抑えたい借主にとってはメリットが大きい制度ですが、逆に貸主には負担となるため、この制度を取り入れている物件はまだ一般的ではありません。利用できるなら利用する、というぐらいの方向性で知っておくといいでしょう。

早期に進学する大学が決まっている場合は、親に協力を仰がなくても全部自分で決めようと思えば決められます。ただ、仕送りをしてもらう場合は、やはり家賃については相談しておきましょう。

3月下旬にお部屋探しをする場合は家賃交渉も視野に

3月下旬になると、お部屋探しシーズンもピークを過ぎ、選べる物件はどんどん少なくなります。この時期は、気になる物件が見つかればすぐに契約しないと、どんどん選択肢が少なくなるので、親にも協力を仰いで受験勉強と並行してお部屋探しを進めなくてはなりません。

私立大の一般入試や国立大の前期・後期入試などの場合は、親に頼んで大学近くの不動産業者をいくつか当たってもらいましょう。そして、希望の条件と大学が合格発表日、現地に入る日などを提示して、不動産業者にいい物件が出てきたら連絡してもらうように手配してもらってください。お部屋探しには遅い時期でも、残った範囲内でより良いお部屋を見つけられる可能性が高くなります

また、シーズンも終わりに近づいてくると、逆に家賃交渉の余地も出てくるので視野に入れておきましょう。まだお部屋が決まっていない学生側も焦りますが、その時期になってもまだ借り手が決まらない貸主側にも焦りが出てきます。あまりにも極端な条件でない限り、家賃の値下げ交渉ができる可能性があります

 

まとめ 

大学進学後のお部屋探しを、親と協力して探す方法について解説しました。動けるときに前もって現地のエリア選定や不動産業者の洗い出しを進めておけば、後は進学する大学が決定したタイミングで適した行動を取ればより住みやすいお部屋は見つかります。親に協力を要請する場合は、お部屋選びで重視したいポイントと優先順位について、認識合わせをしておきましょう。

お部屋探しのピークに入る年明けを迎える前に進学先が決まっている場合は、家賃スライドシステムや空家賃の支払いなどを利用して、条件の良いお部屋を早めに決めることをおすすめします。大学決定が3月下旬などシーズンも終わりに近づいている場合は、逆に家賃交渉など、より有利な条件を引き出すよう交渉してみてください。

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